BLOG:さまざまなアーティストの日常を垣間見る。アーティストブログポータル!

BO NINGEN EP LAUNCH PARTY - Far East Electric Psychedelic & Stolen Recordings Present
[2010-05-21 19:35]

@ The Legion in Shoreditch 09 Dec 2009

ここから2本のレビューは、また時は遡り、ATP 10 Yearsから2日前から、立て続けに2日連続でのライブイベント。

日本ほどでは無い物の、ここロンドンでも12月となると妙な焦燥感と言うのか、人も街も全体がクリスマスと年末年始に向けて走り出す感覚が目に見えそうになるものです。
そんな中、今日はロンドンで今とても人気があり、かつ、日本の生きたバンドサウンドを届けてくれる4人衆バンドをご紹介したいと思います。
棒人間。と言います。すみません、その変わった名前の由来などをご紹介できるようプロフェッショナルな流れにしたい所なのですが、まだそう言った事務的な?会話をした事が無く、いつも日本の音楽シーンについてしか会話していないんだな、と今気が付きました。近日中に、お尋ねしておこうと思います。
前置きが長くなりましたが、こちらでもそのままBO NINGENとして親しまれています。
多少の語弊はあるかも知れませんが、YOLZ IN THE SKYとも交流のあると言う彼らは、個人的にこのロンドンの地にして彼らのステージを目の当たりにすれば、目の前はたちまちかつて全盛期を誇った大阪地下バンドシーンを思い起こさせるのです(が、ギタリストのお一方以外は皆さん関西出身ではありません笑)。
こちらでは、THE HORRORSなどのネオサイケ一派として括られることもある、と話に聞いている彼ら。巧みなギタープレイや、ダウナーサイドの楽曲では妖艶かつ恍惚とした世界観もお手の物ではありますが、ボーカルのタイゲン氏によるアーティスティックな世界観と純粋な表現が往来している唄によって、それが、ある意味とても日本の、と言うより大阪のシーンに見られるような脆さをも感じさせ、安定感のあるバンドサウンドと共に、常に無敵の勢いと紙一重で成り立っています。
見た目は全員がロング(それもかなりの)ヘアーで立ち姿から圧倒して来る部分も個性的ですが、音楽性は、本当に日本ツアーをしても違和感なくフィット出来る様子が、前回の帰国凱旋時ツアーに私は参加しておらずとも、容易に想像が出来ます。
Myspaceなどでももちろん試聴して頂けますので是非チェックしてみて下さい。

そんな彼らがShoreditchはOld streetと言うライブ向けのクラブやパブがひしめき合うエリアにある、The Legionと言う場所で開催された自主企画イベントで、個人的にもお世話になりまくりのDJ SCOTCH EGG氏がDJとして参加もすると言うのでは、行かない訳には行きません。
更には、この当日までシークレットとして打ち出し、BO NINGENが満を持して共演するのは、ロンドンっ子にはこれまた嬉しい、やはり若手ネオサイケと言える3ピースS.C.U.M。彼らは、ライブの本数こそ少ないですが、ロンドン中でもその場所Shoreditchとあれば殊更、彼ら観たさに足を運ぶ人も数多いと言った位置のバンドです。

さて、夏に幾つか参加したフェスティバルの一つにもクレジットがあったS.C.U.M。観に行く予定のリストには入れていたものの、その半数が実現せず予定変更となるのもまたフェスの常で、今回初めて観ることなった、まだはたち前後の5人です。彼らもまたTHE HORRORSとの絡みが強いだけに、サイケデリックの類いに括られるのがのっけから分かる音創りをしています。

IMG_0225_fxd.jpg

淡々と紡ぎ続けられるノイジーだけど浮遊感のある弦に加えて、リバーブで更に世界を極めようとするボーカル。彼らのバックボーンにどれほどのサイケデリック畑の音楽背景があるかは分からないし、得てしてそうなのかどうか、NICK CAVE辺りをもどこか垣間見せるような、若いながらに抑揚などの飛び道具無しに、5人で音の泡を会場にゆっくりと躍動させていました。

耳にはまだ残響が残る中、熱気も動員もマックスになった会場に、更なる轟音をぶちかまそうとBO NINGENの登場です。

ここロンドンは、出演者の前知識にこだわるよりも、その日が楽しければ結果オーライと言ったスタンスで、パブに来るのと変わらない感覚でギグ鑑賞を楽しんでいる人が多いのが特徴です。この日も、おそらく初めて彼らのステージに出くわした方も少なからずいたはずで、最初こそオーディエンスは様子見の面持ちなのか静かに彼らのステージと直面していた記憶があります。とは言え、前の方は更にひとヒト人で盛況です。
ひと度BO NINGENの4人が、浮遊性の強い楽曲と疾走系の楽曲を織り交ぜれば、会場はすぐにヒートアップし歓声も温度も一上がる一方に。

IMG_0233_fxd.jpg

IMG_0234_fxd.jpg

熱気冷めやらぬ中、この日のヘッドライナーのパフォーマンスが終わると、自由な選曲で楽しませてくれたのが、我らがSHIGE氏ことDJ SCOTCH EGGです。この日は完全皿回し家さんとしての出演でした。

IMG_0236_fxd.jpg


おまけ。SHIGEさんとBO NINGENテクニカルギタリスト(笑)、ユウキさん。

IMG_0237_fxd.jpg

すぐ近くに移動して、しばし飲みと談笑。
(なんとなく私の感覚では、ロンドンって日本で言うところの「んじゃ打ち上げ行きましょっか!」的な出演者皆で仕切り直しノリが何故かなかなか無いんですよねー。テキトウにそれぞれ時間があれば移動するかーぐらいで。)


ではでは、この日の翌日には、これまたSHIGE氏がE-DA氏と率いるエクスペリメンタル・ツインドラム・バンド、DRUM EYESが、日本でももはやオルタナっ子にはカリスマ的存在とも言える、アメリカはロードアイランドの怒号ツインLIGHTNING BOLTを迎え撃ちます。