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DISC REVIEW

MUSIC / フジファブリック

MUSIC / フジファブリック

AICL-2155 3,059yen (tax in)
2010.7.28 on sale

フジファブリック  iconicon

01. MUSIC
02. 夜明けのBEAT
03. Bye Bye
04. Hello
05. 君は僕じゃないのに
06. wedding song
07. 会いに
08. パンチドランカー
09. Mirror
10. 眠れぬ夜

2009年、あまりに突然やってきた志村正彦の死。拭おうにも拭いきれないその強烈な出来事を経て、しかしいまこの輝かしいニュー・アルバム『MUSIC』が僕たちのもとに届いていること、そのことをまずは何よりも喜びたい。多くの方がそうであるとうと思うが、やはり本作を特別な感情を抱かずに聴くことなどできない。が、その音を耳にしてみると、そこには迷いや困惑めいたものは微塵も感じられない。むしろ前へ前へと躍進するような真っ直ぐな力強さに溢れている。バンドとして大きな傷を負いながらも、志村によるヴォーカル・テイクが残されていたこと、また生前のミーティングなどである程度アルバムや楽曲の方向性について、メンバー間で意志の共有ができていたことなどもあり、準備段階だったニュー・アルバムへの道筋は次第に開けていったのだという。志村の意志をくみ取りつつも、過去を振り返るのではなく、先を見据えながら、様々な試行錯誤がなされ、本作は見事にフジファブリックの"新作"として結実している。表題曲の「MUSIC」をはじめ、シャープなギター・リフが印象的な疾走感溢れる「夜明けのBEAT」、ピアノ・ソロからはじまり、どこか切なさを宿した歌詞が胸に響く「君は僕じゃないのに」などは、紛うことなき彼らの新しいクラシックのひとつとなるだろう。軽々しく言うべきことではないかもしれないが、本作とはフジファブリックが"バンド"であったからこそ生まれ得た作品であると思うし、"バンド"というものの凄みを改めて教えられた作品となった。

[2010-07-28]
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