ELLEGARDEN活動休止後、まさに音を彩るギタリストである生形真一が求めたサウンドとは……。ベースに日向秀和(ストレイテナー)、ドラムに大喜多崇規(FULLARMOR)、ヴォーカルに村松拓(ABSTRACT MASH)という強力な布陣が集い、スタートしたNothing's Carved In Stone。エネルギーに満ち溢れ衝動感を全面に押し出す強烈なロックが詰め込まれた1stフルアルバム『PARALLEL LIVES』に一瞬でも触れれば、その意味がわかるだろう。計り知れないポテンシャルを秘めたロックバンドの歴史が幕を開けたのだ。初となるメンバー全員インタヴューで、その想いの核心へ迫ってみた。

Interview & Text : Ryuji Yakou
Photo : Ryo Nakajima (SyncThings)


■Nothing's Carved In Stone インタヴュー

――まず、結成の流れを教えていただけますか?

生形:
ELLEGARDENが活動休止になったんですが、やっぱりバンドがやりたくて。しかも、自分が本当にやりたいメンツでやりたいと。で、オレがひなっち(日向)を誘ったのがキッカケですね。


日向:
凄く嬉しかったですよ。(生形は)日本でいちばん好きなギタリストなんで。もう単純に、「すぐバンドをやろう」ということになり。


生形:
で、ひなっちにオニィ(大喜多)を紹介してもらって、スタジオに入ったんですよ。


――3人の期間が半年ほど続いたそうですが。

日向:
ヴォーカルが見つからなくて、その半年ぐらいはセッションをしまくってました。


――セッションを繰り返すことによって、目指す音楽性の輪郭がはっきりとしてくるじゃないですか。ヴォーカルの選択が、よりシビアになったりは?

日向:
そんなことはなかったかな。ヴォーカルのことはあんまり意識してなくて、自分らの好きな音を求めてただけだったし。


――その時点で形になった曲も?

生形:
10曲ぐらい形になったんですよ。で、「本気でヴォーカルを探さないとヤバイな」って(笑)。で、たまたま拓ちゃん(村松)のバンドを知って、オニィとライヴを観に行って。


村松:
オニィの目が凄く怖かったのを覚えてます(笑)。


一同:
ハハハハ(笑)。

生形:
それで、バンドに誘ったんですよ。昨年10月ぐらいかな。


――しかし、村松さんはこの中でいちばん年齢も若く、キャリアも少ないですよね。躊躇はなかったですか?

日向:
最初の頃はビビってたよね?(笑)。


村松:
はい(笑)。


一同:
ハハハハ(笑)。

村松:
でも、興味が凄くあったし、本人たちが「いいよ」って言ってくれてるわけだから、大丈夫かなって。


生形:
拓ちゃんは意外とふてぶてしいところもあるからね(笑)。


――そうなんですね(笑)。そう考えると、このタイミングで初となる作品がリリースされるのはかなり順調ですよね。

生形:
最初に、これぐらいでアルバムを作ろうという話もしてたし。


日向:
そういったヴィジョンがあったんで、後はそれを形にするだけでしたからね。


――なにかキーワードはありました?

日向:
まあ、勢いとか生っぽさとかになるかな。


生形:
そうだね。エネルギーをなるべくパッケージにしたいというのがあったんですよ。


――たしかに、エネルギーがグイグイ迫ってくる仕上がりですよね。

日向:
だから、それこそ一発録りとか、そういうわかりやすい単語にもこだわったりして。


生形:
今だからこそ、やってみたかった。極端な話、今の技術だったら、何でもできちゃうじゃないですか。録った音を編集して。そういうのが出尽くしてるからこそ。このバンドなら、それが活きると感じたし。


――楽曲制作はセッションが中心だったんですか?

生形:
全部そうですね。


――聴かせていただいて、いい意味で着地点を決めてない良さを感じたんですよ。枠組みに当てはめることなく、瞬発力を活かしてるというか。

大喜多:
セッションの中で生まれた題材を、音楽としてやりきってるからかもしれないですね。


――加えて、お互いに対する信頼関係が絶対的だからこその結果ですよね。

大喜多:
それはありますね。だから、セッションしてても、曲が変な方向に行かないんですよ。みんなのベクトルがしっかりと合わさるし。


日向:
お互いのグルーヴを信じてるからこそ、前へ向かう力が曲にあるんですよね。こういったドライでカラッとしたグルーヴって、なかなか出ない。特に意識したわけじゃなかったけど、結果的にこうなってよかったなって思いますよ。


――それこそ、セッションで制作すると、内向的な曲になったりもするじゃないですか。

生形:
あ〜、自己満足的なね。


大喜多:
でも、そういうセッションじゃないんですよ。みんながノレるセッションだから、外に向かっていく力があるし。


日向:
あと、どんなに激しいフレーズをやってても、落としどころは絶対にポップなんですよ。そこがあるかな。


――あ〜、それは大きいでしょうね。

生形:
それと、みんなミュージシャンとして、いい意味で我が強いんだけど、ちゃんと絡めるんですよ。出すところは出すし、引くところは引くし。そのコンビネーションが凄くいい。それが聴きやすさにも繋がってるのかな。


――そういった波長も合ってるんでしょうね。

生形:
それこそ、最初にスタジオへ入ったときに思いましたね。


日向:
(ハマりすぎて)ちょっと笑っちゃったぐらいだったし(笑)。


――歌詞も面白いなと思ったんですが、これは?

生形:
バンド名義にしてるんですけど、半分以上は拓ちゃんかな。


村松:
でも、みんなで書くようなモノもあったり。


――あっ、そうなんですね。統一感があったんで、ひとりが担当したのかと想像してました。

生形:
そうなんですよ。完成したのをみんなで読んで、ちょっと直したり。そういうのも、面白いかなって。始まったばかりのバンドだし、いろんなことをやってみたいなと思ったんですよ。


――イメージでは、皆さんキャリアがありますし、だからこその決め事があるのかなと

生形:
それはホントにないかな〜。


日向:
ひと通り、みんなやってみますね。それに、このメンツだからこそ、やってみたいというのもある。だから、青春してますよ(笑)。また、ゼロから始められるという。そのひと言に尽きると思ってますね。


生形:
初めてバンドをやったときの感覚に近いというか。このメンツでやれると決まったときは、凄く嬉しかったし。


――2月に代官山UNITで行った初ライヴの話も伺いたいんですが、ステージに立った印象は?

生形:
まず、「なんで、この4人なんだ?」っていう(笑)。でも、凄くよかったですよ……緊張はしましたけど(笑)。


――緊張していたようには見えなかったですけど。

生形:
いや、もうバリバリ(笑)。やっぱり、期待してくれてる人がいたわけじゃないですか。だって、音源のリリースもしてないのに、チケットが売り切れたわけで。


日向:
「このメンツだから、凄いだろう」っていう感じで来てくれたと思うんですけど、そんなに(心が)強くないから(笑)。


一同:
ハハハハ(笑)。

――でも、ライヴを1回でも経験すると、落ち着く部分も多かったんじゃないですか?

日向:
ですね。だから、今はホッとしてますよ。ただ、ライヴバンドとしてやっていくには赤子も同然だと思ってて。


生形:
この1年で固めていかないと。だから、ツアーにはそういった想いもあって。もちろん、みんなに観てもらいたいんだけど、自分らの為でもあるというか。


――最後に、今後に関して伺いたいんですが、ツアー後もバンドとして動いていくんですよね。

生形:
もちろん。


日向:
次回作に向けて、制作もしてますから。


――やっぱり、サイド・プロジェクト的なイメージを持ってる人もいると思いますが、その点については?

生形:
やるからには本気でやらないと、何事も上手くいかないですからね。もし、サイド・プロジェクトという気持ちでやってたら、それが伝わっちゃうと思うし。死ぬ気でやりますよ。


日向:
ひとつのロックバンドがスタートしたと思ってもらえれば。


――最後に、せっかくなんで村松さんに締めてもらいましょうか。おそらく、ファンがいちばん気にしてる存在だと思いますし。

村松:
あっ、はい……じゃあ、村松拓です…。


一同:
ハハハハ(笑)。

生形:
100点(笑)。


――では、仕切り直して(笑)。

村松:
ですね(笑)。ツアーはホントに楽しみです。やっぱり、観てもらうのがいちばんだと思うんですよ。そこで、何かを感じてもらって、僕らも感じ取って。そのコミュニケーションを取る為に行くようなモノなんで、よろしくお願いします!




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