5月に1stアルバム『PARALLEL LIVES』をリリースしてから、ツアーにフェス、イヴェントとライヴにライヴを重ねてきたNothing's Carved In Stone。その日々から得たのは、より力強くしなやかになったサウンドと多面的になった表現力。12月9日にリリースされたシングル「Around The Clock」は、まさにライヴでの経験値が惜しみなく注ぎ込まれたものになった。その新作の魅力と全速で駆け抜けた2009年を振り返る!

Interview & Text : New Audiogram
Photo : Ryo Nakajima (SyncThings)


■Nothing's Carved In Stone インタヴュー

──今年の5月6日に『PARALLEL LIVES』をリリースしてNothing's Carved In Stoneが本格的にスタートしましたが、この7か月間はみなさんにとってどんな日々でしたか?

生形真一 :
結成したのは2008年だけど、動き出したのは2009年の2月か。


日向秀和 :
なんかもう10年くらいやってる感じじゃない(笑)?


村松拓 :
まだ10か月なんだ。


生形 :
もっと時間が経っている気がするよね。4人でリハーサルを始めたのは2008年の11月だけど、3人ではその前の4月からやってたからね。それでも1年半か…。濃かったな、密度がすごかった。みんなそれぞれの活動もあったし、集まる時間が限られていたから、自然とそうなっていったんだと思うけど。


大喜多崇規 :
うん、やっぱ10年くらいやってるくらいの濃さだよ。


──5月から6月にかけてはリリース・ツアー"PARALLEL LIVES TOUR"、その後にワンマンツアー"POLYPOID TOUR"、そして夏はフェスにイヴェント、また12月23日からは"Rigid Clocks Tour"もスタートしました。ライヴ三昧な7か月間だったと思いますが、各自思い出に残っているエピソードなどありましたら、教えてください。

日向 :
拓のギターの音がでないとか(笑)。


生形 :
多かったね〜。


日向 :
MONSTER baSHと松山。


村松 :
MONSTER baSHというと、ダイヴしたことがおもしろかったな。人生初ダイヴだったんで。ギターの音が出なくなったんで、半ばヤケで(笑)。


日向 :
あのね、ダイヴした姿が孫悟空みたいだった。帰ってきたら、"オラ"って自分のこと呼んでたし(笑)。


村松 :
あとオラは(笑)、オニィ(大喜多)が具合が悪くなったことが印象に残ってるな。


大喜多 : :
福岡から名古屋へと向かう移動日に1日中、閉じちゃってました。クローズ…。


日向 :
あれはUSJではしゃいだのを引きずってたからじゃないの?


大喜多 : :
悪ノリが過ぎるとみんなから言われました(笑)。


――結成当初、思い描いていたバンドのイメージと現在のバンドの在り方は違ってきていますか?

生形 :
あんまり最初にイメージとか考えなかったかな。だから、どういうバンドになるかわからなかったから、最初のリハから探りまくっていたし、ライヴもどうなるんだろうなと考えていたのが、ここまでやってきてようやく形になったというか。


村松 :
ほかの3人がどういうことをやりたいのかを、まず探っていたことをおぼえている。今は違うけど、前はどういうヴォーカルでやってほしいのかなっていう受身のような姿勢だった。それが変わったきっかけがツアー。ツアー中に何をやろうかと悩んでいた時と、もう好きにやればいいやと思った時があって。ふっきれて、好きにやってみたら、そっちのほうが全然楽しいし、ほかの3人も、お客さんも楽しそうだなと気づいた。ああ、これでいいんだと、それからはやりやすくなったかな。


日向 :
今、すごい自然だよね、バンドとして。ようやく、そうなれたという気がする。自然になれないと楽しくないよ、やっぱり。それがドライヴ感にもつながっていくしさ。バンドをやるのはこういうことなんだなと、あらためて思ったね。


生形 :
あと、何よりバンドというものをやりたかったから、それが一番自分の中で大きかったかな。バンドという独特の感じ。ライヴでも音源でも、バンドの一体感を出したかった。


――12月9日リリースのシングル「Around The Clock」はまさにそのバンド感が打ち出されていますよね。

生形 :
3曲目の「The Swim」はツアー中にできた曲で、ワンマンの時はもうレパートリーに加わってたよね。ほかの2曲もツアー後にレコーディングしようと決めていて、ツアーをやっていく上で足りない感じを曲に込めたかった。ここでこういうのをやりたいねという話をみんなでしながら生まれた、完全にライヴ対応の曲。音もそんな感じで、生っぽいしね。


――シングルと同じタイミングでライヴDVD『Initial Lives』がリリースされましたが、これはやはりNCISの魅力はライヴにあると伝えたかったからでしょうか?

生形 :
いや、最初は作品にしようとは思ってなくて。でも、いつもスタジオにカメラが置いてあって、常に撮影できるようにしてあるし、レコーディング風景やライヴも撮りためてあるから出してもいいかなというくらいだった。


日向 :
映像もおもしろいからね、俺たち(笑)。


生形 :
最初は最近よくあるようにシングルにDVDを付けるのはどうかと言われていたんだけど、シングルはシングルでいいものができたので、じっくり聴いてもらいたいから別にしたんだよね。NCISのライヴって、こんな感じなんだと知るきっかけになるといいかな。


――NCISで今年いちばん楽しかったこと、いちばんキツかったことはなんでしょう?

日向 :
大阪にあるユニバーサル・スタジオ・ジャパンに行ったことがいちばん楽しかった! ツラかったことはアルバムの制作かな。しんどかったね〜。あ、ちなみに次のアルバムね。


村松 :
俺もUSJなのかなあ(笑)。いちばん楽しかったな。次のアルバムで曲作りに参加できるようになってきたのも楽しい。もっとできるようになりたいかな。なでも、それを抜いてUSJかな(笑)。キツかったのは歌録り。『PARALLEL LIVES』の最初の頃のレコーディングで、なんでこんなに歌ってるんだろと思うくらい、歌ってたのがつらかったな〜。11時間くらい。やめようかなと思ったもん(笑)。でも、それだけやって、いいものが録れた時は素直にうれしかった。


生形 :
俺は…やっぱりUSJかな(笑)。でも、結成から今の今まで全部楽しかったよ。ツアーもレコーディングも。初めてみんなでまわったから、いろんなところに行けたし、USJもね。高松の釜揚げうどんも最高だったな。そういうのも大事なんだよね。ツアー中って、みんなで色んな話もするしさ、気持ちが常につながってる感じがする。キツかったことは…う〜ん、なんかあるかなあ。強いて言えば次のアルバムの曲作りかな。産みの苦しみがあるから、できたときの解放感はすごいけど、作ってるときはやっぱキツイよね。アルバム1枚作ったことで、自分たちの中のハードルが上がってるからさ。もっといいものを作りたいという意気込みがみんなの中ににあるから、いいねって言い合える程度のものはボツにしてる。最高じゃん! っていう思いが、みんなの中で自然に生まれるものをアルバムに入れるようにしたい。そこまで到達するのはキツいけど、そこを超えると本当にいいものができるからさ。


大喜多 : :
みんなでツアーできたことが良ったけど、すごく気分が上がったのがスパイダーマン。


生形日向村松 :
かぶせまくりだよ(笑)!

大喜多 : :
でも、やっぱUSJ(笑)。音楽はもちろん毎日やってるし、その間、みんなとずっといるっていう空気感が好きだったな。キツかったことはバック・トゥ・ザ・フューチャー・ザ・ライドに2回乗って、酔ったこと(笑)。あ、全部USJ になっちゃった。


――(笑)。では、NCISをはじめて、一番良かったと思えることはどんなことですか?

日向 :
財産がもう一つ増えたことだね。


村松 :
財産がもう一つ増えたこと…。


生形日向大喜多 :
またかぶせかよ(笑)!

村松 :
いや、でもマジで(笑)。ミュージシャンとしても、人間としても成長できる場所ができたと思うな。


生形 :
まずこのバンドが始められたこと。アルバムを1枚作ることよりも、まずバンドを組むことを一生懸命やって、バンドができたら今度はいつまでにアルバムが作れるか、そしてバンドを続けられるかという、その一つ一つの段階が階段を昇るようにできてきていることが良いことかな。抜かしたりしないで、一段一段しっかりと昇っていけているから、いいんだと思う。ツアーで各地をまわって、帰ってきたらレコーディングという普通のバンドとして機能していくことが大事だと思うな。


大喜多 : :
これまでにもなじみのあるバンドがツアーの対バンとして参加してくれたんだけど、みんなNCISをすごく応援してくれるんだよね。それはうれしかったな。感謝してます。


――それでは、これからの夢はなんでしょう?

日向 :
スタジアムとかでやってみたいな。馬鹿らしい夢かもしんないけどさ。マリンスタジアムとか、ああいう場所でやってみたい。絶対似合うはずだから。そんなアホみたいなことを言うのも夢だったりするしね。


村松 :
世界制覇っすかね(笑)。海外のアーティストとかと並んでステージに立ちたいというのもあるけど、フェスの一番大きなステージでヘッドライナー務められるようなバンドになりたい。


生形 :
夢か…う〜ん、現実的なものはあるけどね。次はここでやってみたいとかさ。


日向 :
でもさ、そういう風にやりたいことが一つ一つが大きくなっていってるのが夢なんじゃないの?


生形 :
そうだね。今年の年末にはスタジアムはできないかもしれないけど、いつかはできるかもしれない。そのためにもずっと続けていくことが夢かな。上を向きながら。


大喜多 : :
うん、ウブの言ったことがすべてだね。


――最後に新たなる1年を前にして、今後の予定をお願いします!

生形 :
アルバムをレコーディングして、リリースして、またツアーしてという年になるかな。


日向 :
作品はコンスタントに出していきたいよね。


生形 :
そう、出していきたいね。やりたいことがいっぱいあって、今、2ndアルバムの曲を作りながら、その次のアルバムの話をしていたりもする。そうやって、ヴィジョンが開けているのがいいよね。




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