前作『THE ACTION』より1年7ヶ月、YOUR SONG IS GOODが待望のニュー・アルバム『B.A.N.D.』をリリースした!! そのことを記念してNew AudiogramではYSIG大特集を展開!! まず、今回のリリース・タイミングでは唯一となるメンバー全員によるアルバム座談会!! しかも、聞き手にはYSIGの前身バンドの頃から、メンバーをよく知るFRONTIER BACKYARDのTGMXを迎え、彼にしか聞けない質問をメンバーにぶつけてもらい、前後編でお届け。その後編となる今回も読みごたえたっぷり! そして、4月から始まるリリース・ツアーのラスト3本となる東名阪3公演のチケットを特典ステッカー付きで販売中!! 数に限りがあるのでお早めに!!


Interview & Text : New Audiogram
Photo : Ryo Nakajima (SyncThings)


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■YOUR SONG IS GOOD 『B.A.N.D.』 Special Talk Session with TGMX from FRONTIER BACKYARD 2nd Session

TGMX aka SYUTA-LOW TAGAMI :
(今回のアルバムの収録曲のうち)自分の中で一番好きな曲は? 俺は「LOVE SONG」のサビがすごい好き。最初聴いたときから、なんだこのソウルな感じはと思った。


サイトウ "JxJx" ジュン :
ありがとうございます。この質問には「曲の部分で」でしか答えられないけど次長(シライシ)曲だったら「DANCE WITH ME」のBメロの雰囲気は好きですね。スカのいいところが出ているというか、トローンボーンが入ってきて、ベースラインでそのフレーズに応えていくという。マイナーコードでやたらスイスイ進んでいくのが醍醐味。


ヨシザワ "モ〜リス" マサトモ :
「DANCE WITH ME」でいくと、俺は後半の、スイスイ行ってるんだけどベースがドゥドゥドゥ〜ブブブブブブってレゲエになるところが好き。このバンドの中で、"スイスイ"はキーワードだね。


サイトウ "JxJx" ジュン :
そういえば最初、曲をどうしていいかわからないときに、「じゃあ、素材で」という一言でキープしまくってたんですよね。ここでOKのハンコを押すのも違うかなという時に「素材で」ということにしてて、それを秋口までやってたんですよね。寝かした曲が多くて、今回は。後で浮上してくるんですよ。選ばれた曲たちが、ツゥ〜っと。だから、まだそこらかしこに素材が眠ってます(笑)。で、さっきの続きでモーリスの曲だと、「OUR LIFE」の3番で聴けるギターがじわじわとミュートで入ってくるところがいいアレンジですね。歌はシンプルに、そのかわりにバッキングで表情を出す感じで、というのがうまくハマってたかな。


TGMX aka SYUTA-LOW TAGAMI :
じわじわ系でいくと「UNBREAKABLE」もヤバイよね。


シライシ "シライシ" コウジ :
俺も「UNBREAKABLE」が好きで、セッション的な感じで作った。昔、エモから音響になったときの頃の雰囲気に近くて、ギターとかはフレーズ作ったりだとか、すごく楽しかった。それがうまくはまったし、後半の疾走するパートとかはすごく気持ちがいい。


TGMX aka SYUTA-LOW TAGAMI :
なんか、最後まで聴いてほしいよね。俺が言うのも何だけどさ(笑)。


ヨシザワ "モ〜リス" マサトモ :
その後半はめちゃくちゃ音を足したんですよ。一発で録った時点での俺とハットリ君のアクセントとかは完全になくなってるもんね。音が充満していて、なんだかわかんない状態。


サイトウ "JxJx" ジュン :
惑星大戦争みたいな感じですね。量産型が死ぬほどいっぱいみたいな(笑)。


シライシ "シライシ" コウジ :
モーリスが作った中で曲全体が好きなのがあって。「ONIROKU」なんだけど、ただ自分好みで、ちょっとPIGBAG入ってるよね。スカじゃないんだよね、意外と。


ハットリ "ショ〜ティ" ヤスヒコ :
「ONIROKU」の裏打ちは気に入ってるね。あの疾走感からBメロに至るところがいい。


タナカ "ズィ〜レイ" レイジ :
「B.A.N.D.」でベースだけになって、ドラムが入るときのドラムが少し走っているところを聴くと毎回冷や冷やしますね(笑)。でも、その感覚が初めて出せたアルバムかな。録り直そうか迷うのも、この走っている方がカッコいいからこれで行こうというような。


TGMX aka SYUTA-LOW TAGAMI :
1stをレコーディングしたときも、そんな感じなの?


サイトウ "JxJx" ジュン :
実は1stは今回よりも難しいことをやろうとしていて。もっと正しくグルーヴィにというか、ただ雑でいいというノリはあまりなくて。それに比べて今回は、その時よりももっと乱暴な感じになってましたね。もっといい意味で開き直ってました、なまりとか手癖感が欲しかったんで。


TGMX aka SYUTA-LOW TAGAMI :
きれいに録るだけが、すべてじゃないもんね。


サイトウ "JxJx" ジュン :
やっぱりこのバンドの聴きどころはそのへんだったりしますからね。メロディとリズム、そして手癖、それらが入って初めて完成するというか。めんどくさい部分が入ることによって、世界観がちゃんと成立する。実は昔からライヴに関してはずっとそんな感じでしたからね。


TGMX aka SYUTA-LOW TAGAMI :
意外というか、ユアソンらしくない曲もあるよね。「MR. EVERYMAN」とか。


ヨシザワ "モ〜リス" マサトモ :
これはアコギを使いたくて。それこそCOMEBACK MY DAUGHTERSのアコースティック・セットを観ていて、曲がいいとどんな編成でもいいんだなと気付いたんですよね。そのことは意識してやったかな。


TGMX aka SYUTA-LOW TAGAMI :
今まではアコースティック・ギターとかをライヴで使ってたの?


サイトウ "JxJx" ジュン :
ギターだけアコースティックっていうのちょっとやってみようかと何度か試したんだけど、なんかうまくハマんなかったんですよね。ただ、みんながアコースティックのセットというのはやってないんで。、それはそれでまた違うんだろうな。これは楽しいかもという気がしてはいます。


ヨシザワ "モ〜リス" マサトモ :
今回のツアーとかでは入れらそうだよね。そういうセットでやってもおもしろいなと感じられる可能性のある曲がある。『THE ACTION』の時はできないなと思っていたけど、今回はできるなという気持ちがある。曲の軸さえしっかりしていれば、イレギュラーな編成でもできるんじゃないかなと。


TGMX aka SYUTA-LOW TAGAMI :
ライヴが観たくなるような感じのアルバムだよね。『THE ACTION』のときはフィジカルでぶっ飛ばしてというタッチだったけど、そうじゃない方向性も見えてくるよね、なんとなく。


サイトウ "JxJx" ジュン :
実は『THE ACTION』以降、バンドで手に入れられた重要なことというのが、テンションのレンジなんですよね。ツンのめるようなてっぺんまでいくテンションからこれまでのユルいテンションの両方がやれるようになったっていうのがバンドとして大きくて。そのレンジをアルバムにも意識的に入れていこうと思ってましたね。だから今回のアルバムは『THE ACTION』の時のハイなテンションも入ってるし、1stのあたりのゆるい雰囲気もあるし、さらにそこにプラスアルファで緊張感という、これまであまりやってこなかった方向も加わっているという、方向性としては3つの要素が入っている感じはします。ところで、ここ最近、『THE ACTION』以降ですがFRONTIER BACKYARDやCOMEBACK MY DAUGHTERSとよく一緒にライブをやらせてもらうじゃないですか。DJとかもモーリスも一緒にやっていて、なんか同じ空気を吸っているような感じがあると思うんですけど、そこから作品につながっていくことはありますか? あれ、答える側なのに何で質問してんだろ(笑)。


TGMX aka SYUTA-LOW TAGAMI :
(笑)。あるでしょ、それは。遊びつつ、ふざけつつ、こんなのやってみたいとか。俺らのテーマはユアソンがやりそうなことを先にやることだから(笑)。ユアソン大好きだから、やっちゃう。


サイトウ "JxJx" ジュン :
『B.A.N.D.』を聴いてもらって、そのへんは感じ取れました?


TGMX aka SYUTA-LOW TAGAMI :
ビシバシ感じたよね。真面目にやってると思うけど、キャッキャッ言いながら作ってるんだろうなとか、うわ〜超ダセえとか言ったり、逆にそのダサさがいいんだとか。でも、ほんと、集大成のアルバムだよね。


サイトウ "JxJx" ジュン :
ハハハハ(笑)。なんかせつないですね、集大成って言葉は。今までのバンドでやってきたことが走馬灯のようにって感じで(笑)。まぁ今回のアルバムは色々と遠回りしたところもあったかもしれないけど、その雰囲気は自然とそうなっていったような気がします。


TGMX aka SYUTA-LOW TAGAMI :
産みの苦しみはあったの?


サイトウ "JxJx" ジュン :
相当ありましたね。「素材として」はもう何回言ったことか(笑)。きっかけをつかむまでが、すごく難しかったです。


シライシ "シライシ" コウジ :
俺たちには素材というのが合わなかったんですよね。プリプロで何となく作っておいて、録らないで置いておくというのは性に合ってなかったかな。もう、今日の夕方にRECボタンを押さなきゃいけないよという状況じゃないと。


TGMX aka SYUTA-LOW TAGAMI :
ジャケットはモーリスじゃないよね。


ヨシザワ "モ〜リス" マサトモ :
これは違うんですよ。


サイトウ "JxJx" ジュン :
ハットリ君の先輩で、アートディレクター/デザイナーの大橋修さんです。僕らの音を聴いてもらって、自由にやってくださいとお願いしたら、けっこうな数の候補作を出していただいて、その中から選ばせてもらいました。かなりシンボリックで今回のアルバムの雰囲気に近いというか、まさにこういう各自向いている方向はバラバラなんだけど一点からスタートしているところがすごく今のバンドの状況を表していて、これでいこうと決めた感じですね。


TGMX aka SYUTA-LOW TAGAMI :
じゃあ、最後にツアーに向けて。ファイナルは野音。天気がいいといいね。


シライシ "シライシ" コウジ :
野音の使用を申し込んで抽選になったんですけど、6月だからか、やたらと倍率が低かったらしいですからね。まあ、降るなら降るでいいし、土砂降りもおもしろそう。まだ、ほとんど練習してないから、どうなるかこれから楽しみだね。


サイトウ "JxJx" ジュン :
すでに演奏している曲もすでにライヴで変わってきてますしね。「THE LOVE SONG」なんかも、いきなり尺が増えていたりとか。やっぱりライヴ・アレンジって感じにはなると思うんで、その場のおもしろいと思ったアイデアを導入したりしつつ、曲がガンガン育っていくと思いますね。


シライシ "シライシ" コウジ :
そうだね、アルバムの曲の立ち位置とライヴでの立ち位置は変わってくるからね。そこがおもしろい。


サイトウ "JxJx" ジュン :
なんだか新しい感じが生まれそうな気もしてます。


ヨシザワ "モ〜リス" マサトモ :
新しいグダグダから音楽を作りたいな。ツアー中も新曲を作っていきたいなと思っていて。グダグダから始めて意外といい曲が生まれたりしたら、おもしろいんじゃないかな。


シライシ "シライシ" コウジ :
打ち上げの時のモーリスのグダグダ感から作っていく(笑)?


ヨシザワ "モ〜リス" マサトモ :
打ち上げから作り始めればいいのか。でも、次の日にはきっと忘れてる。で、まったく進まない(笑)。ずっと思っているのはライヴのラストで僕がシンバルを叩くじゃないですか。その時のシンバルの足場がオルガンと僕のギターなんですけど、キーボードスタンドにオルガンとギターが寝かされている状態から曲を作りたいんですよ。チューニングもめちゃくちゃで、そういうときに弦を叩いたら親指ピアノを使ったような変な曲ができそう。


シライシ "シライシ" コウジ :
そのステージ状態を保存してもらって、お客さんが出てから作るしかないね。「早く出てください! 今から曲を作るので!!」って(笑)。


TGMX aka SYUTA-LOW TAGAMI :
野音は何かスペシャルなことをやるの?


サイトウ "JxJx" ジュン :
何だかんだ、そういうのは全然やらないバンドなんですよね。やっぱり6人でいっちゃおうぜという傾向にあるんで。とにかく良いライブにしたいっすね。


──では、最後の質問です。ジャケットには矢印が6本ありますが、どこに向かっているんでしょう?

ヨシザワ "モ〜リス" マサトモ :
これであるからこそおもしろいというのを見せていければいいですね。


サイトウ "JxJx" ジュン :
このジャケットが示すようにいったいどこに向かうかわからない、なんとも予測不可能な感じがおもしろいんじゃないか、と自分たちでも楽しみにしている感じッス。




ただいまNew Audiogram STOREではYOUR SONG IS GOODの全国ツアー"B.A.N.D.T.O.U.R."の東京・大阪・名古屋公演のチケットを販売中! 購入特典として、YSIG 特製ステッカーを付けちゃいます! ※チケットの発送は4月中旬を予定しております。 価格には、システム利用料150円が含まれております。

B.A.N.D.T.O.U.R.
2010.5.29 (sat)
Osaka AKASO, Osaka
OPEN : 18:00 / START : 19:00
TICKET : adv 3,150yen(tax in)
INFO : SMASH WEST 06-6535-5569

2010.5.30 (sun)
Nagoya CLUB QUATTRO, Aichi
OPEN : 17:00 / START : 18:00
TICKET : adv 3,150yen(tax in)
INFO : JAILHOUSE 052-936-6041

2010.6.5 (sat)
Tokyo HIBIYA YAGAI DAI ONGAKUDO, Tokyo
OPEN : 17:00 / START : 18:00
TICKET : adv 3,675yen(tax in)
INFO : VINTAGE ROCK 03-5486-1099



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