PREMIUM:ココにしかないレアなオリジナルコンテンツが満載!
2006年にTHE MAD CAPSULE MARKETS(以下、マッド)が突然活動休止を宣言し、音楽的頭脳を担っていたベーシスト、上田剛士は2008年にソロ・プロジェクトAA=を開始した。白川貴善(Vo / BACK DROP BOMB)、マッドの初代ギタリストの小島実、金子ノブアキ(Dr / RIZE)の4人編成で1stアルバム『#1』を作り、今回も同じメンツにより、早くも2ndアルバム『#2』を完成させた。今作は上田自身がセルフ・ミックスなどを行い、本人も語る通り、"実験的"なアプローチがなされている。もちろん、マッド時代から培ってきた人間と機械(トラック)の融合サウンドを貫きながらも、今回は人力のラウド・ロックと洗練されたクラブ・ミュージックの両極を、美しくも激しくスパークさせた強力作に仕上がった。

Interview & Text : Ryosuke Arakane
Photo : Ryo Nakajima (SyncThings)
#2 / AA=
RZCM-46512 2,800yen (tax in)
2010.6.9 on sale
AA= - #2  icon icon
  1. prologue {2+2=4}
  2. 2010 DIGItoTALism
  3. INDUSTRIAL
  4. BASS JUNKEES
  5. GREED...
  6. meVIR
  7. BPMaster
  8. 4 leaf clover
  9. TEKNOT
  10. F
  11. FREEZE
  12. epilogue {sonata no. 8}
<AA= インタヴュー>
――ちょっと流れ的なところからお聞きしたいのですが、マッドの活動休止というのはどういう理由があったんでしょうか?
上田剛士 :
いきなりですね(笑)。それぞれの方向性が変わってきたことがいちばんですね。もちろんほかにもいろんな原因はありますが、同じ方向を見ていられなくなったというか。簡単に言うと、そういうことになりますね。
――なかなか言葉にしにくい部分だと思いますが。
上田 :
うん。16年ぐらいの歴史があるから、もちろん個人個人いろんな思いがあるので、そういう流れだったのかなと。
――僕もライターの前にいちファンであり、ショックだったもので。
上田 :
お客さんや応援してくれた人には、申し訳ないなという気持ちはありますね。ただ、ウソをつくわけにはいかないというか。音楽やマッドに対しても……そういう状態でやってしまうことは、もうウソをつくような気がしてしまって。とりあえず、休止しようと。
――で、2006年の活動休止からソロ・プロジェクトまで3年かかりましたが、この間に考えていたことは?
上田 :
ずっとマッドが自分のやるべきことの中心にあったから。それがなくなって、ポッカリ穴が開いた感じだったので。自分が音楽的に何をやるべきか、どういう活動をするべきか、見つける時期というか、答えがよくわからなかったんですよね。
――模索されていた時期だったと。
上田 :
そうですね。いろんな曲を作っていたけど、最終的には自分が生きてきて、バンドをやっていく中で作ってきた音がいちばんリアルで、やりたいことに近いのかなと思って。やっぱりそういう音をやるべきだな、というのが何年か経った後にわかったんですよ。
 
――そういう音とは?
上田 :
自然と浮かんでくるというか、自分が熱くなれる音楽のスタイルは、いままで自分がやってきたものの延長線上にあるものだなと。やはりマッドという存在が自分の中で大きくて、なるべくそれと違うものを考えたり、模索していたけど……逆にそれとはあからさまに違うことをするのは自分の中でリアルじゃない気がして。(活動休止から)何年か経って、自分らしければいいんだというのがわかって、やっと始められたんですよね。
――自分らしさ=マッドの延長線上にある音楽だと。
上田 :
そうですね。自分の歩いてきた道だし、自分の人生ですからね。
――そこに向き合うまでに3年を要したんですね。
上田 :
そうですね。それくらいかかりましたね。
――その模索した時期は楽しかったですか? それとも苦しかった?
上田 :
楽しいはあんまりないかな。別にすごく苦しんで、ネガティヴだったわけじゃないけど……自分て何だ? というのが見えていない時期だったから。
――では、このソロ・プロジェクトではマッドの延長線上にありつつ、よりパーソナルな音楽的嗜好を反映させたものを作ろうと?
上田 :
結果そうなったと思います。マッドではバンドを意識して、一人ひとりの個性も考えて作っていたけど。今はより自分が作りたいもの、自分が表現したいものを作ることができてると思いますね。
――具体的に言うと?
上田 :
極端なことを言えば、今回は2ndアルバムだけど、次のアルバムでは歌なしで打ち込みをやりたくなったら、それもアリだなと思ってて。自分がOKだと思えば何をやってもいいかなって。
――そういう考えはどこから来てるんですか?
上田 :
自分の作品、という意識が強いんじゃないですかね。ライヴはバンドと会場のお客さんと一緒に作り上げる場だと思うけど、作品はすごくプライヴェートな作業だし、自分がこだわりたいところはとことんこだわりたくて。そこが通じようと通じまいと、あまり問題ではないというか。自分が満足のいく作品を作り上げたいなと。
 
――振り返って、1stアルバムの音楽性は、自分の中にあるどんなエッセンスを抽出しようと思いました?
上田 :
右往左往して、これでいいんだという気持ちになってから、やっと作れた部分があるから。わりとピュアに、自分の歴史みたいなものを再確認できたなと思って。あと、新しいメンバーとのディスカッションの中から受けた影響も入っていると思うんですよ。もちろんパンク・ロックが好きでスタートしてるけど、もっとヘヴィなもの、よりポップなもの、あとは打ち込みの音楽だったり、いろんな要素が自分の中にあるから。それを好きなように組み合わせることが、自分がずっとやってきたスタイルだし。今の流行を追うつもりもなければ、ルーツを追っていくつもりもないし、あくまでも自分の音を目指すという。
――プレス・シートに、昔は「戦いに全部勝っていく」ようなメンタリティだったと書かれてますが、今はどんな心境なんですか?
上田 :
作るときの気持ちが昔とどう違うかわからないけど、目的が自己満足という部分が大きくなってる感じがして。そのためにあえて、自分が辿ってきた道を俯瞰したわけじゃないけど、自然とそうなったんじゃないかな。1stアルバムを作ったときは、特にそんな感じがしましたね。
――ソロ・プロジェクト名をジョージ・オーウェルの小説『動物農場』から由来した"ALL ANIMALS ARE EQUAL"を意味し、アルバムの売り上げの一部を環境保全団体「WWF」に寄付したりと、それもひとつの意志表明だと思うのですが、音楽の中にそういう事柄を織り込んでいくことは、剛士さんにとってどんな意味合いがあるんですか?
上田 :
何かしら自分でアクションを起こすことにリアルを感じてて。もちろん、音楽を作ることがいちばん重要なことだし、それさえできれば幸せなんだけど……それを商品として売ることを考えたときに、ただお金を得るだけのものじゃないことをした方がいいな、と単純に思って。それをやるにはどういう形がいいだろうと考えて、こういう形式を取っているんですよ。それはマッドが休止してすぐ、自分が次にやるならこういう形がいいなと思っていたアイデアのひとつですね。それが世の中的に、環境的に、地球規模的にどれくらい素晴らしいかは、専門家じゃないからわからないけど。少なくともそういうアクションを起こすことは、自分に意味があるなと思って。
――その意味というのは?
上田 :
単純に生きてて、生活する中で、人間が社会を作って生きていくこと自体が、環境に対して大きなマイナス要素があると思うんで。それに対する罪悪感もあるし、人間は生物の中でも相当弱い生きものだと思ってて……それ(人間)を基準に環境を変えていくことは、果たして正しいのかを考えると、自分がもしほかの立場の生きものだったら、正しいと思わないだろうし。自分には弱さがあって、それをごまかすと言ったらヘンだけど、それがあるがゆえに起こるマイナス要素……そこに向き合うことは音楽を作る上でも大事じゃないかと思って。
――というと?
上田 :
う~ん、自分自身をちゃんと見ること、自分自身を知ろうとすることに繋がるんじゃないかって。音楽を作ることは、自分と音楽にウソがない関係にしなければいけないと思うんですよ。自分の中で音楽は特別のものとしてあるし、それに対する姿勢としては、なるべくごまかさずに曝け出していきたいし……思うことを思うように表現する。それが音楽に対する礼儀のような気がして。
――わかりました。前回のDVD(『TOUR #1』)で取材した際、「次のアルバムはツアー経験を経て、メンバーの理解度も深まったので、そういう影響も出るだろう」みたいなことを言ってましたが、実際はどうでした?
上田 :
そういう意味ではよりウチにこもっちゃったというか。
――そうなんですか?(笑)。
上田 :
ツアーでメンバー同士わかり合えた分、あまり気兼ねなく、気を遣わず、自分がガーッと入り込めたので。時間的にもわりと短期間で作ったというか、出来上がった作品以上に自分的には実験的に作ったんですよ。それにみんなを勝手に付き合わせた感じですね(笑)。
 
――曲作りも変わったんですか?
上田 :
そうですね。いろんな機材を引っ張り出さずに、ライヴで使っているようなグルーヴボックスをいじくり回して、それを中心に曲作りをしたんですよ。
――より肩の力を抜いて制作に臨めた感じ?
上田 :
多分そうだと思いますね。1stアルバムはガッシリ作ったので、2ndアルバムに関しては気持ちを楽にして、実験的な感じでやりたくて。まあ、訳のわからないものになったら、それはそれでいいやって。それが意外と新鮮だったというか、いままであまりそういう作り方をしていなかったし。それでどんどんイメージが湧いてきて、最終的には1個のストーリーになるような作り方ができた気がして。作品全体として、サウンドもそうだけど、同じようなテーマでコンパクトなものを作れた気がしますね。結果的にこうなったんだけど、今回はリフのものが多かったり、いわゆるストレートとは違うかもしれないけど、自分的にはストレートなものを作れたし、作りたかったんだなと思って。
――「SYSTEMATIC.」(『DIGIDOGHEADLOCK』収録)の頃のマッドが脳裏を過ぎるような、弾力性に富んだグルーヴ感が出てきましたよね。
上田 :
そんなに意識はしてないんですけど……人間とマシーンが合わさったときのグルーヴ感が大事だと思ってるし、今回は曲作りがグルーヴボックスみたいなものからどんどん作って、それにリフを乗せて、そのリフでグルーヴを作っていくみたいな形だったから、余計にそういう雰囲気を感じたのかもしれない。言われてみると、「SYSTEMATIC.」もそういう作り方をしたんですよ。今回はレコーディングの仕方も実験的で、メンバー4人でリハやスタジオに一切入らなかったので。
――へぇー。
上田 :
デモ・テープを作って、それをみんなに聴かせ、個人個人で録ってもらって、それでどういうものが上がってくるかなって。やってみると、トラックと人間のグルーヴが持つ緊張感みたいなものがいい感じで表現できたなと思って。今はプロトゥールスが進んでいるから、じゃあ、そういう感じでやってみようかって。最終的に楽曲を合わせたのは、最近なんですよ。
――そうだったんですね。で、ちょっと確認したいんですが、今回もタカさん(白川貴善)は歌っているんですよね?
上田 :
そうですね、はい。
――いや、1stアルバムはいかにもタカさんの歌声とわかるアプローチでしたけど、今回は声の質感が違うなと思って。
上田 :
タカも面白がってるわけじゃないけど、いろいろ挑戦してるんじゃないですかね。いままでの自分じゃないものをやっている感じですよね。
――その辺もマッドっぽい雰囲気を感じさせる要素のひとつだったもので。
上田 :
そうかもしれないですね。わりと自分が作ったものを忠実に表現してくれたから、そういう雰囲気になったんじゃないかなって。
 
――あと、個人的に8曲目「4 leaf clover」はこれまでになくメロディアスな曲調で、シンプルなアプローチの良さが際立ったいい曲だなと。
上田 :
あんなのも浮かんじゃいました、みたいな。曲としては全曲シンプルですね。聴こえ方はまた違うかもしれないけど、実際にやってることはすごくシンプルな曲ばかりだと思う。こういう作り方もあるんじゃないかと思って…。だから、複雑に凝ったものを作りたい時期じゃなかったんだろうなって。
――ああ、そういうモードだったんですね。そして、10月からは全国ツアーが始まりますね。
上田 :
前回のツアーは東名阪で、今回はわりと細かく回るんですよ。バンドとしてはやればやるほど、まとまってくるんじゃないかな。
――よりライヴでの激しい盛り上がりが期待できるような曲ばかりで、全曲やってほしいぐらいです(笑)。
上田 :
そうですね。やっと曲数が増えてきたので、楽しみにしてもらえればなと。
「GREED...」 Music Video
AA= サイン入りポスター プレゼント
AA=のサイン入りポスターを抽選で3名様にプレゼントします。ご希望の方は下記のリンクからご応募ください。
締め切り:7月20日

ご応募はコチラから

注)応募時にNew Audiogramのメールニュース登録をしているメールアドレスでお申し込みください。登録されていないメールアドレスで応募されますと、自動的にメールニュースに登録されますのでご了承ください。登録がまだの方は、この機会にメールニュースに登録(無料)し、ご応募ください。当選者の発表は賞品の発送を持って代えさせていただきます。
AA= : LIVE SCHEDULE
TOUR #2
DATE : 2010.10.3 (sun)
VENUE : Koriyama HIP SHOT JAPAN, Fukushima
OPEN : 17:00 / START : 18:00
INFO : G.I.P 022-222-9999
DATE : 2010.10.4 (mon)
VENUE : Sendai CLUB JUNK BOX, Miyagi
OPEN : 18:00 / START : 19:00
INFO : G.I.P 022-222-9999
DATE : 2010.10.6 (wed)
VENUE : Niigata CLUB JUNK BOX, Niigata
OPEN : 18:00 / START : 19:00
INFO : KYODO HOKURIKU 025-245-5100
DATE : 2010.10.7 (thu)
VENUE : Kanazawa AZ, Ishikawa
OPEN : 18:00 / START : 19:00
INFO : KYODO HOKURIKU 025-245-5100
DATE : 2010.10.9 (sat)
VENUE : Nagoya CLUB QUATTRO, Aichi
OPEN : 17:00 / START : 18:00
INFO : JAILHOUSE 052-936-6041
DATE : 2010.10.10 (sun)
VENUE : Shinsaibashi CLUB QUATTRO, Osaka
OPEN : 17:00 / START : 18:00
INFO : GREENS 06-6882-1224
DATE : 2010.10.12 (tue)
VENUE : Hiroshima NAMIKI JUNCTION, Hiroshima
OPEN : 18:00 / START : 19:00
INFO : YUMEBANCHI HIROSHIMA 082-249-3571
DATE : 2010.10.13 (wed)
VENUE : Fukuoka DRUM LOGOS, Fukuoka
OPEN : 18:00 / START : 19:00
INFO : BEA 092-712-4221
DATE : 2010.10.16 (sat)
VENUE : Shinkiba STUDIO COAST, Tokyo
OPEN : 17:00 / START : 18:00
INFO : CREATIVEMAN 03-3462-6969
AA= OFFICIAL WEBSITE
http://www.aaequal.com/
AA= OFFICIAL MySpace
http://www.myspace.com/aaequal