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2011年3月11日の東日本大震災以降、数多くのミュージシャンがアクションを起こした。AA=もまた、復興支援を目的としたプロジェクトAA= AiD(エーエーイコール・エイド)として、即座に行動を開始。サポート・メンバーのTakayoshi Shirakawa(BACK DROP BOMB)、Minoru Kojima、金子ノブアキ(RIZE)を筆頭に、難波章浩(Hi-STANDARD)、Kj(Dragon Ash)ハヤシ(POLYSICS)、HIROSUKE(BALZAC)、K(Pay money To my Pain)、Masato(coldrain)、SUGA(dustbox)、生形真一(Nothing's Carved In Stone)をゲストに迎え、7月1日に復興支援ソング「We're not alone」を無料配信した。
同時に、AA=通算3枚目となるフル・アルバム『#3』にも着手。過去2枚の作品を経て成熟させた現代のインダストリアル・ロックと、3.11以降のリアルな感情が融合した本作。特別な年に生まれたAA=『#3』の真意を、上田剛士に聞いてみた。

Text & Interview : G.N.PRINCE
#3 / AA=
VIZL-451 3,300yen (tax in) 初回限定盤
VICL-63811 3,000yen (tax in) 通常盤
2011.12.14 on sale
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  1. #3 INTRO
  2. WORKING CLASS
  3. DISTORTION
  4. posi-JUMPER
  5. sTEP COde
  6. Dry your tears
  7. coLors
  8. Sunshine glow
  9. PEOPLE POWER
  10. DREAMER
  11. We're not alone (AA= Ver.)
  12. #3 OUTRO
現在、AA=のオフィシャルYoutubeチャンネルではおよそ13分におよぶ前代未聞のミュージック・ヴィデオ「the short film AA= #3」を公開中!! 数々の名作ミュージック・ヴィデオを手掛けてきた番場秀一監督による傑作、ぜひご覧になっていただきたい!! AA=のオフィシャルYoutubeチャンネルにてご覧になれます!!
<AA= 『#3』 Interview>
──アルバム制作の過程で、東日本大震災が起こったと思います。3.11以前と以降とでは、何かアルバム制作や内容に影響したことはありましたか?
上田剛士:
アイディアに関しては前作以降から断片的にあって、それらの幾つかは今回の曲に反映されています。ただ、震災以前に実作業していたものに関しては一度リセットして、発表する作品をどういうものにするかなど、考え方の変化が出たのは事実です。収録曲で最初に完成したのは、やっぱり「We're not alone」でしたね。震災が起きてすぐに作りはじめた曲でしたから。
──「We're not alone」が完成して、7月1日にフリー配信されました。その後、アルバムに対してはどんな風に向き合っていこうと考えていましたか?
上田剛士:
毎作品に言えることですが、全体像の青写真が浮かんでそこに向かって進むわけではなく、今現在自分が思うこと、自分から出てくるものを書き留めて表現していく。今回もそれは同じでしたね。自分の中でリアルなもの、納得できるものをチョイスしていく、それがAA=の基本的な形というか。中には変化を加えて作るものもありますが、基本は気持ちのまま。やっぱり2011年は特別な年なので、その時々で感じた影響は強く出ていると思います。ただそれは、意識的に出そうと思ってやっているわけではなく、自分の中で感情も表現もリアルなもの、それが今回は『#3』という形になったということですね。
──仮に2011年にアルバムが発表されなかったとしたら、内容は違うものになったんでしょうか。
上田剛士:
常に曲作りはしているので、作品が発表されてもされなくても、内容としては同じになったと思いますね。
──前作『#2』はAA=のメンバー同士が会わないというレコーディング形式でしたが、今回はどんなスタイルで進めたんですか?
上田剛士:
今回も皆でスタジオに入ったりはしていないですね。自分の機材をいじって作ったデモを渡して、それぞれのパートを生音に差し替えたりディスカッションしたり、作り方は『#2』に近いかもしれません。
──2011年のリアルが凝縮された楽曲陣ですが、冒頭から気持ちが感じられる内容でした。
上田剛士:
2曲目の「WORKING CLASS」の曲のフレーズが浮かんだ時は、冒頭の「#3 INTRO」に続く本編の1曲目というエネルギーを自分の中でも持っていましたね。そういう意味で、音の塊やパンチ力みたいなものは考えていました。
──リリックに関しては、リスナーそれぞれの感じ方や考え方で良いと思いますが、ご自身としてはどんな思いで書かれたんですか?
上田剛士:
確かに歌詞に関しては、実際に聴いたり読んだりしてもらって、受け取る側それぞれの判断で構わないと思います。ある意味、そこで曲は完成すると思いますし、こちらから明確にこうだと提示するのは自分のタイプではないですから。「WORKING CLASS」で書かれている世界観は、『#1』や『#2』でも共通しているんですが、ある種の不公平感に対する疑問符であったり、抵抗であったり、受け入れられない気持ち、まずそれが最初にくる感じですよね。それが今の世界の問題でもあると思うし、解決できずにずっと続いている問題だとも思っています。
──そのメッセージは、昔から一貫していますよね。
上田剛士:
そうですね。大きなテーマというか、自分の活動の根本にあるものはどの作品もあまり変わっていないですよね。不公平感に対しての嫌悪感は世の中の問題点として存在していると思うし、特に2011年はそれが分かりやすく世の中に見えたと思える年なので、自分もより分かりやすい表現になっているのかもしれない。それもあえて分かりやすくしたわけではなく、今の状況からそういった影響を受けたから作品に反映されたのかなと思ってます。
──3曲目の「DISTORTION」のリリックも、AA=らしいテイストと内容ですね。
上田剛士:
この曲は、「WORKING CLASS」との対立軸がテーマですね。支配する側と自分がどう闘うか、そういった内容が書かれています。
──上田さんにとって“闘う”とは?
上田剛士:
自分はミュージシャンとして在りたいので、自分の音や自分の言葉で表現することが自分の闘い方ですよね。自分の武器は楽器であり音そのものだと思いますし、僕は音には力があると思っていますから。それは、世の中を変えるとか大きいことではないけれど、ただ、必ず意味があるものだと思っています。誰かに届けることが出来る強いものが音にはあると思うので、それが自分自身の一番の武器であり闘い方ですよね。
──長いキャリアの中で、音の力を感じる場面はたくさんあったと思います。2011年は震災もあり、AA=としては“AA= AiD”という復興支援プロジェクトでの活動もはじまりました。その中で、あらためて音の力を感じたことはありましたか?
上田剛士:
やっぱり音楽で人が繋がっていることは感じましたね。多くの人が何かに向かって進む時に、音楽はひとつの指針に成り得るし、皆が共有できるものとして存在することが出来る。思想と言ってしまうと難解で曖昧になってしまう可能性もありますが、音楽はそうじゃなくて人々の気持ちを共有するものとして、良い作用に働くことがあるなと。規制させる感じもなく、皆で共有もできて、個々が自由でいられながらもひとつにまとまれる。集会やプロパガンダとは違った方法が生み出す力ですよね。
──アルバムの話に戻りますが、今回は全曲のヴォーカルを上田さんが担当していますよね。そのアイデアは、最初からあったんですか?
上田剛士:
デモの段階では、ぜんぜん考えていなかったですね。自分で歌うことを決めた一番の理由は、自分の言葉や自分の声で伝えることが今回のアルバムにとって一番良い形だったというか、重要な感じがしていたというか。ライヴのことも考えず、純粋に『#3』のことだけを考えた時に、それが一番誠実かなと。
──ひとりで決断したんですか?
上田剛士:
もちろんTAKAとも話しましたが、最終的には自分で決めましたね。しかも、過去にそういう作品を発表したこともなかったですし、今回はそれを形にすることに適した時のような気がして。このタイミングじゃなかったら、やっていなかったかもしれない。そういう意味でも、特別な年の特別な作品かもしれないですね。
──5曲目に収録されている「sTEP COde」ですが、周囲の反応はいかがですか?
上田剛士:
内容に関して質問されても「よく分からないです」と答えてます(笑)。
──そうなんですか(笑)。でも、サウンドも歌詞の内容も、すごく上田さんらしい表現の仕方だなと思いました。
上田剛士:
よく「ストレート」と言われますが、そう言われるとそんな気もするけど、その一方で決してストレートではない気もしたりして。いずれにせよ、自分でも“らしい”表現の仕方だとは思いますね。
──タイトルに目が奪われがちですが、曲を発信する側も受け取る側も共有できるような連帯性を帯びたフレーズや曲構成、それがこの曲「sTEP COde」の大事なポイントかなと。
上田剛士:
そうですね。自分たちの気持ちを共に出来る、そういう人たちとの一体感というか。この「sTEP COde」は、自分の中でも中心になっているものですね。どの曲も狙わず自然に生まれてきたものなので、何も迷うことはなかったですが。
──6曲目の「Dry your tears」は、インスト形式のダンスナンバーですね。こういった要素の曲も、AA=の特徴のひとつとして確立してきたなと思いました。
上田剛士:
5曲目の「sTEP COde」と6曲目の「Dry your tears」は、ある意味で“表と裏”の関係で、その2つが合わさってAA=の持っているメッセージになっていると思います。この曲順になったのも、そういう意味があったからでしょうね。実は2曲合わせて1曲かもしれないし。
──表裏一体というか。
上田剛士:
うん。もっと言えば、この2曲の“表と裏”の要素がもっと広がったものが『#3』というアルバムかもしれない。なので「sTEP COde」と「Dry your tears」は、このアルバムの核になっているのかなと。自分の中でハッキリと表裏があるわけではないですが、作品を作る過程で自然と表裏のバランスを取っていることもあれば、表裏が合わさって1曲になることもあれば、別々の曲として形になるものもあるかなと思います。
──「coLors」はミドルテンポの楽曲で、日本語のリリックが気持ち良く入ってきますね。
上田剛士:
これは、素直に自分の気持ちをツラツラと言葉にしている曲です。自分の大事に思っていることの一つはこうだ、という内容ですよね。楽曲のカラーに合わせて英詞か日本詞かをジャッジしていて、そういう意味では「coLors」は日本語で作るべきだと思いました。
──「Sunshine glow」の歌詞の中に「?Come on meVIR.?」というフレーズが出てきます。『#2』で「meVIR.」という曲が収録されていましたが、何か関連したストーリーがあるんでしょうか?
上田剛士:
『#2』は全体的にストーリーを持たせて、その中で「BPMaster」という言葉を使って色々なメッセージを表現していたんですが、今の時代はそういったAA=の世界だけに登場する言葉を使って表現しなくても、皆がイメージ出来るような世の中になってしまった。ストーリーを作ってメッセージを発信しなくても、現状をそのまま形にすると物語になってしまうというか。自分としては『#2』では「meVIR.」が中心的な存在になっていたので、それがそのまま今も生き続けているという意味で今回もごく自然に使ったんだと思います。
──今一度「meVIR.」について教えていただけますか。
上田剛士:
世界の中で自分自身がウイルスという存在になって抵抗している、世の中の不公平感や不条理を受け入れないで闘っている。それで「自分(me)+ウイルス(virus)=meVIR.」という言葉を作ったんです。だから今回使ったのも、俺は今も抵抗するぞ、という意味で。2011年は大きな悲しい出来事があって、世界の不条理が見えやすくなった。その不条理を自分はやっぱり受け入れられない、じゃあ、闘わなきゃダメだ、と。自分にとってそれが闘い方ですしね。
──ジャケットワーク(初回限定盤に“AA-ID(All Animals' Identify Document)”エンブレムワッペン封入)にも、その意志が反映されていますね。
上田剛士:
POSITRONの土井宏明君もまた、僕の気持ちをそのまま共有してくれた仲間の一人ですよね。それを自分なりの表現をしてくれたのがジャケットワークで、そこに対して僕もまた感銘を受けました。きっと、彼も彼でデザインという部分で闘っているだろうと思うんです。音楽がダウンロード主流になった今、リアルなものを手に取る重要さ、そういうことを表現したんじゃないのかなと。
──仲間との共鳴という意味では、まさに「We're not alone」がその象徴ですよね。アルバムでは(AA=Ver.)として生まれ変わり、フリー配信盤とは別の表情が楽しめるようになっていますね。
上田剛士:
この曲は本当に皆の力が結集して出来た曲なので、それに恥じないようすることと、自分らしい形を同時に表現しないといけないなという思いがありました。とにかく『#3』の本編最後の曲はこれしかないと思いましたし、リアルに皆が繋がったという感覚を持てた曲ですし、自分自身も一人ではないと思える曲でしたから。
──この曲は東日本大震災における復興支援活動などの義援金・支援金としてAA=AiD協力団体に寄付されるそうですね。
上田剛士:
そうですね。
──3枚目のアルバムにして、AA=の音楽が熟してきたなと感じました。
上田剛士:
それに関しては、震災があった影響に関係なく、今回のアルバムを作り始めた段階で漠然とそういう作品にしたいなとは思っていました。『#1』『#2』と歩んできて、今回の『#3』でひとつの答え、集大成的な形を提示するというか。ただ、実際は色々な影響があったので、そういう内容になったかといえば少し違いますけどね。でも、その要素は凄く入っていると思います。
──『#1』が発表された時に、収録されていた“PEACE”がAA=原点のひとつというお話がありました。あの曲から『#3』までの経過と現在の形が集約されつつあるというか。
上田剛士:
そうですね。AA=として楽曲を作り活動すること、それがだいぶ見えてきたというか、色々な部分が分かってきましたね。結局、自分の作りたい音、自分が作るべき音を作ってきているだけなんですが、その作り方みたいなものが以前よりも見えてピントが合っている気がします。たまにはピントをズラして、思い切り広がったものを作ることも必要ですけど。
──アルバム制作や東日本大震災など色々なことがあった2011年ですが、この1年は自身にとってどんな年でしたか?
上田剛士:
大きな哀しみの年ですよね。ただ、それを言わずに立ち上がっていこうという強いエネルギーもあると思うので、僕らも出来る限り支えたい。哀しみだけじゃ終わらせたくないですしね。
──2012年は『#3』発表後のライヴ、復興支援の継続的な活動など色々とあると思いますが、最後に来年に向けてのヴィジョンを教えてください。
上田剛士:
最終的にライヴをやって完成するのがAA=の形だと思うので、その意味で『#3』の完成に向けて進むだけです。自分自身が出来ることってそんなにたくさん無いと思うので、2012年もライヴやツアー、AA= AiDの活動も含めて自分たちがやれることをやっていくことが大事かなと。そのためにも、自分がやるべきことをちゃんと出来るようにしていきたいですね。
AA=
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