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12月2日に渋谷O-EASTにて開催されたNew Audiogramの5周年記念イヴェント"New Audiogram ver.5 -New Audiogram 5th Anniversary- "に出演し、ステージを大いに沸せてくれた3組、LOW IQ 01、渡邊忍、ヒダカトオル!! イヴェント開催前にもこの3人による鼎談(前編&後編)をお送りしましたが、今回は年末特別企画ということで、ズバリ、『2011年を振り返る』をテーマに大いに語っていただきました!! 3人にとっての2011年は? そして2012年はいったい何が起こる?!


Interview : Ryosuke Arakane
Photo : Ryo Nakajima (SyncThings)
<LOW IQ 01×渡邊忍 (ASPARAGUS)×ヒダカトオル 年末スペシャル鼎談>
2011年を振り返って、まずどんな印象を持っていますか?
2011年もやっぱりASPARAGUSのアルバムができなかったなと。
ははははは。
でもマメにレックしてますけどね。
もう2年ぐらいやってるでしょ?
前作から4年、アルバムは出てないですからね。でも2012年の2月にアルバムが出ます。
えっ、ほんとに出るんだ?! 見えたの(※この対談はASPARAGUSのアルバム・リリースの情報解禁前におこなわれたものです)?
やっと最後の曲が今日の朝にできたので……、これから録ります(笑)。
超難産だね。
ははははは。
イチカワ君も期限を気にしないとは言っても、コンスタントに出してるもんね。
1曲、母体ができるとするじゃない。そこから1年かかる。いろいろ手を加えて、変わったりするしね。いちばんいいのは曲が生まれたらすぐ録っちゃうのが、自分の中でリアルタイムというか。昔からできている曲があるのに、一週間前にできた曲の方から固めちゃって、シングルで出しちゃうこともあるけどね。
ミュージシャンの純粋な興味として、Aメロやサビもバン!と変わることもあるの?
う~ん……。BPMがちょっと早いかなとか、自分にしかわからないポイントを変えてみたり。あと、サビをガラッと変えちゃうこともある。サビって、自分でも感動したいから。「これ、いい曲だな~!」と思いたいしね。
AメロやBメロが良すぎて、サビはこれじゃ足りないってことで変えちゃうということ?
AメロやBメロを80%ぐらいに抑えといて、サビでゴーン!と抜けたいから。それと、コーラスの録り方で結構悩んだりする。ハモリのメロディにするのか、ファルセットで別物のコーラスにするのかみたいな。で、いちばんいいパターンは自分の曲が完成するでしょ。それを聴いたときに、知らない間に違う鼻歌を乗せたりして、そこでまたどんどん変わっちゃう。
それで時間かかるんだ。でもシノッピ(渡邊忍)はそういうパターンじゃないでしょ?
僕は違いますね。
一緒にスプリットをやったときに思ったけど、結構完成したものを持って来るから。もう8、9割できてる。そこまでできるまでは、バンド内でも出さないでしょ?
そうですね。出さないですね。出来てから、聴かせます。
その間は何を悩んでいるの?
ボーッとしてます。
ははははは。
曲作りはほとんどボーッとして、思い付いた!みたいな感じかもしれないですね。だから、ボーッとしている時間が多かったんでしょうね(笑)。あとは、ほかのパート(木村カエラ)があったので、そのパートの店長に怒られちゃった、みたいなこともあったり(笑)。
はははは。俺はAメロ、Bメロ、サビ、イントロが常に100個ずつぐらいあって、久しぶりにこれやりたいと思ったら、引き出しを開けるみたいな作り方で。
じゃあ、今年はいっぱい引き出しを開けて?
モノブライト、プロデュース、自分の新曲を作ったり……、ヒダカフェッド(ヒダカトオルとフェッドミュージック)のレコーディングをしたときは4つぐらいのプロジェクトを同時進行してたから、自分でも訳わからなくなって(笑)。パソコン上で整理しているから、多分今パソコンが壊れたら、アウトですね。
(データが)飛んでくれ!
ははははは。
 
だからって、イチカワ君に仕事は回らないから!
お笑い業界みたいに、いなくなったらそこにいける、みたいな例えはやめてくれないかな(笑)。
ははは、みんなそれぞれ(曲作りは)違うんだね。
今年、イチ君はどうだったんですか?
アルバムを出した年だから、ツアーを回ったり、フェスにも出たけど、もう次の曲作りをやってる。
イチ君は、ずっとやってる感じはありますよね。
やっぱり好きみたい。楽器触ってないと、落ち着かないというか。
多分、この3人は夏休みを取らないタイプの人たちでしょ。そこはすごく共通しているような気がする。
夏休みは取らないけど、どこか年中夏休みみたいな。いい意味で根詰めずに、うまくコントロールしてる。
シノッピは夏休みを取ってるイメージが全然ない。
いや、あの、ボーッとしている時間がめちゃめちゃ長いので(笑)。
イチカワ君みたいに石垣島行ったりはしないでしょ?
あれはね、充電じゃなくて、放電しに行ってるの(笑)。思いっきり飲んだり、島の人と喋ったり、それが楽しくて。だけど自分にはやるべき事がいっぱいあった年だと思うよ。
震災でガラッと変わっちゃったもんね。我々はラッキーなことに、そんなにライヴは飛ばなかったでしょ。現地も来てくれ!という声が圧倒的に多かったし。
現地を見て、俺らももっとやれることがあるな、と気付かされたからね。
今年は"AIR JAM 2011"もあったしね。よく考えると、普通にやれてることが奇跡だったなと。俺らも東北で"BOYZ OF SUMMER"的なイヴェントをやりたいし、向こうのバンドとも仲良くなったから、こじんまりと一緒に何かやりたくて。あまり広げすぎると、お金もかかりますからね。あと、PAチームのSPCが"東北ライヴハウス大作戦"と言って、動きのいいように東北にライヴハウスを作ろうとしているしね。
実際、みんな関係も近いし、Kenzi(FRONTIER BACKYARD、SCAFULL KING)もチャリティー・ソングを作って、SPCに寄付したりね。落ち着くことはないと思うし、ずっと続くだろうから、俺らもやれることがいっぱいあるだろうしね。
ヒダカさんは磯部さんと一緒に東北でアコースティック・ツアーをやりましたよね?
うん、イッソンとの弾き語りツアーの最初が東北のライヴで、バンドで行くよりも、あくせくせずにやれたので良かったですね。リハの間に街に行ったりしました。東日本と関東では温度差もあるし、西日本は何もなかったような空気感だけど、コンビニに行くと、水だけなかったりね。その落差は感じますよね。
音楽が必要とされている、あるいは、自分たちが求められてるという感覚はありますか?
極論すると、我々よりも求められている有名なアーティストさんはいっぱいいると思うんですけど。かといって、我々も指を加えているわけにはいかないし。ボーッとしていいのは、曲を作るときだけで(笑)。
ははははは。
意外な横の繋がりはすごく増えた気がしますね。それはいいことなんじゃないかな。我々も無理はせずに、楽しめる範囲内でやれればなと。何もやらないから悪なわけじゃないし、そのさじ加減は難しいですよね。せっかく募金しても「少ない」とかツイートされると、「じゃテメェは何やってんだ?」って思うし。金額の大小を問うてるんじゃないのにって。
ほんと気持ちと体があればね、ライヴや募金はできるわけだから。できることは探せばというか、自分でしたいと思うんだったら、した方がいいと思うしね。
俺が呼ばれた石巻ロック・フェスは、地元のアマチュア・バンドが主催してて、俺が出る予定ではなかったんだけど、ツイッターで出ることになったから。そういう意外な繋がりも面白いし。
その企画している子が俺の友達の友達だったみたいで、ダカも出るんだと思って。
今後はそういう動きがもっと増えるんじゃないですかね。
考えることも大事だけど、なるべく気持ちでクイックにいけた方がいいよね。
我々を呼ぶときにすごくギャラがかかるんじゃないかと思わるかもしれないけど、石巻のロック・フェスはノー・ギャラで行ったし。その趣旨に賛同できれば、お金じゃないからね。だから募金の大小は野暮ったいから言うなってことですよ(笑)。それがツイッターの良し悪しで、00年代以降はツイッターで変わった気がする。2010年代はどうなるんだろうね。
まあ、言っても2010年代だからね。また違ってくるだろうね。
面白いですよね。早いコミュニケーションの取り方もあれば、それこそダカさんと初めて会ったときは一緒にご飯を食べて、お互いのことを知りながら繋がる場合もあるし。イチ君とはライヴでギターを弾いたときも、まず僕に電話をかけてくれて、そういう直のコミュニケーションも嬉しいし。まあ、多分イチ君はあまりメールを打てないからだろうけど(笑)。
僕はアナログの人間だから……俺の理想と言ったらヘンだけど、2010年代はどんどん進歩するんじゃなくて……。
後退していく?
人力で何かできるんじゃないかって。なんか、職人さんがいなくなるような気がしちゃって。そういう人たちはいてほしいなって。2010年代は戻ってもらいたいというとヘンだけど、便利は不便!って。
両方いるのかなって。ダカさんの話を聞いてると、それはそれで新しい形だと思うし。あとは……、伝書鳩かな? まず鳩小屋を確保する。
ははははは。
 
それは現代の力を使おうよ(笑)。ここ20、30年のいちばんの進歩は、携帯電話だと思うんですよ。昔、友達と約束できなかったら、街でバッタリ会うしかなかったからね。
確かに。便利さのボーダーラインがちゃんとあればね。
さじ加減だと思うんだけどね。
選べるわけですからね。
使い方ひとつなんだよね。ダカが面白いなあと思うのは、昭和の人間なのに。
昭和の人間(笑)。
現代の文明も使えるというね。どっちも知ってるわけじゃない。俺も新しいものに頼っているところもあるしね。
2012年は新しい何かが出てくるかもしれませんね。
エア・ギターがほんとに音鳴るみたいな(笑)。楽器は進化しなくていいのかな?
アコースティック・ギターって、いまだに大事にされてるわけじゃない。いちばん身近にある楽器だし、あれ一つあればその場でできるからね。すごくアナログだけど、アコースティック・ギターは優れているんじゃないかな。
弾き語りブームみたいなものもありますからね。もしかしたら……、つま恋、フォーク・ジャンボリーみたいな。「人間なんて、ラララララ~♪」(吉田拓郎)を1時間弱ぐらい?
はははは。
それを"AIR JAM"規模でね(笑)。
当時は4、5万人ぐらい集まってるでしょ。
そういう意味で後退している部分もあるのかもしれないけど。
まあ、後退ではないけど、人力みたいなものって大事にされてて、そういう文化は続くんじゃないかな。
そういう豊かさをちゃんと求められるようになったのかもしれない。
リヴァイバルって、もう一度大事なものを見返すという意味合いがあるのかもしれない。わかった! 2010年代はいろんなものを見直して、新しいものに進んでいくという。これでキレイにまとめてみたんだけど。
おあとがよろしいようで。もう一声ですか?
もう一声もらえますかね?
欲しがるねぇー(笑)。
イチ君は2011年にアルバム出したし、ASPARAGUSは2012年にアルバム出すし、ヒカダさんは?
2012年、出しましょう、何か。ここで行っちゃえば、自分にプレッシャーになりますからね。名義はバンドなのか、ソロなのか、それはライヴ次第かな。いろいろ試してみて、年末の"COUNTDOWN JAPAN"ではDJで出てるかもしれないけど(笑)。やりたいことをやってみて、どれがいちばん面白いかなって。まあ、DJはないかな。
DJ KAORI?
ははははは、DJ ケェオリィー?
忍さんはDJをたまにやってますよね。
余興的にね、NOFXをかけたりして。
イチカワ君はDJオファーないでしょ? やらないと思われているのかな。
やらないし。やったらねえ、プログレかけるからラクかもしれない。
2012年はDJ イチカワでデビュー?
やだよー(笑)。俺すっげえ緊張すると思う。
2012年は楽しいことが起こりそうですね。もしくは、3人でDJイヴェントやるとか?
ははははは。
俺はやだよー、ほんとに。
じゃあ、2012年の抱負はDJイヴェント! あるいは、弾き語りだよね。
いちばん可能なのは弾き語りでしょ。みんなできるから。
そんなエサを与えたら、New Audiogramがまた企画しちゃうよ?
ははははは。
ASPARAGUS
2002年2月結成。渡邊忍(Vocal & Guitar)、一瀬正和(Drums & Vocal)、原直央(Bass & Vocal)からなる鉄壁の3ピース。心を震わす良質のメロディ、そのメロディを活かす洗練されたアレンジのセンス、癖になる甘いヴォーカル、卓越した演奏力の4大要素を見事に兼ね備えた希有なバンド。
http://www.3p3b.co.jp/bands/asp.html
ヒダカトオル
1968年生まれ。1997年、BEAT CRUSADERS(ビート・クルセイダース)を結成。インディ時代から絶大な人気を集め、2004年メジャー・デビューを果たす。多くの野外フェスへの出演や、自主企画"BOYZ OF SUMMER"を企画するなど、精力的なライヴ活動を展開。2010年9月4日のフェスにて散開。バンド活動休止後は、様々なアーティストのプロデュースや、個人の活動を展開し昨年12月に突然のMONOBRIGHTへの加入を発表しメンバーとしても活動する。また今年の秋からはヒダカトオルとフェッドミュージックというAORをテーマにした新UNITも立ち上げ音源をリリースするなど精力的に活動中。
http://www.hidakatoru.com/
LOW IQ 01
10代から数々のバンドでベース、ヴォーカルなどを担当。曾田茂一と組んだ伝説のバンド、アクロバットバンチ、Hi-STANDARDと並び"AIR JAM"世代を牽引したSUPER STUPIDを経て、99年からはソロ活動をスタート。1stアルバム『MASTER LOW』(99年)を皮切りに、4枚のアルバムの他シングル、ミニ・アルバム、DVDを発表。またFRONTIER BACKYARDのメンバーや松田"CHABE"岳二(CUBISMO GRAFICO / CUBISMO GRAFICO FIVE)等で編成されたLOW IQ 01 & MASTER LOW、恒岡章(CUBISMO GRAFICO FIVE)との爆音2人組ユニットLOW IQ & THE BEAT BREAKER、さらにベースに村田シゲ(口口口 / CUBISMO GRAFICO FIVE)を擁したトリオ編成のLOW IQ & THE RHYTHM MAKERSとしてライヴ活動を展開。ワンマンの他、日本を代表するフェス、イヴェント等に多数出演している。2009年10月10日にはソロ活動10周年を記念するイヴェントをBRAHMAN、ACIDMAN、Ken Yokoyamaを迎えてJCBホールにて行い大成功を収めた。2011年4月に5枚目のオリジナル・アルバム『MASTER LOW GO』をリリース。
http://www.lowiq01.jp/
http://www.myspace.com/lowiq01