新作完成まで密着!! AA= Special Contents
Member Interview Vol.2 Minoru Kojima
AA=メンバー・インタヴュー。第2回目となる今回はギタリスト児島実。上田剛士とは旧知の仲となる彼は、上田の音楽活動のさまざまなターニングポイントで共に音を鳴らしてきた。今回は出会いやバンド結成のきっかけ、そしてAA=参加へのいきさつ、そして11月、12月にリリースされる2枚の新作について話を訊いた。
前編・後編と2回にわたり公開します。今回は前編。

後編はこちらから!

Interview & Text : New Audiogram
Interview Photos : Ryo Nakajima (SyncThings)
おふたりは以前のバンドから一緒にやられていますが、出会いはいつ頃、どのように?
何歳だろう……高校生の時かな。(児島とは)別の高校だったんだけど、バンドやってる連中みんなつながってて、その仲間のうちの一人だったんです。
お互い、初めてバンド組んだ時のメンバーだったんですか?
高校ではたまにやってたんだけど、ちゃんとバンド組んだ時は彼が最初でしたね。逆にオレは誘われて、ベース弾いてって言われて、「わかった。やる!」って感じで。それが17か18歳くらい?
そうだね、高3くらい。
それで組んだのがBERRIEですか?
そう、その時期ですね。
その時、剛士さんを誘った理由はなんだったんですか?
高校の時、文化祭でバンド組んで、それが面白かったんで「そのまま本気でやろうぜ!」ってなって、他のメンバーは就職とかもあったんで、本気でバンドやるには本気のメンバーじゃないとということで剛士を誘ったんですよ、その時までベース弾けるとは知らなかったんですけど(笑)。
そこから始まって今に至るんですね。
オレ、誘われたときは何もわかってなかったですね。ベースを弾いてるって言ってもシド・ヴィシャス程度で(笑)、チューニングもエフェクターもわかってなかったから、全部実に教えてもらった。
ピックも持ってないから、俺がピックあげて(笑)。
実に「ベース、ピックで弾いて」って言われて、その時もらったピックが今も使っているのと同じ形なんですよ。いわゆるオニギリ型のエクストラ・ヘヴィのやつ。
ずっと変わらず(笑)。
その時に実に言われたのが、そのまま俺のスタイルになりましたね、そこからずっと……。
なにも変わってないよね。
高校生の時、実に教わったことが基本になっている。
普通、他のピックも試したりするのに、なんでそれをしないんだよ?(笑)俺はあれからずいぶん変わったぞ、違うピックだぞ(笑)。
すごいですね、その繋がりが今も続いているんですね。そこからすぐにマッド(THE MAD CAPSULE MARKETS)になったんですか?
二十歳の時にマッドになってるから、結局そこから2〜3年はやりましたね。
うん、2年以上はそんな感じだね。
BERRIEではレコーディングとかライヴとかやっていたんですか?
うん、近くの地元のスタジオでレコーディングしてデモテープとか作ってましたね。
まだメーターが付いているMTRとかで録ってました。
俺が元々音楽リハーサル・スタジオの店員をやっていたんですよ、バイトで。だから、そこでMTRとか機材も結構あったので、そこで打ち込みで録音を始めて……。
歌も録ったりしたよね。
その時代にMTRとかいろいろ機材を研究したのが、いまの自分のルーツというか基盤になってますね。
なるほど。それがマッドやAA=に繋がってくるんですね。そしてマッドから実さんが脱退して、活動休止になって、AA=を立ち上げることになりますが、なぜまた実さんを誘おうと思ったのですか?
マッドで一番最初に弾いたのは実なんだけど、一番最後に弾いていたのも実で……マッドが休止になって何もしない時期に、こないだのあっくん(金子ノブアキ)のインタヴューの時も言ったけど、その時に「一緒に音出そうぜ」って言って実とあっくんと3人でスタジオに入ったんだよね。
マッドの後期から実さんとやっていたということなんですが、また一緒にやるようになったきっかけはなんだったんですか?
基本的にはルーツから全部知っている仲間なんで、いろいろと説明がいらないし、わかり合えてるし、お互いが出すものもわかっているから、やりやすいんですよね。
実さんはどうだったんですか? ひさしぶりに一緒に音を出した時は。
何も説明がされないっていう……(笑)
まぁ、それで出来ちゃってんなっていう感じですね(笑)。あれだよね、『010』(マッド9枚目のアルバム。2001年作)のレコーディングの前に、「前の時みたいなグルーヴを試してみたいんだ」って感じで声かけられたのは何となく記憶に残っていますね。で、(演奏を)合わせたときに違和感も感じず、スムーズに出来たっていうのがあったんじゃないですかね。僕はしっくりきちゃったんで。
本当にその10代後半から21くらいまで、いつもリハやって練習してたから、そこで出来てるんだよね。グルーヴというか、ノリというか。だからその時と変わらない。10年くらいブランクがあっても意外と合っちゃう。
本当にそうだね。
その3人でのセッションを経て、AA=に変化していくんですね。
あっくんも含め一緒に音を出してきて、お互いの関係性が出来てきたところで「オレもそろそろ始めようかな」って気になってきて……。
そのときはすでにAA=の曲をやっていたんですか?
ううん、全然。基本的にジャムってただけです。
曲作りというわけではなく……?
そうですね。
ジャムってたころから、剛士がきちんと曲作りするまで、少し空いてたよね。
うん。で、曲作りして、ある程度まとめてから「曲が出来たからスタジオ入らない?」って声をかけた感じですね。
実さんはAA=やるってことで改めて声がかかった時はどう思いましたか?
了解……みたいな(笑)。
(笑)
またAA=で一緒に新しい音を作り上げていくことになりましたが、時が経ち、お互いいろいろな経験をしてから、またこういうような環境になってどうですか?感覚的に以前と変化などありましたか?
感覚的には変わってないと思います。剛士が作ってきたものに対しての自分の捉え方とかも基本的には変わってなくて、ただ自分が少しは大人になったな(笑)と思うのが、その当時と違っていて、今の方が簡単に受けられるスタンスを持っているというか……その方が自分でもやりやすかったり、剛士もやりやすいんじゃないかなと思います。昔と比べれば、使っている音とか機材とかチューニングとかビートとか、どんどん変化してきていると思うんですけど、基本となる剛士の根っこ、「剛士節(ぶし)」という根っこが全く変わっていないんで、それに慣れているから、逆にそこさえきちんと守っていればという感じです。
剛士さんはどうですか?
まさにその「剛士節」を一番わかってくれているというか、それをも一緒に作り上げてきた仲間でもあるから、ずっと一緒にやっているわけではないけど、ずっと一緒にやってるメンバーのような感じがするんで、そういう意味では非常に心強くて、また他のメンバーとやる時もやりやすいですね。
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