新作完成まで密着!! AA= Special Contents
Member Interview Vol.3 Takayoshi Shirakawa
AA=メンバー・インタヴュー第3弾! 今回はヴォーカリスト白川貴善。
それぞれのバンドで90年代シーンのど真ん中を突っ走ってきた二人がどのように出会い、バンドを組んだのか。そして今、彼らがどのようにAA=のサウンドを作り出しているのか。いよいよリリースの迫ったスプリット・アルバムの制作時の話とあわせて2人に話を訊いた。
前編・後編と2回にわたり公開します。今回は前編。

前編はこちらから!

Interview & Text : New Audiogram
Interview Photos : Ryo Nakajima (SyncThings)
そのような形で5年間AA=として、曲作り、レコーディング、ライヴなどに参加してきたわけですが、話を聞いているとソロ・プロジェクトなんだけどバンドっぽかったり、でもやっぱりソロ・プロジェクトらしくもあり不思議な感じですが、タカさんはずっとバンドをやってきた立場で、いまの立ち位置はどうですか?
たぶん、(バックと)同じテンションでやってたら続かなかったと思うし、ココ(AA=)に関しては新し過ぎる編成というかスタンスのシステムだけど、もう5年もやっていればそれは体温的にも慣れてきたから、現状としてはすごく心地いいペースというか……まぁ、たまに強制連行されるけども(笑)。
そういうの嫌なのも分かってるから、無理矢理するんだけど(笑)。
分かっててやるとか、もう頭おかしいでしょ?(笑)
それもわかってる。断れない状況に追い込んでやる(笑)。
だからキツいんだよ。昭和のヤンキーはほんとキツいんだよ。
あははは。神奈川出身ですから。
本場ですよ(笑)。
そのような関係性もあり(笑)、AA=のヴォーカリストを務めてるわけですが、いちヴォーカリストとしてはAA=のヴォーカルになろう、なりきろうとしている気持ちなのか、それとももっとナチュラルに自分らしくやっている感じですか? ソロ・アーティストのプロジェクトにヴォーカリストが外から入るってことはなかなかありませんが。
やる当初から考えていたことは、バックでやることはAA=では一切やらないだろうというのと、その逆もしかり。あと今はNoShowというポップパンクのバンドも始めたし、それと同じことになることも絶対にないというのがあって。だとしたらAA=でやること、やれることというのがまずあって、それを踏まえて、ほかで今までやってきたことだったり、聴いてきた音楽だったり、そういうのをAA=に持ち込むことも可能だし、例えばバックに同じように持ち込んだとしても、それは絶対別のものになるだろうし。だから、ちょうどいい棲み分けかなぁ……家3軒持っているような感じ。全然ストレスもないし。進行具合しかストレスは無い。歌詞の入稿とか(笑)。
予定がぎゅうぎゅうに詰まってくるもんね(笑)。
クリエイティヴ面では全く問題はない。
スケジュール面だけですね?(笑)。 AA=は剛士さんのソロ・プロジェクトという認識ですが、話を聞いてると非常にバンドっぽいですね。
やってる時はバンドと変わらないですね。最終的にはみんなが俺がやりたい音楽の理想の完成系に近づけようと付き合ってくれるし、それぞれアイディアも出し合ってくれてるので、やりやすいですし、バンドの持っているいいところはすごく感じますね。逆に自分のこうやりたいというミュージシャン的なエゴというか、そういうのもみんなスッと理解してくれるから、そのストレスも全然ないし。最初にデモを聴かせる時も、まずメンバーを驚かせたいなというところから始まるし、この人たちがビックリしたり、面白いと思ったらOKかなと思ってます。
クリエイティヴ面ではいい関係性が築けているんですね。そして、このメンツで制作されたアルバムが11月、12月とリリースされますが、どんな作品になっていますか?
AA=が持ってる音楽の振り幅をふたつに、両極端にわけるというのがコンセプトにあってやってるんで、そういう意味でもこのタカの歌のスタイルもそれぞれだいぶ違う感じになっていて、それはタカが持ってる振り幅もAA=になるとこういう風になるということが見れると思います。
前作のアルバムは参加しなかったので、ちょっと間をおいての参加になるんですけど、振り幅として歌のキャラクターとかだったら、いままでのにプラスアルファの振れ幅がありますね。
基本的に今回も(白川に)投げちゃっているから……1stの時は様子見で投げてて、2ndの時は「これちょっとチャレンジてみて」って感じで、3rdの時は自分の中の気持ちのことがあったから、自分で責任取るってことで全部自分でやって、『#4』は2枚でコンセプト違いというのはありつつも、ちゃんとバンドとして戻ってこれた時期に来ていたので、今回は「よろしくっ!」って感じで投げているんだけど、1stの頃の様子見の感じとは全く違って、こういう感じでくるだろうし、こういうのが帰ってくるだろうというのがある程度わかっているところで投げているから、安心感もあるし、で、その通りに戻ってくる。
だいたい真夜中に投げてくるから。
夜中に思いつくことが多いからね。今のAA=のバンドとしての歴史みたいなものがかなり感じられる作品になっていると思います。それはいままでの3枚では無かった感じで、そういう意味ではバンドとしてのサウンドっていうのかな。
『#4』は全体で考えるとデビューっぽいかもね、AA=っていうもののね。
AA=というのはレコーディングにおいて実験を繰り返してきていて、その感じは他のメンバーみんなわかってるし、逆にこっちもよくわかるし、そういう意味でちゃんとバンドっぽくなれている感じがする。
ヴォーカリストとしては今回のアルバムどうですか?
メロディアスな曲だったら、よりメロディを強調させた形に持っていこうとしたし、激しい曲だったら、激しさとタイム感のバランスを気をつけたというか……がなったりするテンションというよりは、タイム感を大事にしたり、そこのバランスも曲ごとに動きをつけたり。あとラップが多い曲もあるし、それはバックでもやってないやりかただったり、ロックバンドでラップをしたらという今更ながらそれを新しいコンセプトと言っちゃう体(テイ)で考えたり(笑)……だから要所要所に強弱や差はつけようとしていたかもしれませんね。
メロディの話だと、自分はメロディの割とシンプルでわかりやすいものが好きなんだけど、バックは時にかなり難解なメロディ「これどういうスケールなの?」みたいなのがあったりして、タカには結構そういうイメージがあると思うから、逆にAA=の方ではすごいシンプルにメロディを歌うというのは、自分の中ではやってほしいこと、やらせたいこと。シンプルなメロディを歌うタカを聞けるのはなかなか無いような気がする。
基本前提にコードにそってる。
それは他にはないもの。激しい部分の表現もバックやNoShowとは全然違うのはもちろんみんなわかっていることだと思うけど、実はメロディというところに注目しても他とは違ってなかなか無いんだよって、自分の中で密かに思ってやっていますね(笑)。
やったことないような(メロディ)ラインの付け方をしたものもあるんで。
たぶんね、AA=の中で俺がこういうふうに(白川の気持ち)を持っていかないとやらない、(白川が)自分の中でチョイスしないものもあったり……だから、逆にそれをやらせちゃうのが面白いと思うんだよね。
それでまた新しいサウンドになると。
そうそう。だから他では聞けないタカが絶対聞けるという。
なるほど。新譜では新しいタカさんが聞けるということですね! 楽しみです! ありがとうございました!
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