「We Are avengers in sci-fi!」
バンドのポテンシャルを存分に発揮した新作『jupiter jupiter』発売直後で、その作品でもエフェクティヴな要素はもちろん、スリーピースの肉体性をみごと昇華して、シンパを増やしている、まさに進境著しいアヴェンズ。エレクトロのエレメントとやんちゃに戯れながら生まれるプロダクションを武器に、シンガロングできる人なつっこいメロディ・ラインも併せ持つポップ・ソングからBATLLESばりのトライバルなダンスナンバーまで、貪欲に様々な音楽性を呑み込みながら一貫した世界観 (宇宙観)を保っているのがすごい。
ギターとシンセを自在に操る木幡、ベースの稲見とドラムス長谷川によるエレクトロニックな要素をタフに解釈するリズムセクションが生むカオスは、やはりデカイステージで聴くのがふさわしい。「呼んでいただいて光栄です」 (稲見)、「(MCのせいで) なんかシュンとしちゃったね…シュンとして時雨です (笑)」 (木幡)と飾らない表情も交えつつ駆け抜けた45分。「Universe Universe」の前のめりなグルーヴとキラキラしたコーラスワークに光年の彼方へ吹っ飛ばされた。
Text : Kenji Komai
Photo : Ryo Nakajima (SyncThings)
Set List
01. Homosapiens Experience (Save Our Rock Episode.1)
02. Beats For Jealous Pluto
03. Ibiza Sunset
04. Hyper Space Music
05. Heartbeat Satellite (S.O.S From Sci-Fi Planet .A)
06. Space Diamond (S.O.S From Sci-Fi Planet .B)
07. Starmine Sister
08. Universe Universe
09. NAYUTANIZED