New Audiogram: オルタナティヴミュージック ウェブマガジン

Predawn
[2011-06-10 19:49]

オープニングアクトとして登場したPredawn。昨年リリースした『手のなかの鳥』が各所で評価を得た彼女だが、アコースティックギターの弾き語りでのパフォーマンスの多いなかでの貴重なバンドセットでのライヴだ。

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ウッドベース、ブラシをメインにしたドラムとともにステージに現れ、最初ストラップの調節にとまどっていたものの、つま弾かれるギターから「Insomniac」がはじまったとたん、優しくもピリッとした空気が会場に満ちる。「呼んでいただいてありがとうございます」というMCからも飾らないキャラクターが感じられる。

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COUNTDOWN JAPAN以来だというバンド編成の演奏は、フォークやカントリー、トラディショナルな香りが漂いながら、決して懐古趣味でない味わいがある。例えばFLEET FOXESの伝統に対する解釈と通じる、フリーフォームで風通しのよい空気。それがシンプルかつ丁寧なバンドのサポートにより、作品より弾き語りよりダイレクトに伝わるアクトだったと思う。お客さんの顔がよく見えるので緊張するけれど、と断りながら「すごいいい笑顔ですね」と語りかける姿に、そして透明感に溢れたヴォーカルの存在感に誰もが引き込まれたことだろう。

Text : KK
Photo : Ryo Nakajima (SyncThings)


-Set List-

01. Insomniac
02. Little Green
03. Free Ride
04. Keep Silence
05. Tunnel Light
06. Over the Rainbow
07. Suddenly
08. Sheep & Tear