シューゲイズでインプロビゼーション的なイントロから、浮遊するベースラインが印象的な「ひとり乗り」でOGRE YOU ASSHOLEがスタート。
渋谷O-EASTのフロアに降り注がれるスケールを増幅したアンサンブルに驚くとともに、サイケデリックな「ヘッドライト」、出戸の歌にあるタフネスにもバンドの成長を感じる「ピンホール」までシームレスで繋ぐ構成力は、ここ最近の彼らライヴの楽しみの大きなひとつ。また、幾分ガレージ感とダンス度高めのラウドな音の鳴りの「バランス」といったところに、これまでいい意味で音の余白を活かす構築をしてきたオウガの魅力とは別の何かがたち現れているような気がしてならない。
「コインランドリー」、「フラッグ」、「アドバンテージ」というアッパーな古くからのレパートリーで固めた後半の流れからも、定番の曲でもウ゛ェニューやイヴェントによりモードを変えてくる4人のライヴへの果敢な姿勢が窺える。ラスト「ワイパー」の柔らかなサイケデリアで締めるのも心憎いばかり。
12インチ・ウ゛ァイナルを発表したばかりの彼らだが、8月にリリースすると告知されたニュー・アルバムで、どのような新しいアクションを聴かせてくれるのだろう。
Text : KK
Photo : Ryo Nakajima (SyncThings)
-Set List-
01. イントロ
02. ひとり乗り
03. ヘッドライト
04. ピンホール
05. バランス
06. コインランドリー
07. フラッグ
08. アドバンテージ
09. ワイパー