ついにツアー最終日。
飛行機の値段の関係で2日間OFFになった今、することは特にない。
そこで、このオフを利用して釣りに連れて行ってもらうことにした。俺(武田)の趣味は釣りなのであって、これに死ぬ程興奮しているのは当前俺なのです。
釣り場に到着。
海外で釣りをしているということに、ひたすら感動を覚えるが、全く生命反応無し。というか、こんな大雑把な仕掛けで魚が釣れるわきゃないのであって、日本の釣りクオリティを改めて実感する。でも楽しい時間だった。
帰りがけにパブを2軒ひっかけて帰宅。
今日で全ツアー日程終了。
沢山の思いでを引っさげて帰国します。
アルプス山脈の麓にあるプロモーターの知り合いのおばあちゃん家へ宿泊。
最高の天気。窓から眺めるアルプスが絶景。
今日は首都ローマへ。
個人的にイタリアの音楽に興味があるのでかなり楽しみ。
ローマに着くと道路は車だらけ。信号ほぼ無し。2重駐車はあたりまえ。全ての道路が駐車場だ。今までの一番カオティックな街。
期待していた対バンも期待通りの変態ぶり。メタルバンドかと思いきや、曲が途中でレゲエに変わる。いわゆる、ズコーッ!である。本人達はいたってまじめに演奏しているからこれがまた凄い。
イタリア、なるほど、納得。の一日でした。
そして、そして、地獄のドライブが幕を開ける。
ドイツ4日間が終わり、一路オランダへ。
9時間ドライブを経てライブハウスに到着。
史上最高に狭いステージ。ギターアンプを二つ並べるスペースがないので、仕方なく構造と俺のマーシャルを2段重ねのハードロック仕様にした。でもここは自由の国オランダだからなんだっていいのである。
とにかくそんな狭いステージだから、演奏中も身動きが一切出来ない。
俺の真横に出入り口があり、人がライブハウスに入ってくるとネックが人にあたりそうになる。更には地元のカメラマンらしき人が俺のネックから5cmのところで舐めるように撮影している。
完全に無視して演奏していたら、案の定カメラに激突した。
でもここは自由の国オランダだからなんだっていいのである。
ライブが終わり、飲みまくって精神的にも自由の国へ。
今日はもうなんだっていいのである。
一路ベルギーへ。
パスポートチェックはもちろんなし。
ベルギーに着くと、まず目につくのは自転車にのる人々。その多さたるやまさに中国のそれであります。
大通り沿いにライブハウスを発見。一部だけふん落書きだらけのトンネルを抜けるとがライブハウスらしいのだけど、入り口が柵になっており一寸先は闇。一目でライブハウスとわかる悪さぶりに一同度肝を抜かれる。
人が結構いっぱい来てくれて、大成功(勝手に)のうちにライブが終了。
そして待望のベルギーのビール。
アルコール11%のビールを飲んで一気に昇天。
そのままベッドで天に召されるかと思いきや、寝床はほぼ全員床。そして深夜悪夢を見る。
朝は冷えきったベルギーワッフルをほおばる。これは冷たいながらも相当うみゃい。
そしてドイツへ。
ライブハウスに入ると、渋谷クアトロくらいのステージが目に飛び来んでくる、一同唖然とするが案内された先は、その奥にある小さいステージ。
ほっとしたのもつかの間、今日はワンマンだと伝えられる。
いや、あんた、僕たち初めてですヨ。なんて、突っ込んでみても、何も変わらないのです。
完全に開き直って、本番へ直行。
一曲目が終わると、以外にも暖かい拍手。40人くらい見に来てくれた、少ないと言えば当然少ないが、この安堵感と嬉しさは何事にも代え難いものがあった。
ライブ後はビールを注ぎ込み、またも昇天。
今日はベッドで昇天できた。
パトリックの悪魔のようないびきを聞きながら。
ドイツが4日続きます。
まだ風邪引いてません。
はろー、はろー。
みそ汁を一リットルくらい飲みたいです。
総勢11人が乗り込むバンが高速道路のど真ん中で力尽きました。
クラッチがぶっ壊れました。
全員、車がびゅんびゅん走る高速に11人放置プレイです。
レッカー車に連れられて、やっとの思いでベルファストに到着しました。
ちなみに今日泊まる所は決まっていません。
すると54のボボさんが近くのユースホステルを全員分予約してくれました。
夜1時に起床という訳の分からないスケジュールをこなし、フェリーでUKへ向かいます。
屈強なアイルランド人(パトリック)に連れられて、ヘロヘロになって歩く寝不足のアジア人5人の様はまるで拉致誘拐されているそれのようです。
別のバンに乗り換え、一路マンチェスターを目指します。
ライブハウスに着くと、ホテルが併設されている事に気付きました。
今日はここに泊まろう。
全員が固く団結した瞬間でした。
そして俺は今日こそ持参したみそ汁の封印を解こうと決心したのです。