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コペンハーゲン
[2014-02-17 10:51]

レスター終わりで高速道路のパーキングに停車。
朝7時にヒースローへ向かう。
飛行機にチェックインしようとしたところ、事件勃発。
飛行機が予約されてない…。押忍…。
空席を探してもらい、フライトの時間直前に奇跡的に席を確保。
危うくday offになるところでした。


デンマークはコペンハーゲンに到着。
デンマークは100以上の島から成る国だそうな。知らなかった。
とにかく物価が高い事に驚く。
円安が拍車をかけているものの、水が300円くらい。
見慣れないデンマーク語の看板を頼りに空港から電車で移動。
駅に到着し迷いながらなんとかライブハウスに到着。
”JAZZ HOUSE”という名の通りなんとも大人な雰囲気。しかもデカイ。
700人くらい入るんじゃないかな。
過去何度も経験した初めての街で、デカイライブハウスでの謎のワンマンは避けたいところだ。
幸いコペンハーゲンでは人気のあるバンドが俺たちの後に出るらしい。
そのお客さんが結構来るだろうとの事。信じる。

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会場前に街に繰り出しつつ、飯を食う事に。
歩いているとなんとも魅力的なチャーハンが目に飛び込んで来る。
中華料理のバイキングだ。食い放題99クローネ(2000円くらい)。
中華料理を目の前にして俺たちの胃袋はもはや金では制御不能な暴君と化しているので
金銭感覚のリミッターも当然無効である。
無言でチャーハンや春巻きやらを貪り食う。
胃袋、無事一時帰国。
塩味の気流は荒かったフライトでした。

さてライブハウスはなんだか思ったよりも人が入っていると思ったら、
パンパンとは行かないがステージ前にかなりの人。なんだか面白い事になりそうだ。
ステージに上がるとかなりの歓迎ぶり。
俺たちのこと知ってんのかな。
MC後にBondのイントロが成った瞬間、客が「うおお」となる。
逆にこっちが「うおお」となる。知ってんだ!
演奏中にオーディエンスと通じ合うのを直に感じるめちゃくちゃ良いライブになったと思う。
初めての街でLITEを知っている人に会う。
こんな嬉しいサプライズはないね。
インターネットって素晴らしい!(笑)

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ライブはアンコールももらい無事終了。
次のバンドが演奏し始めたが、なんとフロアは閑散。
俺たちを見に来てくれた人が結構いたんだと思うと、
自分の中で新しい展望が開けた気がした。

そしてライブにはParabolica主催で2回日本ツアーをした盟友Marvins Revoltのみんなが来てくれた。久しぶりの再会に話に花が咲く。
Marvinsは解散してしまったけどそれぞれバンドをやったり、ライブハウスを経営したり、子育てしたり。みんなそれぞれの人生を歩んでいるんだなぁとしみじみ思う。
ライブ後もベースのクラウスが経営するライブハウスに飲みに行く。
日本の裏側に音楽を語り合える苦楽を共にした友達がいる。
改めて素晴らしい事だと思う。
心温まる日に感謝。

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from Takeda

ダブリン
[2014-02-13 01:34]

Leedsでのライブが終わり即車内で就寝。
みんなは寝たまま、レスだけが朝5時に起きて移動開始。
9時に間に合うようにフェリー乗り場へ向かう。
到着したらすぐ2バンドのPA、また移動という本当に熾烈を極める仕事だと思う。
感謝しながらぐっすりと寝させてもらう。

フェリーを経てDublinへ到着。
Dublinは2006年から数えてもう5回目。
もはや九州と同じくらい行っているかもしれない。
Dublinには友達が沢山いるのでみんなにも会えるのも楽しみだ。
ギネスも楽しみ。

ダブリンに到着して時間があったので洗濯をした。
下着を「二回し」したものが「二回し」目に入っていたので、本当に助かった。
いや助かったのかどうかすら疑問だ。
洗濯の後、Adesibi Shankのラーがライブハウスの近くの楽器屋で働いているというので会いに行く。
2年ぶりの再開。27歳だって。大人になったなぁ。

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ライブハウスは開場してすぐ思った以上の人数が入っていた。
Phisicsが始まる前から、ギネス片手に既に盛り上がって奇声を上げる人たち。
他のヨーロッパのどこにもない、アイルランドならではの光景。
Dublinは初めてだというPhisicsのライブも盛況に終わり、
本人たちも客の想像以上の盛り上がりに興奮していた。
ステージ上にあがると、Adebisiのビニーが笑いかけてくるのが見えた。
ビニーも2年ぶり!

dublinshow2.jpg

ライブはこのツアー一番の盛り上がり。Bondあたりからキッズたちが前に押し寄せてきた。
みんな曲を大体知ってるようで今日たまたま来た人たちの集まりではない事を確信。
ライブが異常な盛り上がりを見せ、アンコールをやって終了。
ライブ後フロアに顔を出すと、
Adebisi shank, The Redneck Manifesto, Enemies, The spook of the Thirteenth Lock、
とアイルランドシーンを象徴するようなそうそうたるメンツ。
2006年の初めてのツアーから見に来てくれている友達もほぼ全員来てくれて、
知っている人みんなが来てくれてるんじゃないかと思うとアツいものがこみ上げて来る。

adebbisi.jpg

ギネスで乾杯!
俺たちがアイルランドに来るたびに会いに来てくれる本当に義理堅い人たち。
日本のほぼ裏側にこれだけの友達がいることを誇らしく思う。
第二の故郷。
ただいま!

dublin.jpg


from Takeda

ベルギー、ゲント
[2014-02-10 03:26]

オランダからベルギーのGENTに到着。

昨夜はライブの後、ライブハウスのバーでしこたま飲み、
俺たち日本人は先に車に戻る。

朝、起きるとなんだかレスが慌てている。
何かと聞けば、「車のカギが無い。」ときた。
大体毎日大なり小なりブログ的には順調にトラブルが起きている。

「最後に車に帰ってきたのは誰だ?」とレスがまだ酔っぱらっている感のある
フィジックスたちに聞いても、
「覚えてない」
「どうやって入ってきた?」
「覚えてない」
「何時まで飲んでた?」
「覚えてない」

…お前ら、ヒドいなぁ。

全員でカギを探すこと小1時間。
何故か車の後ろのトレイラーの中で見つかった。
「誰だよ?最後にトレイラー入ったの。」
「覚えてない」

…よし、もうベルギー行こ。

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という訳でベルギーのGENT。
普通ツアーバンドはほとんど回らない場所らしい。
相当に歴史のある町並み。
写真を取ろうとポケットに手を入れるが、当然俺の愛しのiphoneはそこになく、
ポケットの手が悲しく空を切る。こないだまでいたはずのオマエ。
軽く失恋状態だ。

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散歩しながらお土産のチョコレートを買ったりする。
ライブでは前回ベルギーで来てくれたお客さんが今回も結構来てくれた。
2年空いても待っていてくれるのが嬉しい。

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ライブ終了後、近くのバーにお待ちかねのベルギービールを飲みに行く事に。
数十ページのメニュー全部がビール!種類がハンパじゃない。
しかも日本だったらすぐ1000円くらいしちゃうものがなんと大体2〜4ユーロ!
Kwakを飲んでみたかったので頼んでみた。
何かの実験じゃありません。
形もさることながら味もウマス!
このバー通いたい。

ライブハウス近くのアパートに宿泊。
それからまた3時くらいまで酒盛。
しこたま飲んで笑いました。


from Takeda

フランスからバルセロナへ。
[2014-02-04 18:37]

今日からイギリスのThe Physics House Bandとのツアーが始まる。
わざわざイギリスからフランスのホテルの前まで僕らを拾いに来てくれた。
Physicsは22歳から25歳と若いバンドで、みんな気さくでフレンドリーな奴らだ。

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彼らと共に到着したのは機材トレーラーとベッド付きのデカいバス。
なんとこのバスに8人が寝れる。
シャワー、トイレはなし。
こっちは5人で向こうが運転手入れて4人なので1人があまる計算だが、
「なんとかする」という出発前のエージェント側の回答を信じてみたものの、
やはり「ならぬものはならぬ」のである。
結局ローテーションで1人が極寒のバス内でソファに寝ることに。
そしていきなり負ける俺。
しかし後程このじゃんけんなんかどーでもよくなる100倍の悲劇が起きる。

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バルセロナのライブハウスに到着。
初のバルセロナにしてはだいぶ大きなハコなので、こじんまりと使わせてもらう事になりそうだ。
しかしながらオープンしてみると初めてのスペインにも関わらず、待っていてくれた人がいてくれて嬉しかった。
Physicsのテクニカルなライブに圧倒され、次は僕ら。
ライブ前半は地に足がつかない感じだったが、中盤から我に帰り、
なんとか良い感じで終われたと思う。

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ライブが終わりしばし歓談の後、明日はいきなりのオフだというのでみんなで近くのバーに飲みに行く事になる。
週末とあってかそれともいつもこうなのか、街は道ばたにたむろする集団、ゲイ集団、道路で叫ぶ集団。とてもカオティックな匂いがする。

気になるのは俺たちの背後でスペイン語でなにやら叫んでいるあやしい男。
俺の少し前を歩いていたバンのドライバーのレスが「狂ってる。相手にするな」と俺に忠告する。
俺も振り向かず歩を進めるが、しつこくつきまとって来る。
男との距離がだんだんと近づく。ふと気がつくと俺の横まで迫ってきていた。
俺をアジア系と認識したのか、至近距離で今度は片言の英語で話しかけて来た。
「サッカーが◎▲×…」
俺も相手にしたつもりはないのだが、右手を上げて「No」といったジェスチャーをする。
男は自分が相手にされたと思ったのだろう。
にやにやながら突然、俺の右肩に手をかけてきた。
「サッカーはこうやってよぅ…」とかなんとかいいながら、俺の足に男の足をからめてきた。
俺の両足で男の左足を挟むような格好だ。
なんだコイツ!
突然の出来事に何が起きているかよくわからず、
「おい!」と肩の手をどかす。
ハハハ、と高笑いして、手と足をどけた男。
バイバイとか言いながら立ち去っていった。
ほんの数秒間の出来事。

その後、少し前を行くレスに追いつきながら数分歩いた。
メールでもチェックしようと、ジャケットのポケットに手を入れた時、
ふとある事に気づく。
iPhoneが無い。

ショルダーバッグ、ポケットを全て探すが見つからない。
ライブハウスに忘れてきたのかもしれない。だとするとすぐライブハウスが閉まる可能性があるから面倒な事になる前にすぐに戻らなくては。

飲みに行くPhysicsのメンバーたちを尻目に、来た道を戻る。
マネージャーの山崎さんが同行してくれた。
戻りながらももう一度ポケットをひっくり返すが見つからない。
今日の自分の行動を思い返してみても、ポケットから出した記憶がない。
との瞬間、昨日の打ち上げでの話を思い出して青ざめた。
「バルセロナはスリが多いらしいよ。多すぎて警察も3万円以下のスリは有罪にしないのだとか…」

「もしかしてさっきの…」
その言葉に山崎さんも全てを察知し、青ざめる。
ライブハウスへ戻る足が駆け足になった。

当然あの男はいない。
幸いライブハウスが開いていて、楽屋をくまなく見てみたが
見つからない。
いよいよ確信した。

ジョージの携帯を借りてiPhoneを探すアプリで検索をかけるが、
オフラインとなり検索されない。
遠隔でロックをかけるが、さっきの出来事を思い出すと、見つからない可能性が
非常に高い事は否めない。それよりもデータの漏洩防止が一番と判断して
データの削除ボタンを押した。
幸いバックアップを取ってあるので、日本で買えば復活できると言えばできるのだが、
ツアー初日の出来事だけに、これからを思うと心細さと共に、へこみようがハンパじゃない。
慣れたつもりで旅の初心を忘れていた自分が招いた結果だから仕方ないといえばそうなのだけど。

ただ、お金で解決できるもので良かった。
機材の入ったスーツケースだったら本当に立ち直れない。
ましてや命をとられなくて本当に良かった。
仕方ないのでもうポジティブに考えるしかない。

ああ、昨日のトゥームレーダーの写真が虚しすぎるのは俺だけでしょうか。
「バルセロナ」「スリ」で検索する人の方が、
LITEで検索する人よりも多かったりして。
これでバックの中に携帯があったら、色々謝ります。

そんなツアー初日。
さーて、サクッと切り替えてやって行きますよ。
でも最後に一言だけ100dbくらいの音量で叫ばせて下さい。

フ●●クユー!!

barserona1.jpg

by 武丸


from Takeda
LITE: ライト

LITE
ライト

L→R
Akinori Yamamoto (Drums)
Nobuyuki Takeda (Guitar)
Kouzou Kusumoto (Guitar)
Jun Izawa (Bass)
2003年結成、4人組インストロックバンド。独自のプログレッシブで鋭角的なリフやリズムからなる、エモーショナルでスリリングな楽曲は瞬く間に話題となり、日本のみならず海外レーベルからのリリースや、アメリカ、ヨーロッパ、アジアなどでツアーを成功させるなど国内外で注目を集めている。2010年には、TORTOISE,The Sea and CakeのJohn McEntireを迎えてレコーディングされた「Illuminate」、今年3月にはNY のポストロック・バンドMICE PARADEのCarolineをボーカルに迎えた楽曲を収録した「past,present,future」を自主レーベル【I Want The Moon】よりリリースするなど、近年盛り上がっているインストロック・シーンの中でも、最も注目すべき存在のひとつとなっている。
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