New Audiogram : PREMIUM : FUJI ROCK FESTIVAL '08

Underworld; @ GREEN STAGE
[2008-07-26 23:35]

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テクノを出自としながら、スタジアム・クラスのエンターテイメント性高いライヴ・アクトでロックファンにも確固たる人気を築いた彼らなら、2日目グリーンのヘッドライナーに異論はない。「Crocodile」を皮切りに、カール・ハイドはギターを抱えて登場。あまり動き回らず、全体としてもド派手な効果は抑えられ、ミニマルな展開が続く。「Two Months Off」では巨大な風船の柱?が何本もステージに立ち上がり、ランダムに倒れまるで廃虚のようなセットとなるなど、スクリーンに映し出される映像も含めたアナログ感が、彼らの先鋭さを際立たせる。「King of Snake」「Boy, Boy, Boy」「Born Slippy」といったヒット曲もまた、ジワリとくるストイックな質感が前面に押し出されているものの、爆発的な盛り上がりはやはりさすがの一言。「Jumbo」で大小の丸い風船が続々とフロアに飛び込む光景は、全てのオーディエンスに真夏の夜の夢のごとき忘れられないプレゼントとなったことだろう。

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FLOWER TRAVELLIN' BAND @ FIELD OF HEAVEN
[2008-07-26 20:45]

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70年代の日本ロック・シーンに特異な足跡を残したレジェンダリーなグループが実に35年ぶりに突然活動を再開。しかも再始動の最初の大舞台に選んだのが、ここヘブンなのだ。セブンティーズ・ハードロックのワイルドさのなかにある絵画的とも形容したい色彩感覚がファンタジックにヘブンを埋めていく。石間秀機によるシターラはエレクトリックギターではなかなか奏でられないリフやギターソロを連発。この創意に富んだプレイが、独特なサイケデリックな空気を作りだす。ジャパニーズロックの生き字引・ジョー山中のハイトーンのヴォーカル。篠原信彦の多彩なキーボードプレイに、ジュン小林のファンキーなベースとジョージ和田の豪胆なドラミングがボトムを支える。アメリカ、カナダで先に話題を呼び逆輸入の形で人気を獲得をしたのも納得の、ワールドワイドに通用する強烈なオリジナリティ。クライマックスは「SATORI PART2」!日本が誇るレアグルーヴであり、彼らを知らしめたクラシック。まさかこの曲が生で聴けるなんて大感動!

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ザ・クロマニヨンズ @ GREEN STAGE
[2008-07-26 19:34]

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8ビートに苗場の森が揺れる!ザ・クロマニヨンズ、GREEN STAGEに降臨。

鈴木慶一/Captain HATE and The Seasick Sailors feat.曽我部恵一 @ ORANGE COURT
[2008-07-26 16:00]

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海の男よろしくボーダーシャツのいでたちで現れた鈴木船長。ふたりのkeiichiによるケミストリー、 『ヘイト船長とラヴ航海士』と同じく「おー、阿呆船よ、何処へ」で船は出港する。キーボードの上野洋子やドラムのピースケといった卓越したミュージシャンが結集したバンドは、彼のユーモアとシニシズムがないまぜになったイマジネーション、演歌や昭和歌謡までを呑み込むマジカルなポップ感覚をくっきりと音像化。舵とりを務める曽我部はギターとラジオを操りながら巧みにコントロールしていく。ストーリー性の高いアルバムにおけるプロデューサーとしての手腕もさることながら、「自動販売機の中のオフィーリア」の不思議なファンクネスの後にプレイされた〈夕方にはここを出て~〉という語りでおなじみの「浜辺」には、たちまち持っていかれた。終盤には同じオレンジにPARAとして出演した山本精一を招きいれてのエクスペリメンタルなセッション。FRFらしい豪華な編成で大団円を迎えた。

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ASPARAGUS @ WHITE STAGE
[2008-07-26 14:38]

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着実にハイクオリティな楽曲群を創造し、いまやライヴバンドとしても風格さえ漂うASPARAGUS。それにしてもテクニカルな3つの楽器の絡み、特に忍氏のギターにはいつも惚れ惚れしてしまう。この日は前半のアコースティックのシャープさも、後半のエレクトリックギターに持ち替えてからの怒涛の攻勢にも非凡さが光っていた。アーバンなスピード感と甘いメロディが緑に囲まれた空間に驚くほどフィットする。そして「アスパラを組んだときから夢だったんです。しかもホワイト……夢が叶いました!」とこの舞台に立つ嬉しさを隠さない。さらに大好きだという次に出演するALLを楽しみしていると語っていたところに、イノセントなパンクキッズの面影が顔を覗かせた。ますます洗練とダイナミズムを極めたアルバム『MONT BLANC』からのナンバーに加え、最後にファーストから名曲「FALLIN' DOWN」にザ・クラッシュ「I FOUGHT THE LAW」のリフをおりまぜて、FRF初登場のステージは終了した。

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eastern youth @ GREEN STAGE
[2008-07-26 12:10]

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2日目グリーンのしょっぱな、吉野が開口一番、「あぁ絶景かな!」とつぶやく。もはやFRFに欠かせない存在であり、ラインナップ第一弾発表から名を連ねていたeastern youthのステージは「地球の裏から風が吹く」「沸点36℃」という近作からのナンバーで幕を開ける。圧倒的な音圧と吉野の肉声が晴れわたる苗場の空気を震わせ、のっぴきならない人生をささやかな祝祭に変えてくれる。そして忘れてはならないのは、ハードボイルドな男の世界、というリリックの印象に反し、スリーピースのアンサンブルはまるでジャズのようにしなやかで繊細、かつ変化に富むことだ。活動20周年を迎えても、決して円熟することなくもがき続け、少年のごとくおどけながら、都会にうごめくあらゆる人間模様を鋭利な筆致とギリギリの緊張感で表現する。「またどっかで会ったら呑もうじゃないか」という最後のMCの通り、どんなにバンドが続いても、吉野はいつでもイベント会場で酒を酌みかわしてくれるに違いない。

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2日目始まりました!
[2008-07-26 10:08]

さぁ、今日も始まりました!引き続き、ライヴレポートをしていきますのでお楽しみに!