最終日のレッドに「ハロー、フジロック!」の声が響き、「I’m Dabbling」とともにステージ後方に幕が上がる。そして「Music By」とアップリフティングなナンバーが続く。エレクトロ、ディスコ、ボサノバ、ポストパンクとジャンルを軽やかに飛び越えていくセンスや、世界的なダンス・ミュージックのムーブメントとシンクロする審美眼を持つだけに、FRFのパフォーマンスは念願であったことだろう。ギター佐藤はクールに弾きまくり、ベース浜田がところせましとアグレッシブに動きながらプレイと、ソフィスティケイトされた作品以上にオトコ臭いライヴ・パフォーマンスが爆発する。「みんな早起きしてくれたんですね」とヴォーカルの田中が笑いかける通り、まだ朝方のフジの空間をパーティーに変えてしまう。あっという間の40分。トランペットの本間がドラム、ドラムの古川がキーボードに持ち替えてパンキッシュでカオスなエンディングで、続いてのザ・デスセットにバトンを渡した。