今年はグリーンでソロアクトが不在のため、女性アーティスト/シンガー好きにはちょっと物足りない、なんてことも言われたりするけれど、いやはや、参りました。冒頭のトーキング・ヘッズの「サイコ・キラー」の引用からはじまり、ポストパンク経由のディスコビートの連続にノックアウト。執拗にきざまれるクールなファンクネスに「I'm so excited!」と、2曲目で早くもフロアに降り歌いまくるアイコン、ベス嬢のバイタリティーたるや!肌も露な衣装もさることながら、いきなりニルヴァーナの「Smells Like Teen Spirit」やらマドンナ「Like A Virgin」をアカペラで歌いだしたり、その体格にふさわしい?ソウルフルなボーカルはとてつもない迫力を持つ。そぎおとされたサウンドを鳴らすバンドの音数の少なさも目からウロコ。最後はもちろん、世界的アンセム「Standing In The Way Of Control」。オーディエンスとともに汗だくになりながら歌うベスは存在そのものがカウンターであり、エンターテイメントであった。