自主レーベル設立後オルタナティヴな活動で飛躍的な支持を集めている4人。ヴィジュアルも含め美意識を貫くバンドの姿勢はREDのステージでも変わらなかった。 幾層にも重ねられたギターのレイヤーによるアンサンブルが美しい「Flower of life」をはじめ、オルタナの衝動とヴォーカル/ギター小林祐介の生と死をみつめるリリックが陰りのある包容力と形容したいサウンドを生んでいる。激しいノイズからブレイクビーツ的リズムが鳴る「鉄の夢」にあるゴシックなセンスも彼らならではだろう。フォーピースの卓越したアンサンブルと真摯で刺さる歌との関係性がダークな世界に射す一筋の光を表現する。ラストは「Wire (Fahrenheit 154) 」。束ねていた髪を振り乱しギターを掻きむしる小林の鬼気迫るシャウトにある不思議な開放感は、安易な希望を歌う巷の音楽よりも心の深いところでリスナーに希望を与えるだろう。