THE SPECIALSの2枚のアルバムは、80年代から音楽で人生が変わったある種の人にとって、もうCDを聴かなくてもいいくらい頭のなかに刷り込まれているから、やはりテリー・ホール含むオリジナル・メンバーにより「Do The Dog」で幕を開けたライヴには踊らずにはいられなかった。
スカの古典、というよりも、今のポップ・ミュージックの礎となった方法論をこうして生で味わうことにより、あらためて彼らのリズムへの取り組みの革新を知る。「ロンドンオリンピックの日本女子サッカーチームに捧げます」という言葉のあと「Gangsters」、華やかな「Nite Klub」、涼しさを増したこの時間にふさわしい「Do Nothing」、クラシック「Little Bitch」そして「Enjoy Yourself」。顔色ひとつ変えずクールにふるまうテリー・ホールのかっこよさたるや。
アンコールにも応え「踊る準備はいいかい?」とプレイされた「Guns Of Navarron」で、グリーン一面ポゴダンスと化したのだった。