「I Wanna Be Adored」から「I Am the Resurrection」まで、その間に超初期曲「Sally Cinnamon」(!)などシングル収録曲を織り混ぜたセットは、「Fools Gold」のようなファンクネスやセカンドのヘヴィネスよりも、彼らのTHE BIRDSのようなキラキラとした楽曲がベーシックにあったことを証明する。
子どものようにパーカッション掲げ歌うイアン・ブラウン、魔法のようにギターを操る真のギターヒーロー的佇まいのジョン・スクワイア、超絶テクニックと美しいコーラスでリズムを支えるレニ、そしていくつもの歴史に残るベースラインを発明したマニ。4人とも原石のままだった。肩を組みながら合唱するオーディエンスを何人も目撃したけど、バンドにはオーディエンスと同じ地平で磨かれていないことの魅力が今でもあった。
スポットライトのないステージをはじめ、様々な伝説を持つローゼスのライヴ。今回のリユニオンで、ファースト当時と同じポーズで抱きあってる写真があったけど、まさにそんな4人の人間力がマンチェスター・ムーヴメントを作ったのだと知らされた。