New Audiogram : PREMIUM : FUJI ROCK FESTIVAL '13

NINE INCH NAILS
[2013-07-27 00:58]

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初日グリーンのヘッドライナーは ニューアルバム『Hesitation Marks』を9/3にリリースすることが決定している NINE INCH NAILS 、あらためてトレント・レズナーの才気を感じてやまないステージだった。復活という仰々しい形容かけ離れたミニマルな舞台から始まった。スポットをスタッフが持ちシルエットを作る演出はトーキング・ヘッズ『ストップ・メイキング・センス』を思わせる。次第にドラムセットが加わったり、レーザーや映像が投影されたり、インダストリアルな世界観と、人間力というか、人力を大切にしているところも合わさっていく。それはとりもなおさずトレント・レズナー本人のステージングにもあらわれているのだけれど。「Head Like A Hole」「March Of The Pigs」など代表曲も網羅しながら、その語り口というか、次に何が起こるのか期待せずにいられないストーリー性を重視した構成が素晴らしい。高品質の近未未来SF小説か映画を見たような満足感を覚えた。苗場の雷鳴と稲妻も絶妙なサポートを果たしていたのを付け加えておこう。

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TAME IMPARA
[2013-07-26 22:07]

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初日のレッドトリに抜擢されたTAME IMPARA。UK、USのインディシーンともまた異なるオーストラリア産、彼らが最も得意とする甘いサイケデリアが満載だった。まるで『白昼の幻想』とかピーター・フォンダの映画に出てきそうなシンプルかつカラフルなビジュアルがバックに映し出されるなか、シルエットがインパクトを残す彼らのパフォーマンス。どこかのパーティーの箱バンド的風情も残しながら、 ケヴィン・パーカーのあどけなくも存在感あるヴォーカルとヴィンテージなトラックとの相性は抜群だ。モジュラーらしく、ダンスカルチャーとの接点も感じさせる内容だった最新作『ローナイズム』 はとにかく快楽度強かったけれど、ライヴでもそれを継承。とりわけ「Be Above It」のトランシーなライヴアレンジは中毒性高かった。
定評のあるソングライティングのセンスも、少しビートリッシュでありながら、現在進行形の感覚を持つ。雨のお陰?もあり超満員のレッドを極彩色に染め上げた。

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BRAHMAN
[2013-07-26 21:22]

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「今日いただいたステージが俺たちの死に場所。BRAHMAN始めます」というTOSHI-LOWの言葉のあと、「初期衝動」。スクリーンに「初期衝動」「人間」の文字が現れる。 アルバム『超克』のテーマを高速にしたかのような矢継ぎ早のセット。「鼎の問」を始めとして、ドキュメントと言っていいシリアスな曲群に加え「CHERRIES WERE MADE FOR EATING 」「Jesus was a cross maker」というポップなカバー曲の流れが、彼らを説教臭いバンドにしない。そう、確かにBRAHMANは震災以降変わったかもしれないが、音楽への貪欲さは変わらない。
「PLACEBO」ではクラウドたちに支えられながらその上に立ち歌いきる。忌野清志郎との2000年の思い出を語り、オーディエンスへ感謝を語った後「霹靂」「The Only Way」。変わらなければいけないと思うなら今すぐ、そして変わらないものを持ち続けること。そのままグリーンのモッシュピットをぬけ退場していったTOSHI-LOWとBRAHMANの姿にそれを教えられた。

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MY BLOODY VALENTINE
[2013-07-26 19:21]

前回の出演のときは、復活直後だったこともあり新曲には期待できなかったが、今回はアルバム『m v b』のバックドロップとともにMY BLOODY VALENTINEはグリーンに帰ってきてくれた。『LOVRLESS』の「I Only Said」を皮切りに、過去作品とニュー・アルバムからのナンバーを混ぜたセットリスト。しかし機材の原因かケヴィンとビリンダの声が異様に小さい。途中二人で顔を見合わせながら「これはFUCKED UP VERSIONだね」とこぼす場面もあり、決して100パーセントのコンデイションではなかったようだ。しかし「Only Tomorrow」の淡々とした曲調にある美しさや、ドラムのコルムもギターを弾いた「wonder 2」から「Soon」の暴力的かつダンスな展開は目を見張るものがあった。ラストの「You Made Me Realize」のフィードバック・ノイズも時間控えめだったけど、それにのって大雨が苗場を包み、なんともドラマチックな幕切れとなった。

MY BLOODY VALENTINEはテキストのみとなります

FUN.
[2013-07-26 16:56]

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一躍時の人となりいきなりのグリーン出演もまったく違和感のないFUN.。アルバム『サム・ナイツ』と同じくホーンも高らかにスタート。ネイト・ルイスのフレディ・マーキュリーさえ想像させる堂々たる歌いっぷりは、野外で最高に映える。陽の照りつけるグリーンのステージ上から「僕がこれまで見た最高の景色だよ!」と語るネイトに、隣の女の子が「かわいい」と声をあげる。世界的な知名度を獲得しても、どこか人懐っこさを持ち続けているのも、3人の人気の理由あもしれない。いい意味でスタジアム感あるメロディとメインストリームのヒップホップを消化したプロダクションはまさにいまの王道。後半プレイされた「We Are Young」のクラウドの合唱率半端なかった。「僕を今夜家に連れて帰って」というダメダメな曲の後に、ローリング・ ストーンズの「You Can't Always Get What You Want」をオリジナルに忠実なアレンジでカバーするのも「分かってる」。ラストには帰国したら新作にとりかかると宣言。とことん楽しくて泣けるライヴだった。

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RHYE
[2013-07-26 16:42]

熱気がこもるレッドにたちまちクールでメランコリックなムードがたちこめる。彼らのジャケットヴィジュアルと同じく、モノトーンで揃えられた衣装で6人編成で現れたRHYE。歌が始まった途端、フロアから歓声とどよめきが起こる。アルバム『WOMAN』にあったソフィスティケイトされたセンスの中心にあるハイトーンの声、どこかミステリアスなソウル・ミュージックのフィーリングが巧みなアンサンブルで披露される。白眉はやはり今年のダンスフロアの話題を独占した「The Fall」そして「Last Dance」の流れ。ブレイクをたっぷりととり、最後アカペラへとアレンジを変えていく「The Fall」そしてカーティス・メイフィールド「Steppin' Out」さながらの「Last Dance」にある伝統的ソウルマナーとインティメイトなインディポップ感の融合は得難いものだった。途中「気持ちいいね!」とこのレッドに生まれたヴァイブをメンバーも大切に受け取っていることが感じられた。

RHYEはテキストのみとなります

CJ RAMONE
[2013-07-26 15:19]

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CJ RAMONEはフォトのみとなります

SOIL&"PIMP"SESSIONS
[2013-07-26 14:52]

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昨日の豪雨から一転、晴れでスタートした今年のフジロック、ヘヴン幕開けを飾るのは 活動10周年プロジェクトを進行中のSOIL&"PIMP"SESSIONS 。 丈青とタブゾンビはグリーンのROUTE17 ROCK'N'ROLL ORCHESTRAに続いてのステージだ。SEもなしにおもむろに登場しトライバルな導入、と思ったら社長の「サウンドチェック快調に終了」の一言のあと「SUMMER GODDESS」へ。開放的なヘヴンの空間にさらにダンサブルになった夏のアンセムが響く。 丈青のサンプラー使いなどそれぞれのソロパートも聞かせるが、 今日はビーサンをつっかけた元晴がとりわけキレている。「SAHARA」のじわりじわりと押し寄せる高揚では「みんなでこのフェスを作り上げる」と社長が客席まで降りシンガロングを求める。「2003年10年前同じ時間にこのステージに立って10年、ここからの景色は最高、なにも変わらない」というMCにグッときた。そのステージから「フジロックの主役はお前たちだ!」とメッセージを体現する一体感に満ちたパフォーマンスだった。

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