New Audiogram : PREMIUM : FUJI ROCK FESTIVAL '11

SEE YOU NEXT YEAR!!!!
[2011-08-01 00:38]

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GREEN STAGEではクロージング・アクトの THE MUSICが終了し、3日間に渡りお付き合い頂きましたこの最速ライヴ・レポートも終了となります。レポートをご覧になって頂いたみなさま、本当に本当にありがとうございました!!

今年も数々の心に残るライヴがありました。
が、やはりこの場所に来て過ごした体験そのものが最高の思い出ですよね。

もちろん、現地ではまだ朝までお祭りは続きます!!
SUNDAY SESSIONには、くるり、TOWA TEI、SOIL&”PIMP”SESSIONS、DJ NU-MARK(JURASSIC 5)らが、さらにはCRYSTAL PLACE TENTには今日GREEN STAGEのトップバッターとして出演し素晴らしいパフォーマンスをカマしてくれたYOUR SONG IS GOODのサイトウ"JxJx"ジュンも出演します!!
まだまだ目が離せません!!

というわけで、あっという間に夢のような3日間が終わってしまいましたが、この素晴らしい体験を糧にまた明日からの日々も頑張れるような気がしております。

それで、また来年のフジロックでお会いしましょう!!

SEE YOU NEXT YEAR!!!!

WILCO @ WHITE STAGE
[2011-08-01 00:07]

途中ヴォーカルのJeff Tweedyが「喋るよりも演奏するさ」と言っていたけど、ほとんどMCなしで1時間半、音楽のパワーだけで人の感情の機微を伝えきる力量に敬服する。音源を聴く限りではあまりの完成度の高さから、アメリカン・ロックをものすごく緻密に研究して純化させていく探究者タイプのバンドと勝手に思っていた。しかし本日のパフォーマンスを観て、ライヴ・バンドとしての凄味のようなものも思い知らされた。『Wilco (The Album)』収録の「One Wing」のような、クラシックとなる要素をもちながらも新しいタッチで描かれたナンバーを、3本のギターが織りなすTHE BAND的なルーツ指向とオルタネイティヴな躍動の両方を解放感たっぷりに作り出していく様はまさに圧巻だった。

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9月にリリースされるというニュー・アルバム『The Whole Love』からも何曲か歌われたが、これがまたヌケの良い軽快な、しかしながら緻密に考え抜かれたロックンロールで、今からそのリリースが楽しみで仕方ない。オルタネイティヴ・ロックにはまだまだこんなな可能性もあるんだ、という新たな期待とともに2011年のフジロックを見納めにすることができて光栄に思う。

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Text : KK
Photo : Ryo Nakajima (SyncThings)

YELLOW MAGIC ORCHESTRA @ GREEN STAGE
[2011-07-31 21:45]

フジロック最終日のGREEN STAGEへの出演となったYELLOW MAGIC ORCHESTRAによる今回のライヴ、ひと言でいうと細野晴臣がほぼ全曲にわたってベースを弾いてるのがこれまでの何度かの再結成と決定的に異なる点だと思う。「Firecracker」、「Rydeen」、「Behind the Mask」といった初期の代表曲ではオリジナルと絶妙の距離感を保ったファンキーなリアレンジが施されおり、ひょっとして原曲はこんなプロトタイプだったのかも? とすら思わせる“解体再構築”が新たなYMO像を現出させていた。

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サポートで参加した権藤知彦、小山田圭吾が奔放なソロを披露する「1000 Knives」、細野晴臣がヴォーカルをとった「GRADATED GRAY」といった渋い選曲に続き、教授の「痙攣の運動~」の掛け声でお馴染みの「体操」までファンクネスを強め演奏された瞬間はGREEN STAGEを埋め尽くす満場のオーディエンスたちも少々呆然としてた(笑)くらいだった。

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そして『BGM』収録の高橋幸宏と細野晴臣による共作「QUE」を生で聴けたのは一生忘れないだろう。改めてエレクトロニックミュージックの偉大なる先駆者として、というよりも、敢えてお茶目なおじさんたちという佇まいにこだわる3人の“粋”に酔いしれた。

Text : KK
Photo : Ryo Nakajima (SyncThings)

envy @ RED MARQUEE
[2011-07-31 19:27]

昨年リリースされた最新アルバム『recitation』、そしてそのリリース・ツアーとなった"recitation release tour 2010"(筆者が観たのは恵比寿LIQUIDROMでの公演)と同じく女優の奥貫薫をフィーチャーした「Guidance」からスタート。すさまじい轟音と静寂のレンジそして気合が、RED MARQUEEの場内を激しく震わせる。

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バンドのロゴが施されたバックドロップの前を、ヴォーカルの深川をはじめとしたメンバーが激しくうごめく。フジロックの祝祭性も多少影響しているのか、バンドのヘヴィなレパートリーもポジティヴさをこれまで以上に感じる。“学生時代に暇つぶしではじめたバンドがフジロックに出れるとは思わなかった”と深川は謙遜するが、イントロがはじまるたびに沸く大きな歓声は、苗場でのenvyを多くのファンたちが待ち望んでいたことの証でもあるろう。

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そして“震災があって何かできないかと作った新曲で配信の売上が福島、宮城、岩手に寄付される”と協力を求める言葉のあとその「As serenity calls your name」を演奏。2回目のフジロックを胸ぐらを掴まれる説得力で締めくくった。

Text : KK
Photo : Ryo Nakajima (SyncThings)

BEACH HOUSE @ RED MARQUEE
[2011-07-31 17:56]

ちょうどこの前の時間のWHITE STAGEでは同じSUB POP RECORDSのNO AGEがライヴをしていたけれど、どちらも素晴らしいアクトで、USインディ・シーンの層の厚さを痛感させられた。BEACH HOUSEはネオ・アコースティックやシックスティーズのウォール・オブ・サウンド、バロック・ポップの要素などをハイヴリッドしたその白昼夢のごときドリーミーなプロダクションを徹頭徹尾サポートのドラムを加えた3人で表現する。

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ヴォーカルのVictoria Legrandの歌声は透明感に満ちていて、ギターのAlex Scallyは控えめに、しかし確実にサウンドの厚みを支える。なにより彼らの名を世に知らしめた傑作アルバム『Teen Dream』と同様どこまでもスローで霧のなかから響いてくる世界観を貫き通す姿勢は、柔らかな音の手触りに反してとてもパンクなのだ。

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Victoria Legrandは“ここにいることがとてもマジカルな気持ち”、“何が起ころうとも、あなたたちを愛しています”とピュアなキャラクターを物語るMCをしていたけれど、それが決して浮世離れして聞こえないのは、繰り返すがふたりのアチチュードによるものだ。

Text : KK
Photo : Ryo Nakajima (SyncThings)

THE KILLS @ GREEN STAGE
[2011-07-31 15:47]

真夜中のイメージの強い彼らとしては、真っ昼間のGREEN STAGEなんて、もしかしたらガラじゃなかったのかもしれないけれど、衣装も含め黒で統一されたクールなステージで、VV(ヴィヴィ)は黒い髪で顔を覆いながら情熱的に動き回り、対照的にHOTEL(ホテル)はクールにギターを操る。

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3年を要したアルバム『Blood Pressures』は新機軸を打ち出すというよりも、シンプルにTHE KILLSというバンドの本質的な魅力を引き出した作品といった印象だったが、キャッチーな「Future Starts Slow」、VVもギターをかき鳴らす「Heart Is A Beating Drum」、ほの暗い「DNA」、ふたりがヴォーカルをとる「Baby Says」、VVがスタンディングでドラムを叩く「Pots and Pans」と、やはり曲は粒揃いだ。

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VVとHOTELは名実ともに2010年代のロックンロールのフォルムをファッションやゴシップを含め体現してしまったが、それもまた彼らの実力。そして決してそれだけではないバンドとしての実力も垣間見れたアクトであった。

Text : KK
Photo : Ryo Nakajima (SyncThings)

THE BLACK ANGELS @ RED MARQUEE
[2011-07-31 13:50]

THE VELVET UNDERGROUNDの「The Black Angel's Death Song」からバンド名を拝借したというテキサス出身の注目のサイケデリック・バンド、THE BLACK ANGELS。たちまちRED MARQUEEをヘヴィな音圧が包む。深いギターのリバーヴのなかをヴォーカルのAlex Maasはタンバリン、マラカスを持ってJim Morrisonを思わせる声でルーズに漂っていく。

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酩酊するようなループ感のなか紅一点のStephanie Baileyの豪快なドラミングが重くのし掛かる。アルバム『Phosphene Dream』にあるように彼らのフックの効いたソングライティングは、決してだれることなく、深いサイケデリアへオーディエンスを誘っていく。そんな真っ暗な世界のなかに、なぜかポップな旋律が顔を覗かせるところも興味深い。

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GODSPEED YOU! BLACK EMPERORばりのスケールと、テキサス出身らしい? 不穏なたたずまいで“このフェスティヴァルはオーサムだよ”くらいしかMCもせずに淡々と、しかし強烈にディープな音像を生み出していく様子には大器を感じさせた。

Text : KK
Photo : Ryo Nakajima (SyncThings)

YOUR SONG IS GOOD @ GREEN STAGE
[2011-07-31 12:13]

最終日のGREEN STAGEのトップバッターを飾ったYOUR SONG IS GOOD。どんなデカい野外のステージでも湯気の立ち上るライヴ・ハウスのフロアへと転化させてしまう攻めの姿勢は健在。ここ数年のタイトでストイックでロックなモードから再び雑食なおおらかさへて向かうバンドのアンサンブルはやはり最強だ。

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いつもノンシャランなサイトウも“ヤバい、GREEN STAGE”とつぶやくほどで“ここで普通に次のライヴは下北沢シェルターで、とか告知したい”とおどけながらも“結成13年目でここまできました、でもやること変わんねえけど”と感慨深げだ。

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“地震で世の中かわっちゃったけど、歌い続けたい”と「THE LOVE SONG」を力の限りプレイする姿には愛すべき音楽バカとしての徹底した探求と、喜びをどこまでもシェアしようというスピリットが溢れていた。“すげぇ面白かった!”とステージを後にしたメンバーたちの真面目に楽しんでいる姿にこそ、YOUR SONG IS GOODの伝えたいことが隠されている。

Text : KK
Photo : Ryo Nakajima (SyncThings)

3日目、朝!!
[2011-07-31 10:06]

3日目、最終日の朝は小雨。
天気予報によると、ずっと降り続くことはなく、雨、曇りが交互にある感じだそうです。

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今日のレポート一発目はGREEN STAGEのYOUR SONG IS GOOD!!

お楽しみに!!