New Audiogram : PREMIUM : FUJI ROCK FESTIVAL '11

YELLOW MAGIC ORCHESTRA @ GREEN STAGE
[2011-07-31 21:45]

フジロック最終日のGREEN STAGEへの出演となったYELLOW MAGIC ORCHESTRAによる今回のライヴ、ひと言でいうと細野晴臣がほぼ全曲にわたってベースを弾いてるのがこれまでの何度かの再結成と決定的に異なる点だと思う。「Firecracker」、「Rydeen」、「Behind the Mask」といった初期の代表曲ではオリジナルと絶妙の距離感を保ったファンキーなリアレンジが施されおり、ひょっとして原曲はこんなプロトタイプだったのかも? とすら思わせる“解体再構築”が新たなYMO像を現出させていた。

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サポートで参加した権藤知彦、小山田圭吾が奔放なソロを披露する「1000 Knives」、細野晴臣がヴォーカルをとった「GRADATED GRAY」といった渋い選曲に続き、教授の「痙攣の運動~」の掛け声でお馴染みの「体操」までファンクネスを強め演奏された瞬間はGREEN STAGEを埋め尽くす満場のオーディエンスたちも少々呆然としてた(笑)くらいだった。

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そして『BGM』収録の高橋幸宏と細野晴臣による共作「QUE」を生で聴けたのは一生忘れないだろう。改めてエレクトロニックミュージックの偉大なる先駆者として、というよりも、敢えてお茶目なおじさんたちという佇まいにこだわる3人の“粋”に酔いしれた。

Text : KK
Photo : Ryo Nakajima (SyncThings)