70年代ロックの大仰さとオルタナの小気味よさ。月並みな形容で恐縮だが、THEM CROOKED VULTURESのすごさとはそういうことだというのが昨年発売されたアルバム『THEM CROOKED VULTURES』についての結論だった。
しかし今日まだ断続的に降り続ける雨のなかステージを揺らしたこのスーパー・グループは、もっとオルタナティブだった。「Scumbag Blues」の延々と繰り広げられるソロとセッション、それを引き締めていたのは、Dave Grohlの存在、そしてJosh HommeとJohn Paul Jonesの彼への深いリスペクトゆえなのだと思う。その関係性がブルース、ハードロックを現代的に対象化させることに成功しているのではないだろうか。
(KK)