雨のWHITE STAGEに入場規制がかかる。それも当然だろう。ONE DAY AS A LION、つまりRAGE AGAINST THE MACHINEのZack de la Rocha、そして元THE MARS VOLTAのJon Theodoreによるスーパー・プロジェクトの日本初ライヴ、いや、世界的にも実に貴重なライヴがはじまるのだ。THE MARS VOLTAのファンにとっては昼間に同じステージでJuan AldereteとOmar Rodriguez-LopezがVATO NEGROとして素晴らしいパフォーマンスをおこなっただけに、たまらない1日となったことだろう。
さて世界的にも貴重なこのパフォーマンス、EP『ONE DAY AS A LION』の印象とさほど変わらなかったというのが、正直な感想。サポート・キーボーディストを加え、クラウトロックのごとき酩酊感、ハウスのループも飲み込んだビートをベースにして、Zackがハンド・マイクとキーボードを交互に持ち変えフロウと全体のグルーヴをコントロールしていく。まだ彼らの今後の方向性を予感させるところまでは見出せなかったが、ライヴ前に韓国で違法解雇されたギター職人を舞台に上げて話をさせる、その限りない反体制の精神と問題意識は、その音からも余すところなく感じられた。
(KK)