しかしCrispian Millsという男はまったく歳をとらない。もはやフジロックの常連と言える出演回数を誇る彼ら。いつぞやはとなりのRED MARQUEEでプレイしたこともあったけれど、やはり貫禄というべきか、本日のGRREN STAGEは観客でびっしりと埋め尽くされていた。
90年代より活動を続け、THE JEEVAS、そして再結成と紆余曲折を経てはいるものの、一貫して70年代ロックのヴィンテージ感とサイケデリアを追求してきた彼ら。貴公子然としたルックスに隠れてしまいがちだが、そのビートリッシュな旋律はポップ・ソングとしての強度が高い。
「Mystical Machinegun」、「Hey Dude」、そして「Hush」と後半に立て続けにプレイされた初期のナンバーもまったく色褪せないのだからすごい。彼らの美学は、やはりUKロックの歴史に名を刻むソングライティングであり、細かい仕掛けも必要なく、真っ向から挑むライヴであることを再認識させられた。
(KK)