FIELD OF HEAVENには"招かれる"アーティストと、残念ながら"そうでない"アーティストがいる。OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUNDはまごうことなく前者だった。ヴァイオリン、アコースティック・ギターを操るMartinの伸びやかな声は不思議な郷愁を呼び起こす。アイリッシュ・ミュージックのテイストやルーツ・ミュージックの素朴な手触りを大切にしている。
今日のパフォーマンスも、TOSHI-LOWがKAKUEIに代わりパーカッションを担当し、RONZIとリズムでセッションを繰り広げる場面など、BRAHMANでのとてつもない緊張感と瞬発力とは一変し、屈託なく音楽と戯れる楽しさと解放感に満ちている。
途中、Martinは「こんにちは、AKB48です」と自己紹介して場内の笑いをさそったけれど、このバンドは楽曲のリリックのテーマ、あるいはステージでの演奏についても、その根っこには必ず"スマイル"が存在している。そしてそれはいま、とても大切なことだと思う。
(KK)