最重要レーベル、キャプチャード・トラックスの新鋭DIIVがレッドに抜擢。このレーベル特徴の小気味よいインディーギターサウンド、ベスト・コーストなどの先陣のビーチポップ/ドリームポップのテイストを持ちながら、90年代のスロウダイヴやチャプターハウスといったシューゲイザーからの影響も見える。しかし長髪にキャップ、真っ赤のXLのミッキーマウスのTシャツという〈早すぎる〉着こなしも含め、現在進行形のインディ感を持って独走する、決してリバイヴァルやフォロワーに終わらない可能性を秘めている。中盤の「How Long Have You Been」のBPM早めたバージョン、そして「Follow」「Sometime」「Oshin」と アルバム『Oshin』からのナンバーを続けるなかに披露された新曲も胸キュン高め。いつ解散してもおかしくない、というくらい青春のはかなさを閉じ込めた音と佇まい。2013年夏を思い出すことがあるなら彼らの音がサウンドトラックとなるだろう。