グリーンのトリ前VAMPIRE WEEKEND。フローラルのバックドロップの前に現れたスマートな4人によりアフロなビートが苗場を包む。前半はいつものカラフルでポップで洗練されたビートが満ちていく。ヴォーカルのエズラが「フジロックは3年ぶり、その間に僕らニュー・アルバムをリリースしたんだ」と最新作 『モダン・ヴァンパイアズ・オブ・ザ・シティ』を紹介。 そして「Diane Young」「Step」を続けてプレイ。あらためてこの2曲をライヴアレンジで堪能すると、単なるロカビリー調の曲、そしてソウルズ・オブ・ミスチーフをサンプリングした曲という以上に彼らが重層的に新曲にこめた意思が伝わってくる。 1、2枚目からのナンバーもミックスしながら、 今度は新作から最もシリアスな「Ya Hey」をエズラがギターを持たずに祈るように歌う。後半はアルバムのオープナーで荘厳なコーラスワークが映える「Obvious Bicycle」も演奏。 こうした曲をあえてフェスティヴァルでやることに、モダンなプロダクションに隠れがちな彼らのアーティストとしての矜持を感じた。