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PIZZA OF DEATH RECORDS presents
"GET ON THE OMNIBUS TOUR"

ピザ食べ放題の2日間

泣く子も黙るパンクロック・レーベルPIZZA OF DEATH、初のコンピレーションアルバム『The Very Best of PIZZA OF DEATH』の発売記念全国ツアー"GET ON THE OMNIBUS TOUR"の最終東京公演2DAYSをレポート！！

まずは初日！トップバッターは横浜メロディック・オールスターズ、SLIME BALL！！ステージにメンバーが現れるとすぐに異変に気付く。ギター羽沢がなぜかハンドマイク！？しかもメンバーが多い…よく見るとナゼかASPARAGUSのしのっぴの姿が！話をきくと羽沢がツアー中に腕を負傷しギターが弾けないため、助っ人としてしのっぴが参加していたようだ。羽沢のハンドマイク姿も違和感はあったもの、コーラスパートはしっかり歌いながら、できる限りオーディエンスをアオろうとステージ所狭しと駆け回っていた。早く完全な姿で皆の前に戻ってきて欲しいと思う。

2番手はおなじみのSEで現れたみんなのアニキ、GARLIC BOYS！！結成20周年を超えたバンドとは思えないアツいライヴを展開！あいだに挟む爆笑MCでさらに会場を沸かせる。ピザのキッズには少々異質に思えたかもしれないが、彼等がいなければ間違いなく今の日本のパンクシーンは違うものになっていたはずだ。

そして3番手、WATER CLOSET！！メンバーそれぞれ違うバンドでキャリアを築いてきただけあって音楽性も成熟しており、パンクを通過したロックンロールを展開。ギター2本のカラミもよく練られており、楽曲をカラフルに彩る。フロント3人が歌えるというのもこのバンドの強みだ。

トリ前はCOMEBACK MY DAUGHTERS！！相変わらずしょっぱなからハイテンションのギターCHUN2、オーディエンスをあおりまくる。楽曲が始まれば、会場全体がシンガロング＆ハンドクラップ！スゴイ人気だ。ピザを代表するバンドの一角になりつつあるのを実感させるライヴだった。

初日のトリはHAWAIIAN6！！こんなダイヴだらけのライヴは久しぶりに見た！サウンドの印象とはまるで違うアツイMCもグッとくる。途中ギターサウンドが調子悪そうだったが、そんなことも関係なく大盛り上がりのうちにイベント初日が終了した。

2日目は少し早めの開演時間で7バンド。

1番手はRAZORS EDGE！！80's USハードコア、スケートコアを通過したアッパーでヘルシーなハードコア。絶妙なストップ＆ゴーでオーディエンスをノせまくる！途中MCでステージ上からバイト募集（？）をしてみたりしつつ…終盤にはヴォーカルのケンジレイザーズがダイヴしてオーディエンスに持ち上げられてステージの反対側にいるPODスタッフとハイタッチしてステージに戻るという離れ業をやってのけ、その瞬間、会場全体が一体となってライヴが終了した。

2番手はF.I.B！！フロム京都。とりあえず圧倒的に若い。が、演奏、コーラス、アレンジ共にしっかりしており、今回のコンピに参加しただけある。単独音源も出していないとは思えない盛り上がりで会場を暖めてくれた。

3番手はMOGA THE ￥5！！これ以上ないのではないかと思うくらいのアツイ日本語パンクロックを聞かせてくれる。広いステージで爆音をかき鳴らす紅一点ギタリストが一際目を引く。見た目だけでなくサウンドでもオリジナリティがあふれていた。さすがハイスタに次ぐピザの古参バンドだけあってパンクスピリッツあふれるステージだった！

4番手は最近人気著しい“ユアソン”ことYOUR SONG IS GOOD！！この上なくコミカルでアッパーなパーティバンドにはアウェーは存在しない。リキッドルームを埋めたパンクロックファンをもトリコにするそのステージングにパンクを感じる。YSIGのサウンドはもちろんJJのMCとオーディエンスのアオり方に反応しないヒトはいないだろう！今、一番ノリにノったバンドのイキオイを見せつけられた。

5番手には最近、再始動したNAHT！！以前とサウンドを激変させ帰ってきた彼等は以前よりもタイトに3ピースでたたみかける。以前のトリッキーなギターフレーズは残しつつ、リズムは16分のハットと4分のキックを強調しダンサブルなNEW WAVE系な感じに。途中、ギターヴォーカルのSEIKIはパーカッションまでも操り楽曲を彩りを与え、3ピースながらキャリアに基づいた貫禄のステージングだった。

そして、トリ前はASPARAGUS！！相変わらずのグッドメロディ、グッドサウンド！途中、ギターの音が出なるトラブルもあったが、お構い無しに会場は盛り上がる。しのっぴのオモシロMCも冴え渡り、大爆笑を生んでいた。（注：このライヴの数日後、ベースの山下潤一郎の脱退が発表された。その発表によるとすでにこのライヴの時点で脱退は決まっていたようだ。）

最後はもちろんこのヒト、Ken Yokoyama！そして彼が率いるKEN BAND！！暗転したとたん、怒号のような大歓声が上がり、1曲目の「Cherry Blossoms」からダイヴの嵐、アラシ、ARASHI！！2日間、PIZZAキッズたちが待ちに待ったこの時間、この異常な盛り上がりも納得だ。2枚のアルバムからランダムにプレイしつつ、ex.SNUFF、BILLY NO MATESのダンカンと共作の新曲も「Pressure」や、おなじみサージのヴォーカルによる「上を向いて歩こう」（＆弾き語り（？）で矢沢永吉「I LOVE YOU, OK」）なども織り交ぜたセット。曲間ではオーディエンスとやり取りするアットホームなMC。オーディエンスが求めている全てに答えているからこそ、こんなにアツい支持をキッズから集めるのだろう。

今回の2DAYSのイベント（とコンピアルバム＆ツアー）はPIZZA OF DEATHというレーベルの姿勢、あり方を表しているように感じた。PIZZA OF DEATHは今後とも揺るぎない姿勢でインディーレーベルの代表格であり続けるのだろう。

Text : New Audiogram