<全曲解説>
01. the messe-ages
「まずは、僕らがあんまりやったことがないような、BPMが遅くて、重い、90年代ミクスチャー的なものをやりたいなと思って作った曲ですね。今の時代にそぐわない(笑)、少しオールドスクールなものが1曲目にあったらいいんじゃないかっていうことで、まったく暗いこの曲にしてみました。アルバム全体を通しては、今までにないシンプルな、ざっくりした感じ、かつ、ロックっぽくて、変化球なしのものにしたかったんで、その1曲目にはいいかなと。フィッシュボーンの『Give a monkey a brain...(猿の惑星)』っていうアルバムがあって、それが1曲目がこういう重い感じで、それをイメージしたところがありますね」(TGMX)
「これは僕が持ってきたネタが主体になってるんですけど、まっすぐな曲にしたかったんで、あまり凝らない、ポップロック的なものにしたいとはみんなに言ってました。ちょっと80sっぽかったりもする、歌が前面に出た曲ですね。歌詞も僕が書いたんですけど、音楽が好きだっていうでっかいテーマだけで書いてますね」(TGMX)
03. Fake us
「ちょっと激しめなのを作りたいなって、ちょっとしたメロディとフレーズをみんなに持ってって、みんなに味付けしてもらってって感じっすね。これも歌詞は僕なんですけど、タイトルは完全に造語なんで、意味は全然ないです。なんか響きが良かったんで」(TDC)
04. Look at me
「何っぽくっとか全然なくて、素直に出てきたものをそのまま形にした曲です」(KENZI)
「さっき言ったみたいに、このアルバムの一番のテーマはシンプルに作ろうってことだったんで、最初の初期衝動と直感だけで作ろうかなと。特にアルバム前半はそういう感じが濃いから、勢いがあるかもしれないですね」(TGMX)
05. EVER GREEN
「いつもはシンセベースがメインなんですけど、この曲は初めて生ベースにしてやってみたいと思ってCUBISMO GRAFICO FIVE、□□□のShige(村田シゲ)に弾いてもらって。そしたら雰囲気が全く違ったものになって、これはこれですごくいいなと。あと、歌詞は、そんなめちゃくちゃ大それたことではないんですけど、環境問題を歌ってます。僕ら3人がワーワー騒いだところでなんにも変わらないと思うんですが、異常気象で毎日すごい暑いとか、無駄にエアコン寒いとかあるじゃないですか? そういう身近なところから、少しはみんな気に掛けたほうがいいんじゃないのかな?とか、そういうことを書いてます」(TGMX)
「リズム的に今までにない感じで、演奏しててもすごい良いなって思いましたね」(TDC)
06. prism force
「これは、今年の頭からライヴハウスの会場だけで売ってた限定シングルに入ってるんですけど、わりと古くからあった曲ですね。シングルはちょっとダンス・ミックスっぽかったのを、ちょっとロックっぽくアレンジを変えて入れました。で、ライヴハウス会場で売るってすごくアナログなやり方ですけど、同じ時期に、iTunes限定でカヴァー曲の配信もスタートさせて、すごく両極端なやり方で曲を発表することにしたんですよ。その、配信とアナログな両極端なことを両方やり始めたのは、とりあえずやってみてわかることもあるだろうって思ったからなんですけど。特に今って、例えば『New Audiogram』でも、いろんなライヴの写真見れたりするし、情報も早いし、便利じゃないですか。でもその一方で、現場でしか伝わらないこともあるし。きっと、インターネットだけですごしてたら何がリアルかわかんなくなるだろうし、実際ライヴを観てもらわないと、良いも悪いも本当のことは伝わらないと思うし。なんかそういう意味で、両方をうまく楽しみたいって思ったんすよね」(TGMX)
07. Maj7 Magic
「半分遊びで作ったような感じなんですけど、シンセ・サウンドのポップで明るい曲。あと、長いギター・ソロをやりたかったんで、とにかく長いソロで変わったやつっていうオーダーをして」(TGMX)
「このギター・ソロのおかげでゴールデンウィークがなくなりました。気に入るフレーズが出るまでひたすら、弾いてて。その間、いろんな方向にいきます。全編ライトハンドで構成してみたり、とにかく弾いてみて、これかなって思うものが出るまで続けるんで。僕トイドールズが好きで、トイドールズの耳コピからギターを始めたんです。あのバンドはギター・ソロが、曲の重要な部分を占めていると感じます。それがないと成り立たないというか。オルガで育ったので、ソロへの思い入れは強いですね」(KENZI)
08. DOME
「このインストは、どっちかっていうと次の曲を映えさせるための曲というか。ずっと肉ばっか出てたらいやになるじゃないですか。箸休め的な曲、ということですね」(TGMX)
「僕、そんなに曲をガンガン作れるほうじゃないし、手法っていうほど曲作りのテクニックはないんで、歌モノはこう、インストはこう作っていくっていうことはないんです。この曲もいつもどおりな感じで出来たんですけど、うまくインストとして曲間にはまったなと思います」(TDC)
09. Years and Years
「この曲の持ってるなんともいえない感じを出そうってことになって、ドラムを生と打ち込みの半々ぐらいで重ねて録りました」(TDC)
「楽曲に、すごく風景が感じられる曲なんで、それを残すためにそういうアレンジになったんですよね。むしろ、歌詞はなくてもいいくらいに楽曲自体に風景があるなって。あと、最初、TDCがデモ持ってきたときに「あ、なんかすげえいい」と思って、名曲の持ってるそういう黄金率みたいなのがあるんじゃないですか? 王道のメロディな感じがしますよね」(TGMX)
10. You feel the luck
「(前作)『BASIS』が、歌モノとかちょっとメロウな曲が多かったんで、今回は、ざっくりとバンドっぽい感じがいいなと思って、シンプルな曲をシンプルな曲をって話をしてたら、こういうシンプルな曲を持ってきてくれて」(TGMX)
「これ、元はもっとBPMが遅い曲だったのを、速くしたらパンチが出るんじゃないかなと思ってアレンジしました。最初はもうちょっと16ビート寄りの、ギターのカッティングが入る感じの曲を想像してたんですけど、ちょっと違うなと思って、単純に速くしてみたら良くなりました」(TDC)
11. story's
「これは、アルバムの最後に入ってたらいいんじゃないかっていうのも込みで採用された曲というか。1曲目と最後は狙ってそういう曲順になってるんじゃないかな。パンク・チューンっちゃあパンク・チューンだけど、表現が合ってるかわからないけど、ウィットに富んでるメロっていうか、そんな感じがしますよね。僕らなりのパンク・チューンって言ったらいいのかな」(TGMX)