2010.2.7 (sun) @ Shimokitazawa GARDEN, Tokyo
BRAHMANの4人にスコットランド系アメリカ人のMARTIN(Vln、G、Vo)とパーカッションのKAKUEIを加えた6人組アコースティック・バンド、OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND(以下OAU)。昨年11月に1stアルバムから約3年半ぶりのニュー・アルバム『New Acoustic Tale』をリリース後、バンド最長という19本のツアーを行ってきた。その最終日となったのが、下北沢GARDENでのライヴである。


このツアーのオープニングはいつも最新作の1曲目「A Strait Gate」だったらしいが、この日は意外にも前作のミニ・アルバム『all the way』収録の「Reportage」から始まった。フラメンコのリズムを大胆に取り入れた、OAUでも異色の曲だ。引き締まったシャープな演奏と、TOSHI-LOWのクールなポエトリー・リーディングとがせめぎ合ってピンと張った緊張感を生み、いきなり有無を言わさず彼らの最もディープなところまで引きずり込まれたような気分になる。そこから通常通りの「A Strait Gate」へとなだれ込んでいくという、実に鮮やかなオープニングだ。

OAUはアイリッシュなどトラッド系音楽を独自に解釈してみせた、オルタナ・アコースティックといえるサウンドが持ち味だが、ライヴになるとよりダイナミックかつフリーな演奏になる。KOHKIのブルース・フィーリングたっぷりなアコギやMARTINのエモーショナルなヴァイオリンを中心に、各メンバーともスタジオ盤よりもずっと自由度の高いジャム・バンド的プレイを展開。長いツアーを経てきただけにアンサンブルや呼吸感も抜群で、アッパーな曲だと切れ味のいいグルーヴでグイグイ押していく。アコースティックとはいえエッジの尖った部分を失わず、スリリングな匂いを持ったライヴ・バンドであり続けているのが、彼らの魅力のひとつだろう。そのあたり、昨今数多いアコースティック系ユニットとは決定的に違うところだ。

中盤ではTOSHI-LOWとMARTINが掛け合いのヴォーカルを聴かせる「New Tale」、ワルツ・リズムのインスト「Tinte」など、バラエティに富んだ曲が続く。終盤になるとアッパーなナンバーが連発。アコースティック・ファンク的インストの「Bamboo leaf boat」から、MARTINのヴァイオリン・プレイと激しいヴォーカルが冴える「The World」、さらにはバンド全体がワイルドにうねる「Ice Queen」へと、エネルギッシュに攻めていくクライマックスは圧巻だった。そしてアンコールではジャム・セッションやKAKUEIがパチカにあわせて歌声を披露するなどスペシャルなパフォーマンスで盛り上がった後、ラストはTOSHI-LOWがやさしいバラードの「otherwhere」をしっとりと歌って幕を閉じた。


MARTINがアンコールで「ツアーは終わるけど、俺たちはここで終わりじゃないよ。次のアルバム、次のツアーとやっていくよ」と力強い言葉を発していたのが印象的だった。最新作では前2作以上の完成度で独自のサウンドを確立したと思うが、そこからバンドはいっそう一体感を増し、さらなる進化の途上にあるといえそうだ。
Text : Mamoru Koyama
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