2009.3.7 (sat) @ SHIBUYA-AX, Tokyo
前作から約2年10か月振りに発表した3rdアルバム『EXPerience』を引っさげ、昨年11月からスタートした全国ツアー。そのファイナルのステージは、COMEBACK MY DAUGHTERSにとって初の渋谷AXでのワンマン・ライヴだ。

アルバムのジャケットのごとくカラフルなライティングが飛び交う中、ステージの幕が開くと、“CBMD”の大きな文字型電飾(!)が目に飛び込んで来る。幻想的なシンセの音が流れて5人がステージに登場すると、メンバーのハンドクラップが観客に広がり、そのクラップのビートから「EXP」がスタート。見事なオープニングで、このライヴへの期待がいっそう高まった瞬間だ。キーボードの小坂がタンバリンを持ってジャンプしながら観客をあおりまくりつつ、たて続けに5人は、甘くポップな「Bite Me」、モータウン・ビートのアップ・チューン「No Dice」と、イキイキと演奏する。観客もじつに楽しそう。彼らの温かいサウンドとばっちりリンクするかのように、とにかく会場全体の雰囲気がいい
ライブ前半、ミッド・テンポのナンバーで攻め続けたかと思えば、せつないメロディのサイケデリックなスロー・チューン「Slingshot Pellets」で、観客を曲の世界観へグッと引き込む。そして、一息ついて「Spitting Kisses」から「I Know Your Love」まで、疾走感と熱さで会場をヒートアップさせる。楽曲の緩急のバランスも絶妙だ。

MCで、「自分らでこのアルバムは最高傑作だって言ってたけど、じつは制作がすごい大変だった。でもそのぶん、ツアーはいろんな経験をさせてもらって、ものすごく楽しかった」とギターのCHUN2が語れば、ボーカル&ギターの高本は「千葉ルックの打ち上げで、バク転失敗して骨折しました! もうしません(笑)!」と告白。さらにその後には、「僕らは仲間のバンドとやるのが好きで、ワンマン・ライヴはやりたくなかった。でも、本当に伝えたいことが出てきて、今回やることにしたんです」とワンマンに至った経緯を話す。「そしたらオープニングのSEでステージに出た瞬間に、ワンマンやってよかったと思った(笑)。ワンマン最高!」という言葉で、この日の思いを表現していた。

後半戦にはステージ上にバンジョーが用意され、「Bored Rigid」を披露。この曲では、観客の上に雪が降るというスペシャルな演出まであった。続いて高速ポップ・チューン「She Get Python」、勢い全開の「Quiet Canvas」とたたみ込む。終盤のMCで高本は、「サードは最高傑作だって言ってたんだけど、今日AXやってみたら……4枚目もまだまだいけます!」と声高に宣言。そして、「I Want You To Know Someday」を弾けるように演奏する。そして、ノリのいいグッド・ポップ・チューン「Have Lancho」で観客も爆発。再び雪が舞い降りて、ライヴの本編を終えた。

アンコールが始まると、高本はマイクスタンドをステージギリギリまで前に出し、「1曲は、泣いてしまいそうな僕たちに捧げます。もう1曲はみなさんに捧げます」と、勢いのある「Boys Don't Cry」(曲間に小坂はフロアへダイブ!)と、ブリティッシュ・ビートを彷彿させる「Fully Closed And Naked」を披露。だが、観客の拍手と歓声は全く鳴り止まない。すると2度目のアンコールにメンバーが応え、痛快なナンバー「Oh Smoke Sister」を全力でプレイ。会場全体は大ハンドクラップに包まれ、大歓声の中ライヴは終了した。
COMEBACK MY DAUGHTERSは、ここまで一歩一歩着実に成長してきたバンド。会場に来ていた観客(来れなかった人も含めて)も、彼らと一緒に歩んできたという思いがあるに違いない。その、気持ちと気持ちが最高の調和を生んで、この日のすばらしいライヴが作り上げられたのだろう。生ぬるい温かさじゃなく、こんなにも清々しくて心にグッとくる感動的なライヴってなかなかないよ。ほんと最高でした!
Text : Keisuke Tsuchiya
Photo : Teppei
Set List
01. EXP
02. Bite Me
03. No Dice
04. Hot Chinkee
05. Vice & Vice
06. Crystal
07. Sissy Walk
08. Waiting for a Ghost
09. Freezing December
10. Hair Brush Knife
11. Slingshot Pellets
12. Spitting Kisses
13. FWR
14. Yellow Ball
15. I Know Your Love
16. Cosmic Rays
17. Perfect Tail
18. Eternal Cheep
19. Bored Rigid
20. She Get Python
21. Quiet Canvas
22. I Want You To Know Someday
23. Red Dog Hunch
24. Have Lancho
-Encore 1-
25. Boys Don't Cry
26. Fully Closed And Naked
-Encore 2-
27. Oh Smoke Sister