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"Livemasters & CREATIVEMAN presents [VOL.0]"

日本のロック／エレクトロニック・ミュージックの猛者たちが集結する夜。大躍進を遂げているFear,and Loathing in Las Vegasが最初に登場、いきなりヴォーカルSoがフロアにダイヴしてスタート。全力で、みんなで楽しむことを宣言した後「Crossover」。プログレ的とも言える複雑な曲構成なのにポップに聴かせるマジックがある。憧れていたというBOOM BOOM SATELLITESとAA=をリスペクトし、本日リリースとなった 2ndフル・アルバム『All That We Have Now』について彼らは「答え」をテーマに制作を行ったという。現時点での集大成を目指したアルバムから「Scream Hard As」ヘヴィなバンドのグルーヴとキラキラとしたトランスのカラーが融合した、ラスベガスの持ち味が遺憾なく発揮されたナンバー。さらに新作からプレイされた「Just Awake」も、エモーショナルなメロディが印象的な楽曲。

「また一緒に遊ぼうぜ！」というSoの言葉で締め括られたパフォーマンスには、奇抜さでなく、バンドの本来持っているポテンシャルで勝負しようという心意気を感じてやまなかった。

続くAA= 、映画『ヘルタースケルター』への楽曲提供など、その動向から依然目が離せないが、「WORKING CLASS」「DISTORTION」「POSI-JUMPER」と立て続けに繰り出される冒頭から、打ち鳴らされるマシーナリーなビートにノックアウトされる。ダンス・ミュージックとロック、テクノロジーと肉体を融合した3つのアクトが揃ったこのイヴェントを楽しみにしてきたと語ったMCでも触れていたように、AA=のシンフォニックな音楽には、明らかに社会への憤りや怒りが原動力となっているだろう。しかしそのアグレッシヴな音を、破壊ではなく、構築のベクトルへ向けている、ダークではあるけれどそこに光と希望、ポジティヴィティがある。そうした精神性を今日のステージを観てあらためて感じた。中盤で披露された最新シングル「The Klock」の解放感、そして最後の「FREEDOM」のイーヴンキックの高揚にとりわけそれは顕著だったと思う。

そしてトリを務めるBOOM BOOM SATELLITES。「DRESS LIKE AN ANGEL」という、ファンキーなナンバーを幕開けに、重戦車のようにリズムセクションとギターが畳み掛ける「BACK ON MY FEET」では、Zeppというキャパシティさえ彼らには小さすぎると実感する。そのままバスドラが鳴り響き「MORNING AFTER」へ。ダンス・ミュージックの享楽とディストーションを掛け合わせる手腕について、やはり彼らの右に出るものはいないと思わせる。2012年の BOOM BOOM SATELLITESのモードを象徴する「BROKEN MIRROR」の重厚なギターの導入からの突き抜け方には会場全体が震えた。さらにダンサブルに「MOMENT I COUNT」では 川島と中野がステージ前まで乗りだしオーディエンスを煽る。ロッキンな「KICK IT OUT」のピークタイムのダンスフロアのような一体感とともに本編が終了。

アンコールに応え、川島が今宵が終わるのを名残惜しそうに感謝を述べ、サイケデリックな「RISE AND FALL」。Zeppは大きな拍手とカタルシスに包まれた。

Text : Kenji Komai
Photo : Ryo Nakajima (SyncThings) except Fear, and Loathing in Las Vegas

Set List

Fear, and Loathing in Las Vegas
01. Stray in Chaos
02. Shake Your Body
03. Crossover
04. Chase the Light!
05. Scream Hard as You Can
06. Twilight
07. Just Awake
08. Love at First Sight

AA=
01. WORKING CLASS
02. DISTORTION
03. POSI-JUMPER
04. sTEP COde
05. The Klock
06. BASS JUNKEES
07. GREED
08. LOSER
09. FREEDOM

BOOM BOOM SATELLITES
01. DRESS LIKE AN ANGEL
02. BACK ON MY FEET
03. MORNING AFTER
04. BROKEN MIRROR
05. MOMENT I COUNT
06. KICK IT OUT
En1. RISE AND FALL