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clammbon "clammbon 2008"

原田郁子のソロをはじめ、各メンバーがそれぞれに活動した今年、バンドのライヴとしては、8月23日に開催された野外イベント"メタモルフォーゼ"と、追加公演が決定し2daysとなった野音公演のみというクラムボン。それだけに、会場に詰め掛けたファン、そしてメンバーの、この日に向けての気持ちの高まりは尋常ではないわけで、開場前後から降り始めた雨が激しさを増しても、野音を取り巻く高揚したムードは、ますます熱を帯びる。

ステージを霞ませていた雨がいつの間にかやみ、メンバーが登場すると、押し寄せるような興奮とともに、「GOOD TIME MUSIC」で幕開け。クラムボンでのライヴが久しぶりということもあってか、続いて、「きみは僕のもの」「はなればなれ」といった懐かしいナンバーも演奏される。ミトの、「SUPER BUTTER DOGに捧げます」というMCに続いて（彼らは9月13日に同じステージをもって解散する）、カヴァー・アルバム『LOVER ALBUM』に収録されていた「外出中」、そして、SMALL CIRCLE OF FRIENDSの「波よせて」などを、じっくりと演奏し、歌う。

「ハレルヤ」の途中から再び降り出した雨に打たれながら、配られたシャボン玉を吹き、歓声を上げる観客を前に、その思いに応えるように、激しく、でも一音一音、一つひとつの言葉に心を込め丁寧に伝えるメンバー。新旧織り交ぜたバラエティ豊かで華やかなセットリストながら、そんな雨の風景と、ステージを照らすキャンドル・ジュンの手がけたキャンドルの光も手伝って、幻想的であり、どこかせつないムードが会場全体を覆う。

本編ラストには、ヤマハの「TENORI-ON」をドラム・伊藤大助が操り、まるでトランス・ミックスのような「サラウンド」も演奏。そろそろ新作への期待もしてしまうのだけれど、そんなバンドの新機軸もチラリと垣間見せながら、野音1日目のライヴが終了。会場を去る間際に見た、レインコートの下からこぼれる観客の笑顔が本当にまぶしかった。

Text : Ayumi Tsuchizawa
Photo : Mio Suzuki　（写真は翌日31日公演のものも含まれております）

Set List
01. GOOD TIME MUSIC
02. シカゴ
03. 君は僕のもの
04. はなればなれ
05. 以心電信
06. 外出中
07. 波よせて
08. コントラスト
09. ホムンクルス
10. トレモロ
11. ミラーボール
12. ハレルヤ
13. ララバイ　サラバイ
14. Re-残暑
15. Carnival
16. バイタルサイン
17. サラウンド
-Encore-
18. id
19. ナイトクルージング
20. sonor
21. Folklore

clammbon Member Other Project Info
-ミト-
dot i/o
10.3 (fri) Shibuya O-EAST
micromicrophone
10.10 (fri) Shibuya O-nest
-大助-
LOTUS GUITAR
10.10 (fri) 新大久保 EARTHDOM
10.16 (thu) 高円寺 High