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LIVE REVIEW

NATSUMEN "ONE×MORE×SUMMER×SHIT!!!"

2008.10.21 (tue) @ Shibuya CLUB QUATTRO, Tokyo

突然の報が飛び込んできてから1か月半。新作『ONExMORExSUMMERxSHIT!!!』の発売と同日に開催されるこのライヴは前売りソールドアウト、当日券もなしということからも、どれほどファンにとって待望の復活なのかが伺える。ここまでいっぱいのクアトロのフロアを見るのも久しぶりだなぁと感慨深い。ドラムスがマシータから山本達久に代わり、その他はギターのAxSxE、キーボードに蔦谷好位置、ベースに山本昌史、柿沢健司、加藤雄一郎、稲田貴貞からなるホーン・セクションという、前体制と変わらぬ7人編成でのパフォーマンスとなったこの夜。05年のアルバム『Endless Summer Record』のオープニングと同じ「NO END」で幕を上げたとたん、ここにはオーディエンスが待ち望んでいたNATSUMENがいることを確信させてくれた。蔦谷好位置が中村達也、日向秀和、タブゾンビと結成したEntity of Rudeなどの例もあるように、ここ数年の日本のインスト・バンドの隆盛はめざましいが、沈黙は必然であったかのように、主犯格のNATSUMENはここに先鋭的な音の塊を持って夏をまた甦らせた。

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とてつもない瞬発力を持つ「Whole Lotta Summer」、そしてジャジーな冒頭からカオスへとなだれ込んでいく「Sonata of the Summer」。ポリリズミックな音がレイヤーとなり高揚感を生む「Pills To Kill Ma August」と続いていくにつれ、かつてNATUSMENに感じた暴力的な混沌がいい意味で整理されずに、しかしさらに新鮮に聴こえる印象があった。『ONExMORExSUMMERxSHIT!!!』から「No Reason up to the Death」もプレイされたが、このまばゆいばかりの新曲に関してもリズムの緩急やフリーフォームなアンサンブルが醸し出す変態性はあるのだが、独特のハードコアな爽快さはよりストレートに響いてくる。きっとそれは圧倒的な個性を持つNATSUMENの音が、新たな段階へ向かっていることを象徴しているのかもしれないと感じた。

たたみかけるような「Atami Free Zone」の分厚いアンサンブルに唖然となり、「Septemujina」のスケールにこみ上げるものを感じ、本編ラストの「Natsu no Mujina」でドラマティックなエンディングが訪れる。この曲でもむせぶようなソロをぶちかましたAxSxEは、かぶっていた帽子を何度も脱ぎ捨てながらギターをかきむしり、ピュアなノイズを終始まきちらしていた。最近では石橋英子×アチコやEL-MALOなどプロデュースワークも活発なAxSxEの、ギタリストとしてのかっこよさは改めて筆舌に尽くしがたい。

アンコールの「Newsummerboy」で、またもや夏の終わりに訪れるせつなさを疾走するアンサンブルで聴き手の感情に訴えかけた後、終演後のフロアにあの蝉の音がまた鳴り響く。やっぱりNATSUMENが持つカタルシスは僕らに必要だ。

Text : Kenji Komai

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