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Fan Fiction / OCEANLANE
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OCEANLANE - Fan Fiction - EP 

OCEANLANEのニュー・アイテムは有名曲のカヴァーで構成されたカヴァー・ミニ・アルバム。どの曲も彼らならではのアレンジが施され、原曲のよさを損なうことなくOCEANLANEらしい作品に仕上がっている。今回はメンバーのインタヴューと「Smooth Operator」のPVをお届け!

  1. Norwegian Wood (THE BEATLES)
  2. Isn't She Lovely (STEVIE WONDER)
  3. Smooth Operator (SADE) 【PVをCHECK!
  4. House Of The Rising Sun (THE ANIMALS)
  5. Crazy Train (OZZY OSBOURNE)
「Smooth Operator」のPVを
NATVでCHECK!
 
メンバーサイン入りTシャツをプレゼント!!
詳しくはコチラ
OCEANLANE
Cover Mini Album 『Fan Fiction』 Interview
今年3月、シングル「Twisted Colors」をリリースしたばかりのOCEANLANEが早くも新作をリリース!『Fan Fiction』と題された、その新作は興味深いカヴァー5曲を収録したOCEANLANE初の全曲カヴァー集。ビートルズからオジー・オズボーンまでという一見、バラバラにも思える興味深い選曲は、彼らの幅広いバックグラウンドを物語るものだが、"二次創作"という意味のタイトル通り、どの曲もOCEANLANEならではのヴァージョンに生まれ変わっているところに今回の挑戦と苦労の跡が窺える。自ら対訳も手がけた武居創(Vo, G)と直江慶(Vo, G)がカヴァー・ミニ・アルバム制作の舞台裏を明かしてくれた。
Text : Tomoo Yamaguchi
——まず、全曲カヴァーのミニ・アルバムをリリースすることになったいきさつを教えてください。
武居:
前にポリスとスティングのカヴァーをやってみたところ(ザ・ポリスのトリビュート・アルバム『ポリシア! トリビュート・トゥー・ザ・ポリス』に収録)、すごく評判が良くて、そこから作品として残してみようかという話に発展したんです。
直江:
それと次のアルバムを作る前にアレンジを勉強すると言うか、練習と言うか…練習と言ったらおかしいけど、このミニ・アルバムが次のアルバムにつながればいいという気持ちもありましたね。
——つまり、アレンジがバンドにとって一つの課題になっていたわけですか?
武居:
そうですね。曲の原形ができてから、それをどこまで突き詰めていくかという作業は、もうちょっとやっていかなきゃって気持ちはありましたね。カヴァーってやっぱりアレンジの力が一番試されると思うんですよ。その意味では、今回のカヴァー集は自分達にとって、いい試練になりました。めちゃめちゃ苦労しましたからね(笑)。
——苦労した甲斐があって、とてもいい作品になりましたね。最近、カヴァー集って多いけど、その中でもダントツの出来映えだと思いますよ。
直江:
ただ、若いファンの子達がこの選曲に食いついてくれるのかなって不安はちょっとありますけどね(笑)。
武居:
ぶっちゃけ選曲が渋いでしょ(笑)。
——渋いかどうかは別として、確かに選曲は興味深い。最初、収録曲のタイトルを聞いた時は、支離滅裂だと思いました(笑)。曲はどうやって選んだんですか?
直江:
まず、原曲と僕らのカヴァー・ヴァージョンを聴きくらべたとき、こんなやりかたもあるんだという驚きとか、アレンジすることによって、曲ってこんなに変わるんだというインパクトを与えたかったんですよ。
武居:
それと自分達風にアレンジできるかどうかですね。単純に、いい曲と言うよりは、この曲なら自分達風にアレンジできるってことが最後まで残った5曲の共通点ですね。最初はみんなが知っている曲じゃなきゃいけないのかなという意識があって、有名な曲も選んでいたんですけど、アレンジが甘かったり、自分達風に料理できないという理由で、そういう曲は落ちていったんですよ。
直江:
バグルスの「ラジオ・スターの悲劇」とか、ビリー・ジョエルの「マイ・ライフ」とか、エアロスミスの「ミス・ア・シング」とか、いろいろ試してみたんですけど、評判は悪かったですね(苦笑)。
——誰がどの曲を選んだのか教えてもらってもいいですか?
直江:
えっと、ビートルズの「ノルウェーの森」とアニマルズの「朝日のあたる家」が僕で。
武居:
スティーヴィー・ワンダーの「イズント・シー・ラヴリー」とシャーデーの「スムース・オペレーター」とオジー・オズボーンの「クレイジー・トレイン」が俺ですね。
——では、1曲ずつ順番に選んだ理由と曲に対する思い入れを教えてください。
直江:
「ノルウェーの森」は、カヴァーをやろうってことになったとき、はっと(原曲の)イントロのシタールを使った印象的なフレーズを思い出したんですよ。カヴァーってリズムを変えると、曲の印象がすごく変わるんで、この曲ではそれを意識しました。音階的にも僕らがあまり作らないと言うか、オリエンタルで、どこかノスタルジックなメロディーが好きなんですよ。ビートルズはふつうに好きと言うか、そんなに入れこんでいるわけではないんですけど、この曲に関しては、子供の頃に聴いて、「不思議な曲だな」と思った記憶がずっと残っていたんですよ。
——「イズント・シー・ラヴリー」は?
武居:
これは単純に曲というか、この曲のメロディーが好きなんです。今回、シンガー・ソングライター系のアーティストの曲を取り上げて、バンドっぽいアレンジに変えるってことをやってみたくて、ビリー・ジョエルも選んだんですけど、この曲ならバンドっぽいアレンジがハマるかなと思いました。それにスティーヴィー・ワンダーは元々、大好きだったんで。中学生になってバンドにハマる前はけっこうシンガー・ソングライターって聴いていたんですよ。
——「スムース・オペレーター」は、その頃聴いていたんですか? これは84年のヒット曲なんですけど。
武居:
ずっと昔の曲ですよね(笑)。子供の頃、LAに住んでいたとき、ラジオでしょっちゅうかかっていたんです。その記憶がずっと残ってて、ふと思い出したように頭の中で流れるんですよ。今回、カヴァー集を作るという話になったとき、まずやってみたいと思いました。ただ、アレンジには苦労しましたね。他のメンバーからは「絶対無理。やめよう」とまで言われたんだけど、「絶対やりたい。これだけは譲れない」と押し通しました(笑)。
——どんなところが難しかったんですか?
武居:
ギターもリズムもジャズっぽいんですよ。それを、どうバンド風にするかが難しかったんですけど、コードを1つ加えて、ふだん自分達が使っているコードに直した自分達らしいリズムが出てきて、ハマッたんですよ。要は、いかに自分達がやっているスタイルに落としこむか。そう考えると楽なんです。逆に自分がふだんやっていないことをやろうとすると迷うんです。自分がいつもやっているみたいにやれば、自ずと自分達風に変わるんですよね。
直江:
そういう意味では、「朝日のあたる家」も難しかったですね。メロディーに合うコードを探すのが大変でした。
——「朝日のあたる家」は異色と言うか、渋いと言うか、かなり意外な選曲ですね。
直江:
そうですね。僕らが参考にしたアニマルズのヴァージョンはオルガンがメインなんですけど、それをギター主体のアレンジに変えたらおもしろいと思ったんですよ。ギター以外の楽器を使っている曲をカヴァーするとやり甲斐ありますね。ストーリー性のある歌詞も好きなんですよ。
——で、最後の「クレイジー・トレイン」なんですけど。
直江:
最初、オジー・オズボーンのオリジナルを聴いたときはクソ曲だと思いましたよ。ありえないって。だって、ワハハハって笑い声で始まるんですよ(笑)。
武居:
これはメタルのカヴァーをやってほしいと周りから、ずっと言われてて。そういうノリですね(笑)。とは言え、メタルでカヴァーできる曲って限られているんで。メタリカも久々に聴いてみたけど、無理だと思いました。前からブラック・サバスが好きだったんで、ブラック・サバスの曲をやってみようと思ったんですけど、それも厳しかったですね。
直江:
AC/DCもメロディーがブルージーで、あまりキャッチーじゃなかったし。
武居:
その中でオジー・オズボーンは意外にメロディアスな曲が多い。それで、メロディアスな要素を抜き出して、その良さを取りこめばいいと考えたんですよ。
——お互いの選曲は意外でしたか?
直江:
創が選んだスティーヴィー・ワンダーとかシャーデーとかは、個人的に馴染みがなかったんで意外でしたね。ただ、馴染みがない曲はヘンに意識せずにカヴァーできました。「スムース・オペレーター」も実は1回しか原曲を聴いていないんです。「クレイジー・トレイン」もギターのリフを確かめるぐらいで、コードもどんどん変えていきました。先入観にとらわれず、まっさらな気持ちでできたんですよ。それがよかったですね。逆に「朝日のあたる家」は頭にこびりついていたんで、ああしようとかこうしようとかいろいろ悩みましたね。
——最初にタイトルだけを聞いた時は支離滅裂に思えた5曲を、まとめて聴いてみると、実はどの曲もメロディーがいいという意味では、ちゃんと共通点があるんですよね。
武居:
そこがポイントなんですよ。やっぱり、作りながらメロディーの良さは意識していましたね。曲のカラーはそれぞれに違うけど、自分達が歌って気持ちいいってところでは共通しているんですよ。
直江:
自分達では思い浮かばないようなメロディーなんで新鮮でしたね。
——意外な選曲で、ファンを驚かせようという気持ちはありますか?
直江:
そうですね。イマドキの若い子達には馴染みがないという意味では、びっくりするかもしれないけど、正直、そういうことは考えてないですね。それよりも馴染みがない分、OCEANLANEの新曲として聴いてもらえたらいいですね。
——今回、カヴァー集を作って、新たに発見したことやモノにしたことって何かありますか?
武居:
自分達のスタイルを客観的に見ることができました。ふだん何気なく曲を作っているけど、他のアーティストの曲の構造を知ることで、自分達の曲作りのスタイルってこうなんだと再認識できました。これをきっかけにメロディーやアレンジを含め、曲のヴァリエーションを増やしていければいいですね。
直江:
作りながら、自分達のアレンジの引き出しの少なさを痛感して、何度落ちこんだことか。でも、やるしかなかったんですよ。そういう意味では本当に試練でしたね。結果、引き出しは増えたのかな…正直、それはまだわからないですね(笑)。でも、名曲と言われるものは歌詞やメロディーはもちろん、アレンジ、演奏も含め、全ての要素が素晴らしいんだってことを、改めて思い知りました。僕らももっといろいろな音楽を聴いて、もっともっとがんばらなきゃって思いましたね。
武居:
これから新しいアルバムを作りはじめるんですけど、今回の経験はきっと活かされるはずですよ。
直江:
アレンジをがんばって、これまでとはちょっと違うOCEANLANEを出したいですね。
——では、最後にファンに一言お願いします。
武居:
もちろん、OCEANLANE風のアレンジを聴いてほしいっていうのもあるんですけど、ミニ・アルバムを通して、世の中にはこんなにいい曲があるんだってことを知ってもらって、いろいろな音楽を聴くきっかけになってほしいですね。実際、俺自身、好きなバンドがやっているカヴァーを遡って、いろいろ新しい音楽を見つけていったんで。
直江:
OCEANLANEの新曲として聴いてもらえたら、俺達の勝ちだと思うんですけど、幅広い年齢層の人に聴いてもらえる選曲だと思うんで、中高生のファンが家で聴いていたら、お父さんお母さんが「その曲、知ってる」なんてことになったらうれしいですね(笑)。
OCEANLANE OFFICIAL WEBSITE
http://www.oceanlane.com/