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大人計画の舞台をはじめ、人気役者としての顔も持つSAKEROCKの星野源が、バンド活動以前から、役者として、ミュージシャンとして交流を持っている劇団、ペンギンプルペイルパイルズ。以来、全公演の音楽をSAKEROCKのメンバーが手がけてきたペンギンの主宰・倉持裕を迎え、芝居と音楽、作家・演出家と音楽家・役者の関係を探る対談をお届けします。

Interview : Ayumi Tsuchizawa
Photo : Ryo Nakajima (SyncThings)
星野さんと倉持さんが出会われたのは、(ペンギンプルペイルパイルズ(以下、ペンギン)の役者)ぼくもとさきこさんがきっかけなんですね。
僕は役者もやってて、元々ぼくもとさんと友だちだったんですよ。ぼくもとさんに、「ペンギン出たい?」って聞かれて、出れるもんなら出たいですって言ったら、「倉持くんをライヴに連れてくるね」って、なぜか芝居じゃなくてライヴに連れてきてくれて(笑)。
ペンギンで若い役者が必要だってことになったんですけど、まだそのときは2回目の公演(『ワークインタイムマシン』)だったんで、俺自身あんまりコネもなくて、オーディションするっていってもなかなか難しいし、とりあえず出てくれてる役者に紹介してもらう感じで。で、若い役者を紹介してもらおうってことで、そのライヴを観に行って。だから、そんなにこだわりもなかったんじゃないかな(笑)。状況的に必死だったんですよ、とにかく出てくれる人を探さなきゃっていう。
でも普通だったら、芝居観ますよね。
いや、そうでもないよ、いまだに(笑)。しっかり、こういう芝居ができなきゃいけないっていうのがあればべつだけど、まだ話も決まってない状況だと特に。でも、いくらなんでも姿かたちは確認しとかなきゃいけない、ライヴでもなんでも。源ちゃんは、見た目と、声質とか雰囲気が良かったから。
それが、音楽を担当することになったのは?
それは、僕が芝居が下手で(笑)。経験もあんまりなかったし、稽古の時にもたくさん怒られて。でも、すごい楽しかったから次も出たいなと思ってたんですけど、打ち上げの時に他の役者さんが次回公演の話をしてて、みんなは次の公演に声が掛かってるのに、僕だけ掛かってなくて。僕だけ出れないのはすっごい寂しいなと思って、じゃあ、音楽やらしてもらえませんか?って言ったら、じゃあやってみるかって感じだったんです。その芝居の稽古中に、SAKEROCKの最初のCDが出来たんですよ。『YUTA』の前にCD-Rで作った、「慰安旅行」の初期ヴァージョンとかが入ってるのが。それを渡して、こんなバンドやってるんですって倉持さんに話して、「いいね」って言ってもらってたんで。
ほんとによかったんですよ、それが。だけど、俺はそんなにね、「下手だ」って言ってないと思うよ。みんなに声掛けてたっていうのも……だって現に、その時の出演者で次の公演にも出てもらったのは2人だけだったし。源ちゃんの被害妄想だよ。そんないじわるなことしてないよ(笑)。
深読みしてしまったんですね(笑)。
なんかね、いまだにあの時の稽古を思い出すことがあって、すごい恥ずかしくなるんですよ。俺が芝居をするたびに倉持さんがダメ出しをしてくれるんですけど、俺がまったくそれを受け取れなくて、どんどん違う方向に行ってしまって、倉持さんが台本をバッバッってめくってて、ああ〜怒ってる怒ってる、ごめんなさい、っていう。あとは、ぼくもとさんに「もう役者辞めたほうがいい」って言われて(笑)。
自分で呼んどいて(笑)。
それが一番……決定打でしたね(笑)。あ、もう絶対呼んでもらえないって(笑)。
でも、そこで諦めずに音楽やらせてくださいって言うところに、心意気を感じますね。
それほどいい集団っていうか、倉持さんが書く台本と(小林)高鹿さんとかぼくもとさんとか主要な役者さんたちがすごいいいなって思って、どんな形でいいから関わりたいなって思ったんですよね。楽しかったんですよね、単純に。怒られながらも。
倉持さんは、星野さんからそう声を掛けられてどう思われました? 小劇場で、最初からオリジナルで音楽を作ることってなかなかないんじゃないかと思うんですけど。
そうですね。でも、いい意味で無知だったんじゃないですかね。オリジナルで音楽を作るのって単にお金がかかるから、みんなは既成の曲を使ったりしてる中で、僕はお金がかかるとか知らないで、キャスティングみたいに考えてたっていうか。で、CD聴いてほんとに良かったんで、なんかおもしろいことになるかもなっていうのもあって。ちょうどそのとき考えてた芝居が、架空の国のホテルの話で、その窓の外で、リオのカーニバルみたいな狂騒的なカーニバルが行われてるっていうような内容だったんですね。リオのカーニバルをイメージさせる曲って、既成の曲だったら大体限定されちゃうんだけど、SAKEROCKのCDには、想像してたような騒がしさもあったし、うまくはまったんじゃないかな。
音楽はどういうふうにお願いするんですか? 芝居のイメージを伝えたりとか?
そうですね、その時は初めてだったんで、とにかく漠然としたイメージを伝えて。今はもう違うものが出来てくるのはわかってるし、むしろそれを期待してるから、ほんとに漠然としたことしか言わなかったり、わざと具体的に言ったりもするんですけど。その時も俺の中でイメージがあったんだけど、思ってたものと全然違うものが来て、稽古場でかけて役者が芝居してみたら、自分がイメージしてたものよりもすごく膨らんだし、すごく良かった。SAKEROCKの音楽って、限定しないからいいですよね。こういう芝居で、こういうムードでっていう明確なものがないのがいい。
星野さんは、ご自分で言ったとはいえ、お芝居の音楽を作るのは初めてだったんですよね? オリジナルを作るのとはまた違う作業だったと思うんですけど。
そうですね。たぶん、やらせてくださいって言ったのも無知だったからだと思うんですよ。特に何も考えてなくて、勢いで「お願いします!」みたいな感じで。だからその勢いとか気持ちだけで言ってしまったものをどう収拾つけるかっていう。必死だったですけどね、すごく。『不満足(の旅)』と『握手(したら指を数えろ)』は、ものすごい必死にやってて、『ドリル(の上の兄弟)』からは楽しくなって。『握手』の時は、レイモンド・スコットっていう人の音楽を取り入れてやってみようとか、『不満足』は、サン・ラーと、中国のお祭りの音楽みたいなのがあって、それを意識して作ったりとかしてました。
自分の中でもテーマがありつつ。
そうですね。『ドリル』ぐらいから、心に余裕ができてきたというか。『握手』までは転換の時にかかるBGMという感じだったんですけど、ちょっとだけ音楽に合わせて芝居をやったりするようになって。そういう、シーンを助長するようなことがやれるようになってきたかなって。で、かつ、違う要素も入れる、みたいな。
音楽がそうやって変わってくると、お芝居も変わりましたか?
変わりますね。それが楽しくてやってたところがあって。俺の中の演劇観もどんどん変わっていって、音楽の使い方も変わってきて、SAKEROCKとの付き合い方も変わってくるという感じで。『握手』とかは、もうちょっと引いた考え方だったんじゃないかと。引いたっていうとカッコいいけど、狭かったんじゃないかって。芝居にBGMを使うのはかっこ悪いことだとか、芝居は無音の中でやって、単純に暗転の時にかけるもんだ、みたいに思ってたと思うんですよ。そのへんが緩く考えられるようになって、曲をかけたきゃかければいいじゃないかって思えるようになってきたし、SAKEROCKの音楽だからいいんじゃないかって思うようになって。例えば、悲しいシーンだから悲しい曲が鳴っててほしいんだって言ったとしても、SAKEROCKは100パーセント悲しい曲っていうのを作ってこないから、それもわかってるし、それがまたいいんですよね。SAKEROCKの曲がかかると、すごく客観的になれるんですよ。曲が上がるまでは無音の中で稽古してるわけですよ。演出としてはなるべく客観的に見ていこうと思うんですけど、やっぱり何か鳴ってるんでしょうね、自分の中で。それは役者も同じで、稽古をしていくうちに、芝居がどんどん狭くなっていっちゃう。そうすると、必要以上に悲しいシーンになっちゃったりするんですよ。でもそういう時に曲が上がってくると、ああ、そこまで悲しくねえなって。悲しいのかもしれないけど、悲しいだけじゃないだろうっていう視点が持てるんですよね。
倉持さんの芝居を拝見してて思うのは、すごく深刻なシーンでも、そこにいる人たちが一瞬深刻そうに見えなかったりもして、そこはSAKEROCKの音楽と重なるところがあるのかなとも思います。
そうですね、アプローチの仕方が似てるんじゃないかなと思って。SAKEROCKは、悲しい曲を作ろうとか思う?
(田中)馨くんとかはわからないですけど、個人的には結構真剣に悲しい曲作ってるのに、あまり悲しくならないっていうのがよくあります。SAKEROCKの作り方って昔からひねくれてたりもするから、個人的に、こういう曲にしたいとかっていうのがあったとしても、なぜかそこにはいけないんですよ。自然によけていっちゃう。自分でもそれはもうわかってて、悲しい曲ですって言われて、「はい、わかりました」って言っても、そうなんないだろうなって思いながら、頑張って近づけていくっていう。だから、半分確信犯でありつつも(笑)、至らなさでもあるっていうか。技術のなさとか。
やっぱりそれは、照れだとか猜疑心だとかがあるんじゃないかと思うのね。その、SAKEROCKのうちの何人かに。全員とは言わないけど(笑)。だから、そのへんは俺と同じ感覚なのかもしれないよね。そんな、一種類の感情なんてものはない、一つの要素だけで出来上がってるものなんてないだろうっていう。
映画音楽とかやりだして思ったのは、そのシーンにきっちりはまってる音楽よりは、微妙にずれてるほうが映像に奥行きが出るってことなんですよね。芝居でも、感情を素直に出す芝居をする人と、表面はこうなんだけど、本当はこう思ってます、っていう芝居をする人とでは、深みが違ったりするなって。そういう感じのことが、うまいことできてたんではないかなと思います。
お互い、影響し合ってるとこもきっとあると思うんですよね。
音楽を発注するときには、芝居はどういうものになるのかって見えてたりするんですか?
見えてないですね。でも、見えてないほうがいいのかもしれないですね。どうなるかわからないから……上がってきたものを聴いて、ああ、こういう芝居なんだって思ったりとか。音楽だけじゃないですけどね、それは。芝居の場合は、照明も美術もみんなそうなんですけどね。照明さんが当てた照明が、違うときは違うんだけれど、それで気づかされることもあるし、美術さんのプラン見て、そういう解釈しましたか、だったら、この美術の上にはこういう芝居を乗っけようとか。だから、全スタッフから受けたもので作っていくっていう。自分がすごく明確なイメージがあってみんなにそれを沿わせるっていう感じとはちょっと違いますね。SAKEROCKの曲作りは、源ちゃんなり馨くんが作曲して、頭の中に明確なものがあってっていう感じ?
僕は、漠然とあって、みんなにそのイメージを伝えて実際演奏してって、もうちょっとこうしてみようかって変えていったりとか。うちは作曲者がその曲に関してはリーダー・シップをとる感じなんです。でもその中で、間違えて叩いちゃったりとか弾いちゃったりしたのが良かったら、それがいい場合もあるし。
録音する前に合わせたりするの?
そうですね。レコーディングの前にスタジオ入って。レコーディングをする時にはほぼ固まってて、それを定着させていくというか。
じゃあ、似てる。芝居もそういう作り方だから。そうすると、スタジオでやってる時は、作った人は演出家みたいな感じ?
そうですね。作った人は演出家みたいな感じで、演奏する側は役者もそうですけど、完全に言うとおりっていうよりは、自分がやりたいこともちょっと出してみるとか。
あと、倉持さんのお芝居には、生活の延長上にちょっと違う世界があるっていう部分も感じるんですけど。
まったくのファンタジーにはしたくないんですよね。リアリズムっていうものが根っこにあって、そこからずらしていく作り方はしてるんですよ。そうじゃないと、僕は作れないですね。ベースが何もないと、何をずらしたらいいんだってなる。SAKEROCKの音楽もそうだと思うんですよね。まったく何もないところから新しい音楽が突然現われたということではないと思うし、それぞれ好きな曲とか嫌いな曲があって、そういうものがあったうえで、今の曲が出来てるはずなんですよ。
両者が似てるって話で、その日常的なところからどっかはみ出したり違う世界に行ってる部分っていう共通点もあるのかなと、私も思ったんです。
芝居にしろ音楽にしろ、伝えなくちゃいけないですからね。家で1人でやってるものじゃなくて、外に出てお客の前でやるってことをやりたくてやってるわけだから、そうすると、何かとっかかりになるものをお客さんに投げないといけないと思うし、とっかかりっていうのは、誰にもある生活であったり、現実だと思うんですね。それが共通認識としてあって、それはそれで置いておいてあげないと。100パーセント未知のものを渡しちゃうと、それは見づらいし聴きづらいだろうし。そのへんはSAKEROCKもわかってるんじゃないかなと思うんですよね。それと同時に、飛躍させないと意味がないんでしょうね、やるからには。それがなければ、芝居観に行ったりライヴ行ったりする意味ないですからね。現実を生きていればいい。何か違うものを求めて、お客は何か観に行ったり聴きに行ったりするわけですからね。
星野さんは、そういう部分って意識されてますか?
SAKEROCKに関しては、インストだからそういう生活感とかそこから飛躍する感じとかを歌詞で表現するのは無理なんですね。で、なんでそういう印象を持ってもらっているかっていうと、曲名とかキャッチコピーとか、そういうものだとは思います。『YUTA』は“あの世の音楽”っていうあの世に行っても楽しめますみたいなことを帯に書いたから、みんな、ストレンジ・ミュージックみたいな捉え方をしてくれたというか、現実感からちょっと離れてぽわぽわした音楽って印象を持ってくれて。で、やっていくうちに、だんだん自分の中のテーマが変わってきて、最新作(『ホニャララ』)に関しては、僕らなりのポップスを作ろうと思ってたんですけど、題名を集めてみたらものすごい生活感のある曲ばっかりで(笑)。頭から最後まで通して聴くと、一日の流れみたいになるんですよ。あと、前は、少なからず音楽に影響された音楽を作ってた部分があるんですけど、今は、それぞれの生活から音楽が出てきてるので。馨くんが結婚したりとかっていう生活面の変化もあるし、みんなが、音楽から音楽を作らなくなってきたっていうか。自分の生活を音楽に変換して、曲を作るようになったっていうのはでかいと思います。特にそんなに、生活感を!っていうわけじゃないですけど、なんか偶然こうなっちゃったっていう。あと、生活感から非現実にもっていきたいっていうのは僕はないですね。個人的に最近ずっと思ってるのは、こういう職業してると、楽しいじゃないですか。現実を忘れるというか。それに、いいお芝居とかいい映画って、観てると楽しくて現実を忘れるし、昔から、地味な生活が嫌で離れたくてそういうものを求めてきたんですけど、現実離れしたところから現実に戻ってくると、どうしても、何も変わってない事に絶望する事があるんですよね。だから今度は、地に足がついた状態で表現をしようと思ったんですよね。例えば、ロック・スターとかって、どんどん人間がダメになっていけばいくほどいい曲ができる、みたいな幻想ってまだありますけど、そういうのがイヤで。そんなわけないだろうって。一番理想なのは、ちゃんと自分で生活して、確定申告もちゃんとして(笑)、なのにものすごいいい曲が出来るねって言われたほうがおもしろいっていうか。そっちのほうが難しいと思うんです。もしかしたら、そういう思いが音楽に出ちゃってるのかもしれない。生活を忘れるべからず、みたいな、自分が思ってることが。でもなかなかそうできないんですけど。携帯電話の料金とかも、すぐ払い忘れちゃう。
引き落としにすりゃいいんだよ(笑)。
そうなんですよ(笑)。だけど、その手続きが面倒くさいっていう(笑)。そういうダメな人なんですよ。
(笑)倉持さんは、ご自分で書く物語に、自分自身が投影されたりとかってあります? 
されるんじゃないですか。結局、自分の生活があって、ものの見方があるわけですよね。自分ばっかり見つめてるわけじゃないんだけど、まず自分が生活していく中で人を見て、独自のものの見方をどうにか獲得しようと頑張るわけですよね、作家は。自分が人と違うようになろうっていうんじゃなくて、人と違うものの見方ですよね。それをなんとか獲得しなくちゃいけないので、そのやり方としては、俺としては今のところ、疑ってかかっていくしかないっていう。俺自身はネガティヴな人間ではないんだけど、世の中はだましにかかりますからね、何もかも。だったらだまされまいっていう目線で生きていかなくちゃいけないなって思うから。そしたら傍目にはヤなヤツに見えるかもしれないんですよね。でも、なんとか人と違う視点に立つには、今のところそのやり方しかないなって。だから、さっき源ちゃんが言った、ロック・ミュージシャンだからってすごくアナーキーな人生を送ってっていうのは、俺は違うと思うんですよね。作家だからって何かそういうふうになるってのは。
今でも音楽とかはまだそういう人はいますけどね。あと、アーティスト写真ってあるじゃないですか。あれ、大体みんなカッコつけて、こんな人じゃないじゃん! そこでウソついてどうすんだ、みたいなのがいっぱいあるし。そういう、バンドってかっこつけるもんでしょ、みたいなのがそもそも違うだろうっていう気がする。その人間が好きで、その人の音楽が好きだったらそれでいいって思うから。むしろ自然なほうが親近感が湧くだろうし、音楽もスルッと入ってくる気がしますけどね。そういう意味で、なるべく地に足のついた日本人ですよってことを忘れないようにしたいなと思いますけどね、SAKEROCKでは。
でも、さっき話してた、劇場やライヴハウスや映画館にまったく日常とかけ離れた非日常を求めて来るお客さんには、それを与えるべきかもしれないよね。この人はそのへんの喫茶店には絶対いない人なんだというふうに、そのアーティスト写真には写らなければいけないかもしれないし(笑)。
僕もそういうのが好きだった時期もあったんですけど、やっぱり、芝居を見た後とか、家に帰ったときにすごく寂しくなるんですよ。吾妻光良 & The Swinging Boppersって、かっこいいジャイヴ・バンドなんですけど、みんな普通に働いてて課長とか社長とかやってて。ちゃんと音楽と生活とがつながってるから、そういうのはライヴ観てから家に帰っても全然寂しくないんですよ。むしろ糧になる。生活の中でその音楽をちゃんと日常の糧にできるみたいなのをやりたいんですよ。
それは、さっき俺が言った、普段とは違うものを提示するっていうのとはまた種類が違うんだよね。俺はお客に劇場出た後も芝居をちょっとひきずっててほしいし、その人の一部になってほしいと思いながら作ってて。そうすると、実生活というものがまずあって、でもあなたたちが生きてる生活はじつはそんなもんじゃないってことを提示する、こんな闇が潜んでるぞみたいな、ダークサイドがあるっていうことを見せたりとか。そういうことで、お客も自分と照らし合わせて恐くなったりする。それがやりたくてやってる。でも、芝居でも、観てる間はとにかく笑ってください、幕が閉じたらすっぱり忘れてくださいってことでやってる人もいっぱいいるし、それはそれでいいと思うんだよ。
そういう部分では、たぶん全部繋がってると思うんですよ、根っこでは。どっちも、生活までちゃんと持ち帰ってほしいとか、生活に影響を与えたいというか。
SAKEROCKからサイン入りポスターをいただきました!抽選で3名様にプレゼントします。ご希望の方は下記のリンクから住所、お名前、年齢、電話番号、今回のインタヴュー記事やNew Audiogramの感想をご記入の上、メールをお送りください。
締め切り:12月5日

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当選者の発表は賞品の発送を持って代えさせていただきます。
SAKEROCK DISCOGRAPHY
■アルバム『YUTA』(2003.3.10)
■アルバム『YUTA(renewal)』(2003.12.26)
……上記アルバムの再発盤
■ミニ・アルバム『慰安旅行』(2004.4.17)
■シングル「穴を掘る/2、3人」(2005.1.11)
■アルバム『LIFE CYCLE』(2005.6.8)
■Penguin Pull Pale Piles Sound Tracks『BEST』(2005.12.10)
■サケロックオールスターズ『トロピカル道中』(2006.8.9)
サケロックオールスターズ - トロピカル道中
■『キャッチボール屋』オリジナル・サウンド・トラック(2006.8.9)
■アルバム『songs of instrumental』(2006.11.8)
■『おじいさん先生』オリジナル・サウンド・トラック(2007.9.12)
SAKEROCK - おじいさん先生 (オリジナル・サウンドトラック)
■ペンギンプルペイルパイルズ『ゆらめき』Original Sound Track (2007.11.7)
■シングル「会社員と今の私」(2008.8.6)
■アルバム『ホニャララ』(2008.11.5)
 
ペンギンプルペイルパイルズ 上演記録
01.『2mの魚』(2000.12.14-17)@明石スタジオ
02.『ワークインタイムマシン』(2001.6.26-7.1)@ザムザ阿佐谷
03.『不満足な旅』(2002.1.16-20)@OFF・OFFシアター
04.『握手したら指を数えろ』(2002.10.9-14)@中野ザ・ポケット
05.『ドリルの上の兄弟』(2003.3.25-30)@THEATER TOPS
06.『ワンマン・ショー』(2003.8.15-19)@THEATER TOPS
07.『スマイル・ザ・スマッシャー』(2004.4.7-14)@ザ・スズナリ
08.『246番地の雰囲気』(2004.10.21-24)@三鷹市芸術文化センター
09.『機械』(2005.2.17-3.6)@OFF・OFFシアター
10.『不満足な旅』(2005.11.16-23)@ザ・スズナリ
11.『道子の調査』(2006.8.23-9.3)@ザ・スズナリ 他
12.『ゆらめき』2007.10.17-28@吉祥寺シアター 他
13.『審判員は来なかった』(2008.7.10-20)@三軒茶屋シアタートラム 他
倉持裕 PROFILE:
ペンギンプルペイルパイルズ主宰。演劇ユニット「プリセタ」を経て、2000年、劇団ペンギンプルペイルパイルズを旗揚げし、全作品の作・演出を手がける。2004年には「ワンマン・ ショー」で第48回岸田國士戯曲賞を受賞。劇団以外でも活躍中で、今年は奥田英朗原作舞台『空中ブランコ』の脚本を、M&O playsプロデュース『まどろみ』の作・演出ほかを手がけた。ペンギンプルペイルパイルズの次回公演は2009年7月本多劇場にて。
ペンギンプルペイルパイルズ OFFICIAL WEBSITE
http://penguinppp.com/