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10月の4人体制の発表後も俄然活発な展開を続けるストレイテナーのホリエアツシ、そして、その超然とした歌世界が話題を集めるwooderd chiarieの上邨辰馬。互いに新作をリリースしたばかりで、さらに来年開催が決定しているストレイテナー主催のイベント"BROKEN SCENE"での対バンも決定しているふたり。対談の場だけでは収まりきらず、その後も飲みにくりだしたという、異なる個性を持つふたりだからこそ生まれるディープなヴォーカリスト・トークの一端をお届けします。

Interview & Text : Kenji Komai
Photo : Ryo Nakajima (SyncThings)
最初におふたりが知り合いになったのは?
FULLARMORのベースの井澤くんが「ウッチャリがいい」って他のメンバーに聴かせてくれて、そうしたらみんないいって言って。(FULLARMORは)表立っては年に1か月くらいしか活動しないんですけれど、去年ツアーをやることになって、東名阪3カ所に出てもらったのが初対面でした。僕は音源を聴いてあまりピンとこなかったんですけど、でも曲が良さそうだなと思って。それでリハーサルを観たときに、“あぁ!すごいわ”って感じて。
誘われたときは“よっしゃあ!”という感じでしたね。まず僕らって、あんまり興味を持ってもらえない音楽かなと思っていたので。あんまりポップな感じでもないし……。
そもそもFULLARMORに誘われたとき、ストレイテナーは知っていたの?
知っていましたし、何曲か聴いていました。でも失礼なんですけど、最初にお会いしたとき眼鏡かけていたので、ホリエさんだってわからなかったんですよ(笑)。で、あとで聞いて、これはまずいなあと思って。
そんなお互いピンとこない初対面だったんですよ(笑)。でも、3本だけどツアーをやって、打ち上げで……。
大阪の楽屋ですよね。なぜかわかんないんですけど、すごい話したいなぁと思って。
そのときは楽曲のこととかを話して。
この人はどういう思いで歌詞を書いているのかなぁとすごい興味があったので。
歌詞に向かう姿勢がまったく違うというところでおもしろいなぁと思って。打ち上げで飲んでしゃべったりしていて、うちとけていったんです。その後も、朝まで飲む機会がちょこちょこあって。
ヴォーカリスト同士だし、相当ふたりのなかでおもしろい部分があって、いろいろ話すことがあるんだろうなって。ホリエさんが言う、その歌詞の書き方の違いって?
具体的には……辰馬と話していて、自分の感情とか自分の考えをもとに歌詞を書いてるって感じて。実際歌詞を読んでみるとわりと抽象的な表現が多いんだけれど、「とにかく愛について歌いたい」みたいなことを言っていて。
たぶん自分の経験的に、そういうことをしっかり掴んだ時期だったんですよね。『アルモニ・カフカ』という、これが僕ですみたいな作品を作って主張できることができた、ほんとタイムリーな時期で。
日本語で歌詞を書くようになって。
それで、自分と違う歌詞の作り方をしているホリエさんに惹かれたというか。
僕もおもしろいなって思ったし。でも僕の場合は、ただただ音に反応して言葉がひらめいて、そのひらめいた言葉から話を広げていく書き方で。書いている途中で、詞のなかに自分の感情が引き出されていくみたいな。あとから出てくることを書いてる、ってたぶん言ってました。でもそのころくらいから僕もわりと、そのとき思ったこととか感情をストレートに表現するような詞を書くことが増えてきていて。自分のなかで凝り固まっていた部分がほどけてきた時期だったんです。だから、いい時期に出会えてよかったなって。
そうですね、タイミングが良かったですね。でも、ストレイテナーってありえないと思います。スケールが大きすぎて、ぜんぜん見えないですもん。今回のシングル「Little Miss Weekend」と「Lightning」(1月リリースのシングル)も聴かせてもらったんですけれど、俺らには絶対できない音楽をやってるなと聴くたびに思います。ずっと聴き込んでいて、僕は特に「Lightning」という曲が好きなんですが……確実に何かを掴んでいるなという人たちの曲なんですよね。それがなんなのかをすごい知りたくて。
「Lightning」はサウンド面のテーマは元々あったんだけど、歌詞は、過去になかったぐらいするすると出てきて。普段だと、歌詞を書いているときにもっと他にいい表現がないかと迷ったり、入念に考えぬいて言葉を選んでいく感じなんだけど、これでいいかなっていうような、わりとざっくり書いちゃった。
そのポイントって「それでいいか」って思えたところなんですかね。
あと、普段は筋道を気にするんだけど、辰馬の書く詞って筋とか関係ないじゃない? 呪文みたいな感じでしょ。言葉と言葉の間に、自分のなかではいろんな説明があっても、それはべつに書かないってことでしょ。俺はその隙間が語られてないと、結構説明したくなっちゃう。
俺も説明したいという気持ちはあると思うんです。でも、結果ああなっちゃうんですよ。俺、どっかしら自分に対してクエスチョンを与えるような作り方をするんですよね。それに対して後から解いていくみたいな。だから、後付けが多かったりするんですけれど。
あぁ、その後付けが多いんだろうなっていうのは俺もわかった(笑)。
だから、今回リリースする1stアルバム『シンボリック・エレファント』も後から思いついたアイディアがいっぱいあるんですよね。作っているときは何も考えていないんですけど、「これってこういうことを言っていたんだ」とか、時間が経っていろんなことに影響を受けたりしているうちに、この曲のある部分とあっちの曲のある部分が急に繋がるんですよね。意図しているわけではなくて、自然とそういうふうになってしまうんです。だから、ホリエさんの筋を通していくという作り方にはすごく憧れがありますね。
ストレイテナーは、一人ひとりが曲に対して求めているレベルが高いので、必ず良くなるっていうことは言える。
そこがたぶん魅力なんだと思うんです。
曲単位の話でいうと、1曲に対するアプローチも、バンドでああでもないこうでもないっていうやりとりのなかで、二転三転して最終的に決定していく。だから最初から掴んでいるわけじゃなくて、だんだん掴んでいく。
バンドを自分でコントロールできないっていうのはわかります。自分の理解を超えたところですからね。僕らもみんな違う方向を向いていたり、似通っているわけじゃないので。
出来上がるとそうは聴こえないけどね。ライヴ観てても、誰が主張するわけでもなく、すごい淡々とひとつの曲を4人で奏でてるじゃん。
そこがマジックといいますか。
ストレイテナーも4人編成となる発表があった10月より急速に活動をスピードアップさせていますね。
今年は春ぐらいからずっと曲作りをしていたので、10月からスピード感を増しているように見えるけれど、例年にない長い準備期間を要していたんです。
ストレイテナーは何事にもすごくまじめにやっていそうという気がします。
集中力が切れてきたことがすごいわかるバンドですね。切れてくると「やめやめ」ってなるから。
そして来年、ストレイテナーが主催するイベント"BROKEN SCENE"でいよいよ対バンが実現しますね。
"BROKEN SCENE"は今回で3回目なんですけれど、リスペクトする人たちと対バンできたらいいなって。対バンってすごく大事だから。最初はただ、一緒にやりたいっていうミーハーな感じで始めたんだけど、始めたからには僕らより若いバンドともやりたいと思って。今回は、2バンドともインディーのバンドで、しかもロックなんだけれどしっかり歌があって、普段聴くバンドを誘いました。なかなか普段日本のバンドの音源って聴かないんですけれど、カーステのハードディスクに入ってるっていう。
本当に胸を借りるという言葉がいちばん適当なんじゃないかと。
単純に俺は、ウッチャリのライヴで辰馬の歌を聴くと、すごい負けらんない感が出ちゃう。それに、ホームでやってもファンの人がすごい音に身をゆだねている感じだし、完全にアウェイのところでも、みんな聴き入っていて。どこでやっても安心して観られるバンドだから、安心して誘えた。10年間やってきて、ここまで歌で退屈しないライヴというのは今まで対バンでなかったから。もちろん演奏もいいし、アレンジもすごい好きだし。FULLARMORのツアーで最初観たときから、釘付けだったから。
大絶賛ですね。
井澤くんが引き合わせてくれたことを考えると、つながりってすごいなって。
井澤は「ウッチャリのファンだ」って言っていたからね。人と人とのつながりは関係ないってタイプの人もいて、それもアーティスティックでありだと思うんだけど、そういうのって大事だなって。
ホリエさんほんと優しいですからね。ちゃんと等身大で立っている人だなって感じるんです、今も。それ以上でもそれ以下でもないっていうスタンスをちゃんと持っている人だなって。
その表現いいね(笑)。
そういうスタンスって何かを掴んでないと、できないことなんじゃないかなって。その何かをホント教えてください(笑)。
等身大というところでは、ストレイテナーも「Little Miss Weekend」のカップリングでスピリチュアライズドを屈託なくカヴァーしたり、これまでのストイックなイメージからちょっと変化してきているのでないかと感じるのですが?
バンドになるとすごくまじめになるので、ちょっとお馬鹿なところってなかなか出せないんですけど、カヴァーをやろうという話は4人になる当初からあって。でも結局は新曲を作ることに没頭しすぎちゃって、このカヴァーの曲がいちばん後回しになったっていうオチなんですけれど。「Little Miss Weekend」はあまりにストレートすぎて、僕のなかで出しあぐねていた曲だったから、後回しになった2曲が最初のシングルになったんです。でも4人になった一体感を表している曲として説得力があるから、これじゃないかって。ストレイテナーって外からのイメージはどうかわからないですけれど、いろんなことをやっていて統一感がないところもあるのかなって。もちろんそれを良しとしてやっているんだけど、ウッチャリみたいに、ライヴ一本通しても一環した空気があるバンドに対しては勝てないと思うんです。ストレイテナーの場合はすごい聴かせるところは聴かせるんだけど、めちゃくちゃに盛り上げるところは盛り上げるし。
僕は、ストレイテナーの曲ではご多分に漏れず「Killer Tune」と「Six Day Wonder」が好きなんですけど、「Killer Tune」は自分にはできない曲というところと、キッズにされちゃったみたいな、すごいワクワクする単純なかっこよさがあって。自分の嗜好として、エレクトロニカとか現代音楽にも傾倒していたりマイナーなところにも憧れたりするんですけれど、ポップなものも好きだし。うまく言えないけど、魔法がかかっているというか、なんだろうこれは?っていう何かがありますね。
おふたりがとてもいい関係性だというのが伝わってくるお話でした。次回の"BROKEN SCENE"はすごいイベントになりそうですね。では最後に、お互いのバンドにこれから期待することを教えてください。
統一した空気という、僕らができないことをやっているバンドなので、できなかった憧れをこれからも実現してほしいなと思います。
僕がやることができない音楽を形にしてくれるのがストレイテナーだと思っていて、すばらしい音楽をこれからも作ってくれるだろうと思っています。
STRAIGHTENER NEW RELEASE
Little Miss Weekend / STRAIGHTENER
TOCT-40232 1,000yen (tax in)
2008.11.26 on sale
ストレイテナー - Little Miss Weekend - Single 
  1. Little Miss Weekend
  2. Electricty (SPIRITUALIZEDのカヴァー)
Lightning / STRAIGHTENER
TOCT-40237 1,000yen (tax in)
2009.1.14 on sale
  1. Lightning
  2. 奇跡の街 -cover version-
  3. COLD SLEEP -cover version-
ニュー・アルバム (タイトル未定) / STRAIGHTENER
2009.2.11 on sale
 
wooderd chiarie NEW RELEASE
シンボリック・エレファント / wooderd chiarie
PEMY-003 2,300yen (tax in)
2008.11.19 on sale
wooderd chiarie - シンボリック・エレファント 
  1. MOONLIGHT
  2. Sputnika
  3. フラスコ
  4. ケセラセラ
  5. Blue
  6. 過去のない町
  7. スロー・ラーナー
  8. Musth
  9. Brazil
  10. Sputnica
  11. リビングの象
STRAIGHTENER presents "BROKEN SCENE"
DATE : 2009.2.4 (wed)
VENUE : Akasaka BLITZ, Tokyo
OPEN : 18:00 / START : 19:00
ACTs : STRAIGHTENER / wooderd chiarie / BlieAN
INFO : HOT STUFF 03-5720-9999
STRAIGHTENER Hello Miss Weekend Tour
DATE : 2008.11.26 (wed)
VENUE : Daikanyama UNIT, Tokyo
OPEN : 18:00 / START : 19:00
INFO : HOT STUFF 03-5720-9999
DATE : 2008.12.3 (wed)
VENUE : Nagoya DIAMOND HALL, Aichi
OPEN : 18:00 / START : 19:00
INFO : JAILHOUSE 052-936-6041
DATE : 2008.12.4 (thu)
VENUE : Namba HATCH, Osaka
OPEN : 18:00 / START : 19:00
INFO : GREENS 06-6882-1224
DATE : 2008.12.6 (sat)
VENUE : Okayama CRAZYMAMA KINGDOM, Okayama
OPEN : 18:00 / START : 19:00
INFO : YUMEBANCHI OKAYAMA 086-231-3531
DATE : 2008.12.8 (mon)
VENUE : Fukuoka DRUM Be-1, Fukuoka
OPEN : 18:00 / START : 19:00
INFO : KYODO NISHINIHON 092-714-0159
DATE : 2008.12.13 (sat)
VENUE : Sendai CLUB JUNK BOX, Miyagi
OPEN : 18:00 / START : 19:00
INFO : GIP 022-222-9999
DATE : 2008.12.15 (mon)
VENUE : Niigata LOTS, Niigata
OPEN : 18:00 / START : 19:00
INFO : FOB NIIGATA 025-229-5000
DATE : 2008.12.17 (wed)
VENUE : Sapporo FACTORY HALL, Hokkaido
OPEN : 18:00 / START : 19:00
INFO : FOB NIIGATA 025-229-5000
DATE : 2008.12.20 (sat)
VENUE : Shinkiba STUDIO COAST, Tokyo
OPEN : 18:00 / START : 19:00
INFO : HOT STUFF 03-5720-9999
 
wooderd chiarie シンボリック・エレファント Release Tour
DATE : 2008.11.24 (mon)
VENUE : Maebashi DYVER, Gunma
OPEN : 17:00 / START : 17:30
INFO : DYVER 027-221-7301
DATE : 2008.11.28 (fri)
VENUE : Shibuya o-nest, Tokyo
OPEN : 18:00 / START : 19:00
INFO : o-nest 03-3462-4420
DATE : 2008.11.29 (sat) 30 (sun)
VENUE : Sapporo Sound Lab Mole, Hokkaido
OPEN / START : 17:00
INFO : Sound Lab Mole 011-207-5101
DATE : 2008.12.20 (sat)
VENUE : Utsunomiya HELLO DOLLY, Tochigi
OPEN : 17:00 / START : 17:30
INFO : HELLO DOLLY 028-635-7182
DATE : 2008.12.21 (sun)
VENUE : Mito SONIC, Ibaraki
OPEN : 17:00 / START : 17:30
INFO : SONIC 029-300-2233
DATE : 2009.1.10 (sat)
VENUE : Hachioji RIPS, Tokyo
INFO : RIPS 042-626-2467
DATE : 2009.1.11 (sun)
VENUE : Kita-Urawa KYARA, Tokyo
INFO : KYARA 048-825-6587
DATE : 2009.1.16 (fri)
VENUE : Kobe BLUEPORT, Hyogo
INFO : BLUEPORT 078-332-1105
DATE : 2009.1.18 (sun)
VENUE : Nagoya CLUB ROCK'N'ROLL, Aichi
INFO : CLUB ROCK'N'ROLL 052-262-5150
DATE : 2009.1.24 (sat)
VENUE : Kyoto UrBANGUILD, Kyoto
INFO : UrBANGUILD 075- 212-1125
DATE : 2009.1.25 (sun)
VENUE : Namba ROCKETS, Osaka
INFO : ROCKETS 06-6649-3919
DATE : 2009.1.31 (sat)
VENUE : Shimokitazawa ERA, Tokyo
OPEN : 18:00 / START : 19:00
INFO : ERA 03-5465-6568
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http://www.straightener.net/
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http://www.myspace.com/straightenerofficial
 
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