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晴天にも恵まれ、今年記念すべき10周年ということもあって盛況に終わった一夜限りの野外フェスティヴァル"METAMORPHOSE"。数ある人気フェスティヴァルの中でも一種特異な雰囲気を漂わせる"METAMORPHOSE"の魅力に迫るため、オーガナイザーであるDJ MAYURIにメール・インタヴューを敢行。幻想的で、"音"が伝わってくるような写真の数々と一緒にお楽しみください!

Interview & Text : New Audiogram
Photo : Ryo Nakajima (SyncThings)
<DJ MAYURI インタヴュー>
──まずMAYURIさんがDJを始めてから、"METAMORPHOSE"をオーガナイズするまではどんな経緯があったんでしょうか?
DJ MAYURI :
1987年から4年間イギリスへ留学していて、88年からセカンド・サマー・オブ・ラヴのムーヴメントに調度出会い、テクノにどっぷりハマり、帰国するまで夏は毎週野外レイヴ、冬もクラブ通いを続けていました。91年に帰国した時、日本にはテクノシーンと呼べるものがなかったのが、とても残念で淋しかったので、このシーンを日本にも定着させようとDJとパーティ・オーガナイズをほぼ同時に始めました。
 
──今年の"METAMORPHOSE"はいかがでしたか?
DJ MAYURI :
今年は天気に恵まれて、満月でもあり、自然による最高の演出が楽しめました。どのステージも凄い盛上がって良かったです。サイクルスポーツセンターに移って4年目ですので、皆さん会場にすっかり慣れて来て、お気に入りの定位置も定まってきた感が感じられました。プラネット・ステージ上に新たに作ったキャンプ場も昨年はほとんどテントがありませんでしたが、今年は満杯になっていて、さすが皆さん毎年"METAMORPHOSE"の遊び方を習練されてるな、と感心してしまいました。今年はビール売場のオペレーションも改善されたので、長時間並ぶストレスもなくビールを購入頂けたと思います。
──今年もかなり振れ幅の広いアーティスト・ラインナップでしたが、どういった意図でブッキングされたのですか?
DJ MAYURI :
基本的に毎年色々なジャンルから内容の良いアーティストをブッキングするようにしています。今年は10周年という事もあったので、10周年らしい豪華なラインナップが実現出来て良かったです。毎年ちょっと毛色の変わったアクトを入れるようにしていますが、今年の目玉でもあったTANGERINE DREAMは、ずっと活動していないと思っていたのが活動していたのを知りアプローチした所、とんとん拍子に決まりラッキーでした。
──その中でも、今年MAYURIさんがご覧になられたアーティストの感想をお願い致します。
DJ MAYURI :
本部がソーラー・ステージのエリアにあるので、このステージはほとんど見れました。まずBill LaswellのMETHOD OF DEFIANCEは流石の演奏力とMCで早い時間帯から盛り上がり、その後の今年の目玉であるTANGERINE DREAMは2時間半にも及ぶ壮大な流れのライヴで圧倒されました。PREFUSE 73は彼自身も述べていましたが、過去のライヴの中でもトップクラスの出来という素晴らしいライヴでした。"METAMORPHOSE"2度目の登場のRICHIE HAWTINは、今回LEDスクリーンや彼専用に仕込んだ照明の演出も相まって視覚的にも刺激的なステージで、大勢の狂喜乱舞のお客さんと共にソーラー・ステージ1回目のピークを迎えました。
次のLOTUSは、急遽キャンセルとなったSOUND TRIBE SECTOR 9の代打で入りましたが、以前からオファーもしていた経緯もあり今回の出演に至ったのですが、完全に持って行きました、素晴らしいステージングでお客さんをどんどん惹き付け最後まで楽しませてくれました。LOS HERMANOSは、私と出演時間が被ったので残念ながら見れなかったのですが、ラテンノリのアゲなプレイで盛り上がったと聞いています。REI HARAKAMIさんは数年越しでやっとご出演頂いたのですが、朝の爽やかな光とハラカミさんの美しい曲がバッチリ合い、良い締めくくりになりました。
 
──プラネット・ステージはいかがでしたか?
DJ MAYURI :
プラネット・ステージの方は、ちょこちょことですが見た中では、NUJABES featuring UYAMA HIROTOの時は昨年にも増してプラネットエリアが超満員、その後のEYEさんもお祭り気分を盛り上げてくれるアッパーなプレイで盛り上げ、次のGilles Petersonもそれを引き継いだ形でアッパーな曲も混ぜながら流石のプレイでフロアを湧かせました。本邦初のA CRITICAL MASSも期待通りの素晴らしいライヴでした。その後のMOODYMANNからは残念ながら行けませんでしたが、LARRY HEARDへの流れも素晴らしく、このエリアから動けなかったお客さんも多かったようです。
──ルナー・ステージはいかがでしたか?
DJ MAYURI :
ルナー・ステージは、楽しみにしていたGAISERとLOCO DICEが見れなかったのが超残念です。DJ AFRIKA BAMBAATAAはMCの煽りでまたプチ・ダンス甲子園状態になり、楽しいステージでした。BAMBAATAAはさすがレジェンドとしての存在感でした。他、常連のQ'HEYさん、田中フミヤさんは、ツボを押さえたプレイで会場を湧かして下さり、流石の一言に尽きます。
──この十年でいろいろな野外フェスティヴァルが増え、多様化が進みましたが、その中でも"METAMORPHOSE"が変わったこと、変わっていないことありましたら、教えてください。
DJ MAYURI :
大きく変わったのは規模が大きくなり場所が変わった事、あと音楽も当初はテクノ系やエレクトロニック・ミュージック中心でしたが、今ではソーラー・ステージはほとんどライヴ・バンドが占めており、音楽性は初期と比べてとても幅広くなりました。ライヴ・バンドのダイナミックな臨場感は野外フェスティヴァルの醍醐味です。変わっていないのは、質の良いアーティストを紹介していきたいという基本的なスタンスと、他では見られない少し毛色の変わったアーティストを入れる事を最初の年からずっと続けています。
──今年10周年を迎えた"METAMORPHOSE"ですが、10周年を迎えたことに対して、どう思いますか?
DJ MAYURI :
10年の間、大変な事や嬉しかった事、感動した事など毎年本当に色々あったので感慨深いです。ここまで来れたのも、応援して下さっているお客様、素晴らしい演奏・プレイをして下さる出演者の方々、スタッフの方々、協賛企業の皆様、苦楽を共に一緒にやっている仲間、場所を提供して下さっている会場と地元の方々のご理解と、本当に色々な方達のお陰です。
──来年の"METAMORPHOSE"に向けての意気込み、なにか新しい試みなどあればおしえてください。
DJ MAYURI :
今から少しずつ来年の準備を始めています。楽しいサプライズを仕込むべく画策していますので、楽しみにしていて下さい!
 
──リリースや今後のスケジュールを教えてください。
DJ MAYURI :
友人がバリ島でオープンするクラブの立ち上げに関わっていて12月からしばらくはバリ島生活になります。1000人キャパのクラブで12月オープンです。欧米や日本のアーティストも沢山ブッキングする予定ですので、遠いですが旅行の際には是非立ち寄って下さい。
詳細は私のMySpaceをチェックしてみて下さい。
──最後に"METAMORPHOSE"常連の方、またまだ足を運んだことのない方それぞれにメッセージお願いします。
DJ MAYURI :
常連の方、いつもサポートありがとうございます! 皆さんのご期待に応えるべく来年も素晴らしいフェスが出来る様に頑張ります。まだ"METAMORPHOSE"未体験の方、開催地の修善寺はアクセスも良く、会場は遊園地で休憩出来る場所が豊富にあり、万が一の雨でも凌ぎ易い所です。お客様もフレンドリーな方が多く、1人で来ても楽しめる雰囲気です。音楽、会場演出、色々と盛り沢山で一晩あっという間です。楽しい事は間違いないですので、是非一度遊びに来てみて下さい!!
METAMORPHOSE OFFICIAL SITE
http://www.metamo.info
DJ MAYURI OFFICIAL MySpace
http://www.myspace.com/djmayuri