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DISC REVIEW

キラキラ! / 曽我部恵一BAND

キラキラ! / 曽我部恵一BAND

ROSE-59 2,500yen (tax in)
2008.4.15 on sale

01. 天使
02. 結婚しよう
03. キラキラ!
04. 5月になると彼女は
05. 海の向こうで
06. 海とオートバイ
07. チワワちゃん
08. 街角のうた
09. まちぼうけ
10. 夢見るように眠りたい
11. 青春狂走曲
12. 魔法のバスに乗って

へんな言い方かもしれないけれど、ソロになってからの曽我部恵一は、よりいっそうバンドというスタイルにこだわっているように感じられる。弾き語りによるソロのライヴもあるのだけど、曽我部恵一バンド、曽我部恵一ランデヴーバンドと自らの名前を冠したバンドを率いて、ギターをかき鳴らし歌う彼の姿には、やはり、あるべき姿なんだという説得力が感じられる。
そんな、あるべき姿に戻って作り上げたのが、曽我部恵一バンドの1stアルバム『キラキラ!』だ。先行シングル「魔法のバスに乗って」が予告していたように、ここには、愚直なまでにストレートで瑞々しく、きらめきとせつなさが染みついた12曲が収められている。日記のように平易な言葉で綴られた歌詞にも、激しく鳴らされる演奏にも、ザラリとした荒々しいヴォーカルにもそれらは影を落とし、聴き手は、“青春”というひと言を思い浮かべずにはいられないのだ。かといってそれは決して懐古趣味なんかじゃなく、今この瞬間を生きて、誰よりも激しく音楽を鳴らすことを表現している言葉だ。それが彼らにとってのロックであり、青春なのだ、という決意表明のようにも聴こえる一枚。

[2008-04-15]
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