New Audiogram: オルタナティヴミュージック ウェブマガジン

CREATURES / ストレイテナー

TOCT-26933 2,800yen (tax in)
2010.3.3 on sale

[CD]
01. OWL
02. MEMORIES
03. CLONE
04. Toneless Twilight
05. Sunny Suicide
06. Man-like Creatures
07. Dark Blue Day
08. DONKEY BOOGIE DODO
09. クラムボン・インザエアー
10. Starless Coaster
11. Diamond Phillips
12. 瞬きをしない猫

[CD-EXTRA]
OWL -RECORDING CLIP-
Diamond Phillips -RECORDING CLIP-

約1年という短いインターヴァルながら、まるでフル・モデルチェンジしたかのような音の厚みと展開が、また新たな章を迎えたことを告げる6枚目のアルバム。
各プレイヤーがそれぞれの力を十二分に引き出しながら、1曲1曲に注いでいった過程が目に浮かぶようで、全12曲にわたって様々な色彩でサウンド・スケープを描いていく。それでいて力みがなく自然体でいられるのは、4人をつなぐ音楽という機構が最大限に働いているからだろう。この充実作を携えてのライヴは、まったく想像もつかないものになりそうだ。

SOURCE ERRORS SPELLS / WORRIER

RDCP-1004 1,890yen (tax in)
2010.2.24 on sale

01. YOU'VE LET DOWN YOUR HAIR
02. I AM THE RIVER
03. REVERSE THE HEARSE
04. SEA SECTION
05. LOST SHIPS
06. I'M NOT THE OCEAN
07. BLACK DEATH PRINCESS
08. STRIPPING MY HEART FLAT
09. WIND THE SAILS
10. THE SINGLE STITCH
11. AXEIDENTS
12. LAZY GHOSTS... GET YOURSELF IN

ウィスコンシン州ミルウォーキーで結成された4人組の1stアルバムが、LITEの井澤惇らが主宰するレーベル、Parabolicaから登場した。
ポスト・ロック的な入り組んだ構成ながら不思議と小難しさを感じないのは、躍動感が勝ったサウンドだからだろう。考える前に、まず手が出るような肉体的な演奏で4月28日からスタートする来日公演では、その作為のないサウンドを皮膚感覚で体験できるはずだ。

B.A.N.D. / YOUR SONG IS GOOD

UPCH-20183 2,800yen (tax in)
2010.3.3 on sale

01. B.A.N.D.
02. DECK O TRACK
03. CATCH-AS-CATCH-CAN
04. DANCE WITH ME
05. FIGHT BACK! FIGHT BACK! FIGHT BACK!
06. WE ARE
07. MR.EVERYMAN
08. ONIROKU
09. OUR LIFE
10. NAMAENSOU SHIMAKURI NO WEEKEND
11. THE LOVE SONG
12. UNBREAKABLE
13. SIGNBOARDER TRIPPIN'

1年8か月ぶりとなるニュー・アルバムは猥雑で、まとめようにもまとまらないというYSIGにとって原点回帰とも言える作品に仕上がった。
中南米音楽のリズムや雰囲気をソウルフルなスパイスで味付けするという一面もあれば、前身バンドのFRUITYのようなパンク、ハードコアな一面も持っている彼らだが、新作ではその音楽背景のすべての要素を詰め込んでいるようで、有無を言わさないグルーヴが押し寄せてくる。テンション高く、多彩というYSIGの本質を立体的に投影したかのような最高に気持ちのいい1枚だ。

XXX IF YOU CAME HERE / DJ KYOKO

KCCD-392 2,100yen (tax in)
2010.2.14 on sale

01. I WAS DRUNK / RIVA STARR
02. PULL IT / SHYSTIE (ILL BLU REMIX)
03. TIE ME DOWN / SIBLEY featuring ANDRE MERRITT (GREENMONEY FULL VOCAL REMIX)
04. NAMEDROPPER / JAHCOOZI (SOLO REMIX)
05. DRUMZ PLEASE / FUNKDA
06. EVERYBODY GET ON THE DECKS / SONNY FODERA
07. LIKE A PLAYER / LORENZ RHODE
08. HOUSE IN MY HOUSE / DEXPISTOLS & M.S.K.
09. DEFEATIST / ALLEZ ALLEZ (ROBYN HOOD MIX)
10. IF YOU CAME HERE / TONY SENGHORE
11. FACES' UCH / POPOF
12. THE PADDLE / DJ TOUCHE (BOY 8 BIT REMIX)
13. DOES TIME REALLY EXIST, IF THE PAST HAS ALREADY HAPPENED,THE PRESENT INSTANTLY BECOMES THE PAST AND THE FUTURE DID NOT HAPPEN YET? ('I DON'T KNOW' VERSION) / REMUTE
14. USELESS WOODEN TOYS FEAT.BASSI MAESTRO / TEEN DRIVE IN (SPILLER REMIX)
15. DJ ROCKID / ROCK THE HOUSE (NOUVEAU BEATS & QUI QUI REMIX)
16. ADDY VAN DER ZWAN VS SEDUCTIVE / THE ULTIMATE SEDUCTION (ADDY VAN ZWAN NASTY MIX)
17. MOWGLI / LONDON TO PARIS
18. UDACHI & JUBILEE / SMOKE RINGS (LUNA-C REMIX)
19. REMUTE / ALLNIGHT ALLRIGHT
20. STRIP STEVE / CHILDEN
21. G.L.O.V.E.S / PYX (STRIP STEVE REMIX)
22. AXEL LE BARON / MUSIC IS THE DANGER
23. TOGETHER / HARDCORE UPROAR 2009 (GRUM REMIX)

エレクトロを出発点にしているものの、すでにそのタームで語るには遠くへと行きすぎた感のある東京を代表するフィーメールDJのミックスCD第2弾。
ただ、むやみやたらにアゲていくのではなく、起伏に富んだストーリーがしっかりと組み立てられていて、現場での感覚をそのまま投影した展開となっている。百聞は"一聴"にしかず、まずはこのミックスCDで彼女のことを知り、そして彼女がいるフロアへと足を運んでみてほしい。

サクラメント・カントス / wooderd chiarie

PEMY-008 2,100yen (tax in)
2010.2.17 on sale

01. アルター・エゴ
02. アイメ
03. オルフォイス
04. バー
05. サクリファイス
06. スタンピード
07. asa→hiru
08. 箱

いったいいくつ顔を持っているんだろう。wooderd chiarieは出会うたびに異なる表情で、聴き手を迎えてくれる。この1年3か月ぶりとなる2ndアルバムも、そんな風に曲ごとに異なったアプローチでwooderd chiarieというバンド像を幾重にも描いている。
まるでゆるやかに海中に沈んでいっているような陰影に富んでいる「バー」をリード・トラックに持ってきているところに、彼らの揺ぎない自信みたいなものが感じられる。今の俺たちならば、どんな音を聴かせてもわかってもらえるというような気持ちがみなぎっていて、だからメロディの良さが前面に押し出された先行シングル曲の「オルフォイス」もあれば、「バー」のような曲もひとつの作品に同居しているのだろう。大きく飛躍した先は、またしてもこちらの想像を超える地点であった。

BLACK LIGHT / GROOVE ARMADA

VICP-64796 2,310yen (tax in)
2010.2.17 on sale

01. LOOK ME IN THE EYE SISTER feat. Jess Larrabee
02. FALL SILENT feat. Nick Littlemore
03. JUST FOR TONIGHT feat. Jess Larrabee
04. NOT FORGOTTEN feat. Nick Littlemore
05. I WONT KNEEL feat. SAINTSAVIOUR
06. CARDS TO YOUR HEART feat. Nick Littlemore
07. PAPER ROMANCE feat. FENECH SOLER & SAINTSAVIOUR
08. WARSAW feat. Nick Littlemore
09. SHAMELESS feat. Bryan Ferry
10. TIME & SPACE feat. SAINTSAVIOUR & JESS LARRABEE
11. HISTORY feat. Will Young
12. NOT FORGOTTEN (LOOSE JOINT MIX) (日本盤ボーナス・トラック)
13. SHAMELESS (ALTERNATIVE MIX) (日本盤ボーナス・トラック)

ロンドンをベースにするダンス・ミュージック界のベテランによる6枚目となるアルバム。
これまでの洗練されたハウス路線から、80年代のエレ・ポップ・サウンドへとモデル・チェンジが図られており、その懐かしくも新しい空気感に包まれた仕上がりとなった。EMPIRE OF THE SUNのNick Littlemoreや、大御所Bryan Ferryをゲストに迎えながら、上質で知的なダンス・ミュージックを組み立てていくあたりはさすがの一言。生音と電子音のバランス加減も言うことなしの傑作だ。

ALL THE PEOPLE BLUR LIVE AT HYDE PARK / BLUR

TOCP-66935-6 3,500yen (tax in)
2010.2.17 on sale

[DISC 1]
01. SHE'S SO HIGH
02. GIRLS & BOYS
03. TRACY JACKS
04. THERE'S NO OTHER WAY
05. JUBILEE
06. BADHEAD
07. BEETLEBUM
08. OUT OF TIME
09. TRIMM TRABB
10. COFFEE & TV
11. TENDER

[DISC 2]
01. COUNTRY HOUSE
02. OILY WATER
03. CHEMICAL WORLD
04. SUNDAY SUNDAY
05. PARKLIFE
06. END OF A CENTURY
07. TO THE END
08. THIS IS A LOW
09. POPSCENE
10. ADVERT
11. SONG 2
12. DEATH OF A PARTY
13. FOR TOMORROW
14. THE UNIVERSAL

日没時間が遅くなった初夏のハイドパークを埋め尽くしたすべてのファンが、本当にこの日を心待ちにしていたことが大歓声から伝わってくる。まさに夏の日の夢が実現したBLURの再結成ライヴが、ついに多くの人たちが手にすることができるようになった。
昨年、オフィシャルサイトを通じてリリースされていた、この2枚組のライヴ・アルバムはまさに彼らがファンと共に歩んできた記録でもあると言っていい。英国伝統のポップに根ざしながら、常に新たな表現を追い求めてきた変遷を刻んだ楽曲の数々は、ここに集った多くのファンの想い出と共にある。声が枯れんばかりに共に歌う観客、そしてBLURを愛する人すべてに4人が捧げた最高の贈り物だ。

ひきずるビート / まで。 / MASS OF THE FERMENTING DREGS

TOCT-40285 1,500yen (tax in)
2010.2.10 on sale

[CD]
01. ひきずるビート
02. まで。

[DVD]
01. かくいうもの
02. 青い、濃い、橙色の日
03. ハイライト
04. delusionalism
05. ベアーズ

サポートメンバーであった吉野功が正式に加入しての初音源となるメジャー・デビュー・シングル。
あまりに無防備でむき出しの音が粗い粒子となって迫ってくる「ひきずるビート」はメジャーというフィールドに活動の場を移しても本質的には何も変わっていないことを高らかに告げているかのようなヒリヒリとした感触のロックンロール。一方、タイトルがイマジネーションをかき立てる「まで。」はこみ上げてくる感情を音に託したかのようなミディアム・チューンで、共に挨拶状としてはインパクトが強すぎるほどの仕上がりとなっている。DVDには自主企画イヴェント"視界をクリアに"でのライヴの模様を収録。

THE CONSTANT / STORY OF THE YEAR

EICP-1321 2,520yen (tax in)
2010.2.10 on sale

01. THE CHILDREN SING
02. THE GHOST OF YOU AND I
03. I'M ALIVE
04. TO THE BURIAL
05. THE DREAM IS OVER
06. REMEMBER A TIME
07. HOLDING ON TO YOU
08. WON THREW ATE
09. TEN YEARS DOWN
10. TIME GOES ON
11. EYE FOR AN EYE
12. YOUR UNSUNG FRIEND

エピタフからの第2弾で通算4枚目となるアルバムは、最近ではFACTとの仕事で知られるMichael "Elvis" Basketteがプロデュース。
一聴して彼らの代名詞でもあったスクリーモという要素が後退していると感じられたが、その分だけメロディアスな面が際立つようになっており、バンドとして成熟しつつあることをうかがわせる。安定したヘヴィネスという表現は、彼らのようなバンドにはマイナス・イメージとなってしまうかもしれないが、あえてそう言いたくなるほどスケール感と完成度の高さだ。

OCEAN EYES / OWL CITY

UICU-1195 1,980yen (tax in)
2010.2.10 on sale

01. CAVE IN
02. THE BIRD AND THE WORM
03. HELLO SEATTLE
04. UMBRELLA BEACH
05. THE SALTWATER ROOM
06. DENTAL CARE
07. METEOR SHOWER
08. ON THE WING
09. FIREFLIES
10. THE TIP OF THE ICEBERG
11. VANILLA TWILIGHT
12. TIDAL WAVE
13. HOT AIR BALLOON (日本盤ボーナス・トラック)
14. RUGS FROM ME TO YOU (日本盤ボーナス・トラック)

あれよあれよと全米だけでなく、全英でもシングル「FIREFLIES」が1位に輝いたミネソタ州出身のOWL CITYこと、Adam Youngの日本デビューとなる2ndアルバム。
キラキラと光を受けて反射するような浮遊感あるメロディと、スウィートなヴォーカルが絶妙な相性を見せていて、まさにポップ・ミュージックのお手本的なナンバーが次々と顔を見せていく。大ブレイク後のライヴのキャパシティが急激に大きくなるのも、ソールドアウトが続出しているのも納得。昨年11月の来日公演はクラブ・クアトロで行われ、しかもオープニング・アクトだったということがもはや信じられないような状況にある。次回の来日がどんなスケールで行われることになるのかが、今から楽しみだ。

IN THE CROWD / MOSQUITO SPIRAL

DQC-419 2,415yen (tax in)
2010.2.10 on sale

01. REFLECTION
02. SHINING ON
03. REBEL
04. (DON'T FORGET TO) BOOGIE
05. SAKEBEODORE
06. THE NILE SONG
07. DARKSIDE MOON
08. FEAR
09. THE IN CROWD
10. NICK'S BOLLERO
11. REBIRTH

New AudiogramのBLOGでもおなじみ春日弘がギターを務める4人組による約2年半ぶりとなるオリジナル・アルバム。
ドラムに元MAD3のKYOを迎え、さらに強固となったリズム＆サウンドがオープニングから襲いかかるように迫ってくる。鋭くドライヴ感あふれるギターが描いていくロックンロール絵巻はさらに彩りを増し、聴く者を陶酔の非日常へと誘っていく。PINK FLOYDのカヴァー「THE NILE SONG」も貫禄の仕上がりで、猛者たちがほくそ笑む様子が目に浮かぶようだ。

HELIGOLAND / MASSIVE ATTACK

TOCP-66942 2,500yen (tax in)
2010.2.3 on sale

1. PRAY FOR RAIN
2. BABEL
3. SPLITTING THE ATOM
4. GIRL I LOVE YOU
5. PSYCHE
6. FLAT OF THE BLADE
7. PARADISE CIRCUS
8. RUSH MINUTE
9. SATURDAY COME SLOW
10. ATLAS AIR
11. FATALISM (坂本龍一 & 高橋幸宏 REMIX) (日本盤ボーナス・トラック)

約7年ぶりとなるアルバムだが、その間に3Dは3枚のサントラを制作したり、YMOを登場させたイヴェント"MELTDOWN"をキュレートしたりと動き続けてはいたが、3DとDADDY Gが制作活動を共にしたのは実に久しぶりとなる。
盟友HORACE ANDYをフィーチャーした先行トラック「SPLITTING THE ATOM」だけで深い満足が得られたが、BLUR、GORILLAZのDamon Albarn、MAZZY STARのHope Sandoval、ELBOWのGuy Garveyを迎えたアルバムを前にして、その見通しが効かない深い音にただただひれ伏すばかり。ダブ、ヒップホップ、エレクトロニカの真髄を見せつけられた思いだ。

THE SOFT PACK / THE SOFT PACK

HSE-70101-2 2,490yen (tax in)
2010.2.3 on sale

1. C' MON
2. DOWN ON LOVING
3. ANSWER TO YOURSELF
4. MOVE ALONG
5. PULL OUT
6. MORE OR LESS
7. TIDES OF TIME
8. FLAMMABLE
9. MEXICO
10. PARASITES

独自のインディ・シーンが確立されているサンディエゴ出身で、現在はロサンゼルスを拠点にする4人組の1stアルバム。元々はMUSLIMSと名乗っていたが、その名前が問題となって改名した後にリリースされた。
ローファイでチープなサウンド・プロダクションながら、THE MODERN LOVERSのようなパワーポップを聴かせるが、不思議とレトロな感じはしない。その爽快でキレのあるサウンドは奔放そうに見えても、実はしっかりと作られていて、そのあたりがこのバンドの特徴でもあり、魅力でもあると思う。リード・トラックの1曲目はダイヴが続出しそうな疾走ナンバー。

NOBODY'S COMING TO SAVE YOU / THE SUNSHINE UNDERGROUND

SICP-2577 2,310yen (tax in)
2010.2.3 on sale

01. COMING TO SAVE YOU
02. SPELL IT OUT
03. WE'VE ALWAYS BEEN YOUR FRIENDS
04. IN YOUR ARMS
05. A WARNING SIGN
06. CHANGE YOUR MIND
07. ANY MINUTE NOW
08. HERE IT COMES
09. ONE BY ONE
10. THE MESSIAH
11. DARK DAYS
12. ANIMALS
13. EVERYTHING, RIGHT NOW
14. STANDBY FOR NOTHING
15. INTRO

KLAXONSやCSSらと共にニュー・レイヴ・シーンを形成したリーズ出身の4人組による2ndアルバム。
新人ともなると2作目はだいたい1年もしくは1年半後にはリリースするのが通例だが、彼らは約3年半もの時間をかけてじっくりと作り上げてきた。前作は郊外に住む若者の誰もが有するフラストレーションをパンキッシュなデジタル・サウンドで表現してきたが、この新作はその勢いはキープしつつも、よりダイナミックによりレンジの広くなったサウンドで新境地を目の前に描き出していく。グルーヴ感も増し、確かな成長を感じさせる仕上がりだ。