2010.1.22 (fri) @ LIQUIDROOM ebisu, Tokyo
bonobosの東名阪ツアー"東海道三次 Vol.3"の初日。オープニングで繰り出されたのは、AVERAGE WHITE BANDで知られるインストゥルメンタル・ファンク「PICK UP THE PIECES」だった。ムンと熱気がたちこめるサウンドで、驚くほど音がブ厚い。それもそのはず、ステージには総勢9名がズラリ。バンド4人に加え、ギターに木暮晋也、キーボードにHAKASE-SUN、そしてホーン隊3名という豪華メンバーが揃っている。そのまま「Mighty Shine, Mighty Rhythm」から「光のブルース」まで、アッパーな4曲を立て続けに披露。狂騒のアフロビートにゴキゲンなブラジリアン・サンバ、スピーディなスカ……しょっぱなからbonobosの奔放な音楽性が全開だ。
この日はbonobosにとって2010年一発目のライヴ。「とくに言うことないんですけど、明けましておめでとうございます」というヴォーカル・蔡の脱力MCを挟んで、「THANK YOU FOR THE MUSIC」が始まる。観客のハンドクラップがバンド・サウンドと一体化し、数えきれないほどのピースサインが上がる光景は、何度見てもグッときてしまう。続いてスウィンギーな「果報者」、サイケな「Cycle In Motion」と、次から次へと多彩な音を繰り出していく。なかでもFEMI KUTI「TRUTH DON DIE」のカヴァーから「Night Apes Walking」へのシームレスな流れは鳥肌モノだった。ダブとブレイクビーツを融合したディープなサウンドにのまれて、頭が真っ白になる。エコー効きまくりの音響の中で、体が溶けていくような感覚がやたらと気持ちいい。
「bonobosは来年結成10年目で、再来年が10周年……ややこしいな(笑)。このモヤモヤっとした2、3年を引っぱって、ずっとお祭りしようと思います」。蔡がそう語ると、観客は大きな歓声で応える。「ステージ上のメンバーがだんだん増えてきてるんですけど、10周年イヤーはダンサーとラップできる人をいれようかな(笑)」という冗談が冗談に聞こえないほど、今のbonobobsは自由な音楽性を持っている。そして音がゆらりゆらりと溶け合うような「あの言葉、あの光」に続き、本編ラストを飾ったのが新曲「夕景スケープ」。バンドがゆったりとしたリズムを紡ぎ、蔡の歌声が大らかなメロディをなぞり、ゆるやかだけど力強いグルーヴを生み出していく。最後に鳴り響くマーチ風のリズムは、エンディングというよりも、"そして日常へ続く"と告げているように思えた。
アンコールではbonobosと同じレーベルに所属する黒人シンガー、フレディーがゲストとして登場。「一緒にトゥギャザー」みたいなルー大柴風のMCで場を沸かせ、演歌とソウルをミックスしたオリジナル曲を2曲披露する(フレディーと木暮氏の熱いギター・バトルも!)。そして最後に蔡が「今年も止まったり進んだりしながらがんばろうと思います」とマイペースな抱負を語り、bonobosの新たなスタンダード曲「GOLD」を披露。"それぞれが持ち寄る何万通りのLife Time"。多くの人が集うライヴ会場でこのフレーズを聴くたびに感極まってしまうのだが、この日もやっぱり鼻の奥がツンとしてしょうがなかった。
Text : Reiko Tsuzura
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